主婦の48.7%が住宅用太陽光発電システムを導入したい、パルシステム調べ

 パルシステム生活協同組合連合会は、20歳~59歳の既婚女性1,000名を対象に「主婦の節電と暑さ対策に関する調査」を行なった。調査では、37.7%が今夏の家庭での節電を積極的にしたいと回答、エアコンや照明器具などの電気製品を節電の対象として考えている人が目立った。また、7月から固定価格買取制度が始まる住宅用太陽光発電システムについては、半数以上が導入したいあるいは既に導入していると答えた。

約4割が節約は疲れると回答

家庭で節約しているものの上位10項目。水道光熱費、外食、食品・飲料、衣類・ファッションなどが上位に挙がった

 調査ではまず、家庭で行なっている節約について聞いている。今回アンケートに参加した1,000名のうち、953名が家庭で節約をしていると回答した。具体的に家庭で節約しているものの第1位は「水道光熱費」(69.6%)で、次いで「外食」(53%)、「食品・飲料(お酒を除く)」(52%)、「衣類・ファッション」(44.3%)、「自分の小遣い」(40.1%)となった。

 節約の効果や意識については、半数近くの45.8%が「節約は疲れる」と回答。しかし、「節約の必要はない」と答えた人はわずか14.5%で、「今後も節約を行なっていきたい」と答えた人は90.7%にも上った。

 家庭での節電に関しては、昨年の夏は94%が節電をしたと答えており、96.9%が今年の夏も節電したいと回答している。

節約に関する意識調査。半数近くの45.8%が節約は疲れると回答。しかし、節約の必要はないと答えた人はわずか14.5%で、今後も節約を行なっていきたいと答えた人は90.7%にも上った

 昨年と今夏の節電対策の内容を比較したところ、「電気製品の使い方を工夫する」(昨夏58.5%に対し今夏72.5%)、「電力消費ピーク時間に電気製品の使用を控える」(昨夏46.4%、今夏60.4%)など電気製品の使い方を工夫する人が増えたほか、「うちわ・せんすを使う」(昨夏43.0%、今夏54.5%)、「体温を下げる食材を料理に使う」(昨夏10.4%、今夏19.5%)なども、昨年夏より今夏の方がポイントが高くなった。

 節電の対象となる家電製品については「照明」が74.6%で最も多く、次いで「エアコン」(74.1%)も7割を超えた。次いで、「テレビ」(60.8%)、「保温便座」(46.3%)、「扇風機/サーキュレーター」(38.0%)という結果になった。

昨年夏の節電対策と今年に行ないたい節電対策。グラフでは今年の夏の対策のポイントの方が高くなっている項目のみを抜粋している節電したい家電製品についてのアンケート結果。照明、エアコン、テレビ、保温便座などが上位に挙がった

「節電を強いられるくらいなら、原子力発電所を稼働して欲しい」と答えた人は2割以下

 節電する理由については「電気代の節約のため」が83.8%で最も多く、「大規模停電を防ぐため」(54.6%)を大幅に上回った。また、「電力不安は今年で最後にして欲しい」という設問には67%が「あてはまる」と回答。さらに、原子力発電については「節電を強いられるくらいなら、原子力発電所を稼働して欲しい」と答えた人は18.2%で、「あてはまらない」と答えた44.6%を大きく下回る結果となった。「本当に電力が不足するのか疑問を感じる」は54%で、電力不足に対して疑問を持っている回答者が半数を上回った。

節電する目的としては「電気代の節約」と答えた人が83.8%いたのに対し、「大規模停電を防ぐため」と答えた人は54.6%に留まった。

 節電に関連して家庭内の電力消費量を“見える化”できるサービスなども始まっているが、「自分の節電がどれくらい役に立ったのか知りたい」には58.7%が当てはまると回答。また、「節電による家族の体調不良が心配である」は51.8%と、半数以上の回答者が節電による家族の体調不良を心配していることが明らかになった。

太陽光発電システムは半数以上が「導入したい」あるいは「既に導入している」と回答

 アンケートでは、7月から再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まり、買取価格も決定した住宅用太陽光発電システムについても調査している。住宅用太陽光発電システムを導入したいかについては「既に導入している」が5.3%、「導入したい」が48.7%となった。

 導入したいと回答した人の割合については「経済的メリットを考えて導入したい」が35.3%、「環境のことを考えて導入したい」が13.4%で、経済的メリットが動機となっている割合のほうが高い結果となった。

太陽光発電システムを導入したいかどうかのアンケート。48.7%が導入したいと回答した。導入の理由については経済的メリットを挙げる人が多かった

暑い日に食べて暑さがやわらぐのは「そうめん」

 今年の夏に欲しい涼活グッズ(涼しく快適に過ごすためのグッズ)を聞いたところ、「冷却・冷感マット」(45%)が最も高く、「冷却枕」(39.5%)、「ネッククーラー(首に巻く冷却グッズ)」(34.8%)、「冷却・冷感タオル」(30.4%)が続き、冷却・冷感グッズが上位となり、「すだれ・よしず」(29.3%)、「うちわ・水うちわ」(23.5%)といった昔ながらのグッズも挙がった。

 また、暑い日に食べて、実際に暑さがやわらいだと感じた食べ物や飲み物を聞いたところ、「そうめん」82.6%が最も高く、次いで、「かき氷」79.5%、「スイカ」74.8%が7割台で続いた。

今年の夏に欲しい涼感グッズの上位10項目。冷却・冷感マットや冷却枕が上位に並ぶほか、すだれやよしずなど昔ながらのグッズもランクインした暑い日に食べて、実際に暑さがやわらいだと感じた食べ物や飲み物。そうめんがトップで、次いでかき氷、すいか、麦茶など夏ならではの食べ物や飲み物が続く

 調査を行なったパルシステム生活協同組合連合会では、主婦が取り組んでいる節電は多岐に渡る一方、過度の節電では熱中症などの健康被害も考えられ、節電により家族の体調が崩れることを心配する人も多かったことを指摘。無理なく快適な節電を行なうために、涼活グッズや暑さがやわらぐと感じられる食べ物・飲み物を上手に取り入れることを提唱している。






(阿部 夏子)

2012年6月26日 13:56