東北電力、新潟火力のガスタービン発電設備が試運転開始

~出力3.4万kW、2012年1月に営業運転へ
新潟火力発電所6号機

 東北電力は28日、新潟火力発電所の敷地内に設置を行なっていたガスタービン発電設備が試運転を開始したと発表した。「新潟火力発電所6号機」と呼称される。

 発電方式はシンプルサイクルガスタービンで、燃料は天然ガス。発電出力は3.4万kW。

 東北電力のガスタービン発電設備は、東日本大震災後の5月に計画された。ガスタービン発電設備は、設置が簡単で運転開始までの期間が短く、被災した火力発電所が復旧するまでの発電量の低下を補うことを目的としている。今回も7月の工事開始から5カ月で試運転を開始しており、2012年1月には営業運転を開始する予定。

 東北電力では、東新潟火力発電所内にも33.9万kWのガスタービン発電設備を1台設置しており、2012年7月の運転開始を目指している。

 東北電力は、12月に入って、新仙台火力発電所1号機、仙台火力発電所4号機と太平洋岸で被災した自社の火力発電所の発電が再開された。また、東北電力へ給電している他社の発電設備も、相馬共同火力1/2号機、常磐共同火力勿来発電所7号機と運転再開が続いている。しかし、出力の大きい原町火力(合計200万kW)など主力の火力発電所は未だ復旧中で、東京電力からの電力融通に頼る状態が続いている。

東北電力の株主向け資料に掲載された、10月末時点の復旧状況と再開予定





(伊達 浩二)

2011年12月28日 12:25