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野菜室丸見え!? 霜げない冷凍室!? 独自技術が便利すぎるアクアの冷蔵庫を徹底解剖!
2020年4月10日 00:00
「新生活で冷蔵庫を買いたい!」「もう10年近く冷蔵庫を使っているので、そろそろ買い換えたほうがいい?」というご相談をよく受ける。共働き+お子様、もしくは家族4~5人暮らし世帯なら、容量は400~500Lぐらいの冷蔵庫が標準的だ。
そして現在、このクラスの中で独自の面白い機能を搭載している冷蔵庫があることをご存じだろうか。元サンヨー社員が多く在籍する、AQUA(アクア)の冷蔵庫「Delie(デリエ)」シリーズだ。大容量ながら霜が付きにくい冷凍室を持ち、庫内の見えやすさに徹底的にこだわっているのだが、その技術がとても面白い。
AQUAは、シャープや東芝と同様に中国の資本が入っているものの、冷蔵庫の研究開発や設計は埼玉県の熊谷で行ない、国内向けだけでなく世界各国に向けた「AQUA」ブランドや親会社の「Haier(ハイアール)」の一部設計もしている。以前に「洗濯機の名店ならぬメーカー「アクア」は想像以上に洗いのプロだった!」でご紹介した京都の事業所はAQUAブランドの洗濯機の聖地だが、熊谷は冷蔵庫の聖地というわけだ。
今回は日本の常識を打ち破り、世界やASEAN諸国の常識を取り入れながらも、国内で使いやすい冷蔵庫を作るAQUAにフィーチャーしよう。
とにかくシースルーさと冷凍室が凄い! それがAQUAのこだわり!
驚きの便利さ! 冷蔵室から野菜室が丸見え! シースルー!!
シースルーの冷蔵庫と言われても、「ハァ?」な人多数。それは誰も経験したことない、見たことのない冷蔵庫だから!
デリエシリーズのいちばんぶっ飛んだところは、冷蔵室の底が強化処理ガラスで「透明」になっていること。東京タワーやスカイツリーにもある、一部の床がガラス張りになってる意味分からんアレ! アレを冷蔵庫に応用すると、こんなに便利になるのかっ!
そう冷蔵室のドアをあけて目線を下げると、下段の野菜室が見渡せる! 「それがどーした!」とPCやスマホの前で突っ込んでる、あなたの顔がこちらからよく見えますよ!
ほぼ100%の主婦が体験している「あるある」。野菜室の奥に潜む、数日前のもやしが茶色く……(キャーーーーッ!)、ほうれん草や小松菜が萎れてふにゃふにゃに(ガーン!)、キュウリらしきモノは青汁に(怖いよ~!)、こんなのは日常茶飯事。
つまり野菜室のドアは野菜を使わないと開けないうえに、奥が暗くて見えにくい! だから数日前に買った野菜が見えない。いちいち野菜室を全部引き出して、奥の奥まで確認する人は皆無。だから野菜が自然に戻ってしまう。
でもデリエなら、冷蔵室から野菜室が丸見え!「あー奥に、3日前のもやしが!」「新聞に包んだあれはなんだ?」「きゅうりの色がちょっと黄色くなってきた!」など、野菜のバイタルサインをいち早く見極められるのが強み。
しかも一般的な冷蔵庫だと、冷蔵室の上の方にしかない照明が、デリエならすべての引き出しと、冷蔵室に4つも付いている。だからそれだけでも、引き出しの奥が見やすいのに、冷蔵室からも野菜室が見渡せるので、野菜好きに超オススメ!
野菜室が見えるように採用された強化処理ガラスは、電車のドアなどにも使われている。だから一片の曇りもなく透明で、汚れがついてもすぐに拭き取れる。しかもちょっと重さがかかったぐらいじゃ割れる気配すらない。
その強度はAQUAの開発者がビビリながら落とした1kgの鉄球実験でも分かるだろう(笑)。
鉄球を落とした瞬間、強化ガラスが大きくたわむことで衝撃を吸収し割れない。こんな感じでいちばん上の棚からモノを落としても、まずガラスが割れることはない。たとえばスープがたっぷり入った鍋を一時的に置いても問題ない。
クラスナンバーワンの大容量冷凍室
共働き世帯にとって、もう一つ魅力的なのは冷凍室だ。デリエは、400~500Lクラスの中でも冷凍室容量が大きく、さらに保存した食材に霜が付きにくい独自の構造を採用している。
400~500Lクラスの冷蔵庫の場合、一般的な冷凍室の容量は100L前後。でもデリエの場合は、1.5倍の152Lだ。430L/458Lどちらのモデルでもこの容量。これはデカイ!
また、一般的な400~500Lクラスの冷蔵庫は冷凍用の部屋として、製氷室、小さ目の冷凍室、メインの冷凍室と大体3つある。しかしデリエは2室のみ。普通は製氷と冷凍室(小)は引き出しを分けるところだが、デリエは引き出しを1つにまとめて、引き出し機構を少なくして容量を稼いでいる。
AQUAの冷蔵庫は、どの機種も冷凍室が大容量で、価格.comで冷凍室の容量順に並べ替えをすると一目瞭然。上位はすべてAQUA系(ハイアールはAQUAに資本を出す中国企業)。
食べ盛りの中高校生(男子)のいる3人家族にとっては、冷凍室の大きさは重要。お弁当のおかずに、帰ってから食べるピザなどの冷凍食品、アイスなどなど保存していないとグレてしまうかも知れない(笑)。
霜げない冷凍技術「おいシールド冷凍」がスゴイ! 肉も魚も美味しく保存
そしてその冷凍室に採用している独自技術が、霜が付きにくく美味しさが長持ちする「おいシールド冷凍」だ。この辺りの仕組みはホームページを見てもえらくアッサリ。
もしかして、凄い企業秘密じゃないのか? ということで、熊谷まで問いただしに行ってきた。だって冷凍食品が霜げる原因って不思議じゃない? フツー霜げるモンでしょ?
話を聞いたところ、冷凍すると食品に霜がついたり、冷凍焼けして美味しくなくなるのは、冷蔵庫の構造によるところが大きいという。だからまずは、ちょっとだけ冷蔵庫の仕組みについて。
冷蔵庫が冷える仕組みは、大きく3工程に分けられるという。
1.エアコンと同様に高圧なガスをコンプレッサー(モーター)で作り出す
2.高圧ガスを一気に噴射すると、スプレー缶が同じ現象で周りの熱を奪い、カンが冷たくなる。噴射したガスはまたコンプレッサーに戻す
3.冷たくなったカン、冷蔵庫やエアコンでは熱交換器という部分に風を送り空気を冷やす
でもそこには大問題が! 3.の熱交換器がどんどん冷えると、夏に缶ビールを飲んでいるように、まわりに水滴がついて結露する。ビールならそれでいいんだが、熱交換器の温度はなんとマイナス30℃なので、結露はどんどん氷になってしまうのだ。
どんどん氷が成長すると、冷やされた風が氷でふさがれて冷蔵庫に送れなくなってしまう。こうなるともう冷蔵庫として機能しない。
だから氷が大きく成長する前に、熱交換器に仕込んである電熱線で温めて「霜取り運転」をする。冬場は2〜3日に1回程度、夏場になると湿度が高いので1日1回程度するというのだ。
冷蔵庫から出したアイスを食べると「あれ? 今日のはやたらと柔らかいなぁ」と感じたことはあるはず。これは霜取り運転中かその直後のアイスを食べたときなのだ。
AQUAの冷凍室
送風ファンにフタをして、熱交換器からの暖気をシャットダウン。だから霜取り運転中でも、5℃程度しか上がらない。このわずかな温度差が冷凍食品の美味しさを長持ちさせ、冷凍焼けを起こさせづらくしているのだ。
ここで普段の冷凍室の温度を-18℃としてみよう。なお厳密に計算するとややこしいので、ここでは大雑把な計算で感覚を感じて欲しい。
一般的な冷蔵庫で霜取り運転をすると10℃上昇し-8℃まで上がる。このときの空気に溶け込める水分の差は-18℃のとき1.26gに対して、-8℃のとき2.74g。その差1.48gが食品に付く霜になる。袋に入ったアイスや、トレイに入ってラップされた肉や魚には、小さじ半分の水が霜として付く。
でも5℃しか上昇しないAQUAの冷蔵庫なら、0.61gしか霜が付かないのだ。10℃上がる冷蔵庫に比べると40%以下の霜しか付かない。しかもその霜の水分がドコから出るかというと、肉や魚の内部から。いくらカチコチに凍っていても、水分が蒸発する。
霜取り運転は冬でも2〜3日に1回程度、夏なら1日1回程度行なわれるので、コレだけの水分が日に日に蒸発して、霜になってしまう。
アイスのほかにもホタテの保存状況も見せてもらった。こちらも霜の付き方は一目瞭然。また、ホタテ自体の硬さや歯ごたえもかなり変わってくるという。
デリエシリーズをはじめとしたAQUAの冷蔵庫は、これまで数週間で食品が霜げて食感や美味しさを損なったり、冷凍焼けでパサパサになっていたのを、倍近く長期保存できる冷蔵庫になっている。それが「おいシールド冷凍」なのだ。
霜取り運転中の温度上昇を防ぐために、ファンを止めるだけだったり、ファンにシャッターを設けるなどを施している冷蔵庫は数あれど、送風ファンをキッチリカバーしてしまうのはAQUAだけ。単純だけど最も効果的なアイディアだ。
シースルーとLEDで食材が迷子にならない
さて冷蔵室底部のシースルーにも驚かされたが、実は冷蔵室全体がシースルー構造。なんと棚が全部強化ガラスになっているという! ユーザーの筆者が言うのもなんだけど、コレめっちゃ原価高いです!
通常の冷蔵庫は、たいていポリカーボネイトという樹脂。車のヘッドライトなどで使われるプラスチック。でも経年劣化でだんだんすりガラスっぽく曇ってくる上に、強度を高めるためにスジ(リブ)を入れないとならないため、透明樹脂なのに見通しが悪い。
でもデリエは1枚の強化ガラス。車のフロントガラスと同じなので、経年劣化で曇らないし、リブをいれなくても十分強い。なにより汚れたら、すぐに拭き掃除でピカピカになるのが特徴!
しかも一般的な冷蔵庫に比べると、隔段にLEDライトがついているので、奥の奥まで明るく見えるのが特徴。従来の冷蔵庫のように、「数年前の食品を発見!」なんて発掘調査が不要になるのが、AQUAの冷蔵庫デリエシリーズだ。
横長チルド室はパックを重ねず入れられ大皿も冷やせる!
各メーカーが冷蔵庫の特徴を打ち出すチルド室は、真空だったり、パーシャルだったりさまざま。AQUAのチルド室は単純明快!「横長ワイド」だ。
冷蔵庫の幅いっぱいまでブチ抜いたチルド室になっており、買ったお肉や魚のパックを重ねなくても入る余裕のサイズ。多くの冷蔵庫は、チルド室の横に製氷用の水タンクがあるのだが、デリエは給水タンクを1段上に持ち上げて、チルド室を広くとっている。
とはいえ水タンクから製氷皿への経路には洗浄モードがあるので安心だ。では水タンクの横にあるフタつきの部屋は“フタつきの冷蔵棚”というわけ。ここはチルド同様に引き出せるので、マーガリンやチーズ、紅しょうがやカレールーのあまりなど、冷蔵庫の奥に行きがちなものを入れておくといい。
65cm~70cm幅の冷蔵庫スペースにも余裕で収まるスリム設計!
最近の賃貸や建売住宅では、冷蔵庫置き場を80cm取る工務店もあるけれど、一般的な住宅では70cmというところがまだまだ多い。「ん? ちょっと狭い?」と感じるワンルームなどでは65cmなんて物件も。
10年前の400L冷蔵庫といえばかなり大きく、両開きドアで70cmのすき間に収まる冷蔵庫はまずなかった時代。しかしAQUAをはじめ、ここ数年の冷蔵庫はかなり幅が狭くても大容量なのが特徴。とくにデリエシリーズは幅スリム構造で、最低で幅61cmの冷蔵庫置き場があれば入ってしまうほど。
またデリエは背面を壁にぴったりくっつけてもOK。天井部に10cmのすき間だけあれば設置可能というスリムさが驚き! ただし実際の購入時には、設置場所の幅が61cm以上あるかを計ること。
引越しや新築、お子さんの成長で冷蔵庫が手狭になってきたという方は、ぜひ買い替えを検討してはいかがだろう? 2009年製以前の冷蔵庫を使っているのであれば、省エネ性能が格段に向上していることを実感できる。買い換えても電気代(以降で使う8年分)で元が取れると考えていい。
冷蔵室から野菜室が丸見えなので、買ったまま忘れていた野菜たちを無駄にせず、長持ち。お財布にもやさしい。また大型チルド室もお肉や魚の買い置きがひと目で見渡せ、ちょっとサラダを作って夕食まで冷やしておくなんて使い方も。
さらにAQUAだけの「おいシールド冷凍機能」で、霜げず冷凍焼けも起こさず、長期間の冷凍保存ができる。美味しく長持ち、家族も喜び、お財布にもやさしいのがAQUAの冷蔵庫「デリエ」シリーズなのだ。
協力:アクア株式会社 ハイアールアジアR&D株式会社