エステー、30秒で測定できる「CsIシンチレーション式」の放射能測定器
エアカウンターEX |
エステーは、高精度のCsIシンチレーション式を採用しながら、19,800円の低価格を実現した放射能測定器「エアカウンターEX」を発売する。自治体や学校、教育機関、除染事業者を対象に、6月20日から指定販売ルートで販売。8月初旬には、個人向けに自社の直販サイトで発売する。
エアカウンターEXは、検出方式に「CsIシンチレーション式」を採用した放射能測定器。同方式は業務用の放射能測定器に使用される高精度の方式で、従来のエアカウンターシリーズが採用していたSi半導体方式よりも測定感度が向上。測定時間は従来製品「エアカウンターS」の約2分から約30秒に短縮され、精度も従来の±20%から±15%に高まった。ガンマ線の測定範囲も、従来の0.05~9.99μsv/hから、0.01~99.9μsv/hに広がった。
このほか、計測中に放射線を感知するとブザーが鳴る機能、5秒ごとに計測数値を更新しながら連続測定する機能も備える。
本体サイズは約82×62×34mm(幅×奥行き×高さ)。電源は単四アルカリ電池2本で、電池寿命は約125時間。校正定数による表示補正済み。ホシデンとの共同開発による製品となる。
付属品として、首都大学東京大学院 人間健康科学研究科放射線科学域の福士政広教授が監修した「正しく覚えよう! 放射線の基礎知識」という30ページの小冊子も同梱される。
またアフターサービスとして、1年間を越えて使用した際に必要となる校正作業を有償で行なう「簡易校正サービス」を実施する体制も整える予定という。
エステーではさらに、首都大学東京と連携し、各地でエアカウンターEXを教材にして実習事業を推進する。7月に福島県の小学校と、8月には東京都の中学生を対象にした実習事業を行なう。
エアカウンターEXの測定方法 | 「正しく覚えよう! 放射線の基礎知識」という冊子も同梱される |
(正藤 慶一、正藤慶一)
2012年6月13日 14:51