東北電力、ガスタービンによる緊急設置電源を増強

 東北電力は17日、来年に向けて既存の火力発電所内に緊急設置電源を設置すると発表した。

 まず、新潟火力発電所内に、3.4万kWのガスタービン発電設備を1台設置する。燃料は天然ガス。運転開始予定は2012年1月。

 もう1台、東新潟火力発電所内に、33.9万kWのガスタービン発電設備を1台設置する。燃料はLNG(液化天然ガス)。運転開始予定は2012年7月。

新潟火力発電所東新潟火力発電所

 緊急設置電源は、通常の発電設備とは異なり、設置が簡単で運転開始までの期間も短いという特徴がある。したがって、夏期の電力需要強化のため、東京電力および東北電力では設置を進めている。しかし、本来は緊急用の電源であり、連続運転に対する耐性や、排気ガスの質などに一定の限界がある。

 東日本大震災以後、国も緊急設置電源の設置を後押ししており、本来は長期におよぶ環境アセスメント調査を省略するなどの援助を行なっている。






(伊達 浩二)

2011年5月17日 17:51