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ライドもSUPも釣りも大満足!! 泊まって楽しむ南伊豆e-bikeツアー

e-bike Watchではe-bike関連のイベントにも注力していますが、今回は静岡県南伊豆町の宿泊施設「JU-ZA CYCLE YADO Minamiizu」とコラボ。10月7~8日に「SEA × CYCLE Minamiizu 2023」を開催しました。

これまでe-bike Watchが関わってきたイベントとの大きな違いは、宿泊とセットでの開催であること。メインは8日のe-bikeライドですが、前日からJU-ZAに泊まることで朝から南伊豆の素晴らしい環境でのライドを満喫できるだけでなく、前日には近くの海でSUPや釣りを楽しめます。

宿泊付きイベントならではの魅力が!!

伊豆半島の先端にある南伊豆町の子浦にJU-ZAはあります。歩いてすぐに子浦漁港のある漁師町です。宿にチェックイン後に参加者たちは、その環境を活かしてSUPや釣りといったアクティビティを楽しみました。

波のない子浦漁港はSUPを楽しむには最適の環境。講習とセットなので誰もが乗れるようになっていました
インストラクターによる丁寧な講習で、パドルの漕ぎ方からバランスの取り方などが学べるので、みなさんすぐに沖合に漕ぎ出せるように

子浦漁港は釣りのスポットとしても人気で、堤防では多くの人が釣りを楽しんでいました。参加者も釣り糸を垂れるとすぐに引きがあったようですが、釣り上げるのにはちょっと苦労していた様子。使用した釣具は、実はシマノからお借りしたもの。e-bikeと釣りが結びつく人は少数派かもしれませんが、結構距離が近いのかもしれません。

SUP参加者を眺めながらこちらは釣りチーム
良い漁場だということもあり、参加者も釣果を挙げていました。ドライブユニットで知られるシマノは釣具メーカーの最大手でもあります
日が暮れるギリギリまで釣りを楽しみました

アクティビティを楽しんだ後は、宿に帰って食事の時間。食卓には地元でとれた魚介類のお刺し身が並び、かなり豪華な内容でした。みんなで自己紹介などしながら食卓を囲むと、自然と会話もはずみます。こうしたライドイベントでは参加者同士は当日顔を合わせることが多く、仲良くなった頃にはイベントが終わってしまう場合が少なくないですが、前日にお互いのことを知っておくとライドがより楽しめそうです。

昨年オープンした「JU-ZA CYCLE YADO Minamiizu」は築56年の元民宿を改装。ミニマルなサイクリスト向けの宿のほか、サイクルピットなども利用できます
美味しい夕食を囲んで参加者同士の距離が一気に近くなっていました

ライドの前日に参加者が揃っているので、翌日に向けたブリーフィングも夜のうちに済ませておくことができます。ライド中の注意点などの説明だけでなく、実際に乗るe-bike4車種の解説も行ないました。ちなみに今回はBESV「CF1 LINO」、SMALO「LX2」、MERIDA「ePASSPORT CC 400 EQ」、ミヤタ「CRUISE i URBAN 5080」を用意。ほかにも最新ポータブル電源の体験、アウトドアで役立つアイテムがプレゼントされるじゃんけん大会など楽しめる内容です。

今回のガイドであるe-bike Watchでもお馴染みの平塚吉光さんによるブリーフィング
e-bikeの解説をするのはe-bike Watchの清水氏。みなさんからの質問にも答えます
BLUETTIの最新ポータブル電源も持って行ったので、災害時などに役立つ機能を体験してもらえました
最後は参加者全員とじゃんけん大会
全員プレゼントをゲット

約40kmのコースだけど初心者でも走れる

イベントの本番は8日のグループライド。ユネスコジオパークにも認定されている南伊豆の自然の中を走ります。この日は午後から天気が崩れる予報もあって、スタート時間を早めて出発しました。

前日にブリーフィングを済ませているので、当日はヘルメットやe-bikeのフィッティングくらいで出発できます
出発前に子浦の港をバックに参加者全員でポーズ。幅広い世代の男女が集まってくれました
平塚さんの先導でライドがスタート!

この周辺は海と山がかなり近い地形なので、景色の良いスポットが数多くありますが、その分坂も多い。子浦を出発しても、すぐに坂を上る必要があります。ある意味、e-bike向きともいえる地形。初めてe-bikeに乗るという参加者も少なくなかったので、そのアシストによって楽に坂を上っていけることに驚いていました。

長く続く上り坂もご覧のように笑顔で走れてしまいます
今回走ったコースは全長約40kmで、高低差(獲得標高)は700m近くありますが、初心者でも難なく走れてしまうのはe-bikeのパワー
適度に休憩をとりながら走るのも初心者にやさしいポイント。休憩中は地元の情報に詳しい平塚さんの話も楽しめます

コースの前半は内陸部を走りますが、後半は海沿いの眺めの良いルートが多く、絶景スポットにも出会えます。アシストのない自転車だと、なかなかアクセスすることが難しいところにもe-bikeなら楽にたどり着くことができました。

クルマの通らない川沿いのサイクリングコースは走っていても安心感が高い
海沿いのルートは景色はいいですが、その分風は強め。e-bikeも風は避けられませんが、風の抵抗を受けてもアシストがあると楽に進めます
山の上から太平洋を見下ろす絶景スポット。みんなで写真を撮りました
参加者全員でポーズ! コースでいうと後半ですが、疲れが見える人はほぼいません
サイドバッグに大きめの保温ボトルを2本入れて行き、途中で温かい飲み物も楽しみました。e-bikeならこれくらいの重さは気にならない

参加者の多くが印象に残っていると言っていたのが、コースの最後に偶然通りかかった駄菓子屋さん。地元のオーナーさんが日曜日だけ開いているそうで、下見のときには閉まっていて気が付きませんでした。店内には、ある世代以上には昔懐かしい駄菓子が並び、若い世代の参加者には新鮮だったそうです。サイドバッグも持って行ったので、お土産に買って行くこともできました。

走っていたら偶然見つけた町の駄菓子屋さん。日曜日だけオープンしているそうです。せっかくなので寄り道
フレンドリーに対応してくれた店主さんに見送られながら帰路につきました
子浦港に帰着。みなさんのe-bikeを満喫したことが伝わってくる表情が印象的でした

最後に参加者のみなさんの感想を簡単に紹介しておきます。

埼玉から中学生の娘さんと2人で参加された伊東さんは、「普段は運動していないのですが、自然の中を走った心地良い疲労感。家の中にいると親子の会話もあまりないけど、一緒に参加して会話が弾みました」とのこと。親子でSUPを体験したり、2日間とても楽しそうに過ごしていました。

<伊東さん親子>

普段はロードバイクに乗っている中村さんは、今回のガイドツアーも愛車で走りたいという思いもあったそうですが、「実はe-bikeは自分には必要ないと思っていたのですが、いろいろな車種を乗り比べてそれぞれに特徴があっておもしろいことがわかり、選択肢としてアリだと思うようになりました。ロードバイクとe-bikeで走る夫婦の話なども聞けて本当に参考になりました」。

<ロードバイク乗りの中村さん>

普段は自転車にはまったく乗らないという居木さんは「何十年ぶりかに自転車に乗りましたが、体が覚えていることにびっくり。40kmも走れるか不安がありましたが、ペースを合わせてもらえたこともあってe-bikeのアシストのおかげで走り切れました。自信になった」と充実した表情で語ってくれました。参加したSUPも楽しかったそうです。

<何十年ぶりの自転車に乗った居木さん>

11月に南伊豆で開催されるウルトラマラソンに参加予定で、その下見も兼ねて参加したという稲尾さんは、コース前半はアシストを使わずに走ったという強者。「アシストをONにしたら“こんなに楽なのか!”と驚きました。下り坂でスピードを出しても、ブレーキがしっかり効くので安心して走れました」とのこと。

<ウルトラマラソンの下見も兼ねて参加した稲尾さん>

すでにe-bikeオーナーの広瀬さんはなかなか試乗できないSMALO「LX2」に乗ることが目的で参加されました。「最新技術のかたまりのようなところにグッときました。はじめは自動変速とアシストの具合がつかめずに戸惑いましたが、その特性を掴むとペダルを回すだけでスイスイ走ってくれますね」とインプレッションを話してくれました。

<SMALO「LX2」試乗が目的で参加した広瀬さん>

性別や年齢層、体力レベルなどのバックグラウンドはかなりバラバラな5人でしたが、ペースを合わせて走れて、その上で楽しめるのがe-bikeの魅力。前日から交流を深めていたこともあって、ライド中も会話が弾んでいました。e-bike Watchでは今後もこういうイベントに注力していますので、興味を持ってくれた方はぜひ一緒に走りましょう!!

増谷茂樹

乗り物ライター 1975年生まれ。自転車・オートバイ・クルマなどタイヤが付いている乗り物なら何でも好きだが、自転車はどちらかというと土の上を走るのが好み。e-bikeという言葉が一般的になる前から電動アシスト自転車を取材してきたほか、電気自動車や電動オートバイについても追いかけている。