日立、蒸気を“リサイクル”して外に出さない高級炊飯器
~普通炊きの甘みが約25%アップ
5.5合炊きの「RZ-JV100K」 |
同社の炊飯器では最高級ランクに当たるIH式炊飯器。昨年発売した従来機種「RZ-HV100K」と同様、熱伝導率の高い内釜「打込み鉄釜」や、約44分で米本来のおいしさを引き出す炊飯モード「高温浸し 極上炊き」機能を搭載する。また、炊飯中に発生する蒸気を二重の内蓋に閉じこめ、蒸気を水に変えて、スチームとして蒸らし・保温時間に使用する「給水レスオートスチーマー」も継承する。
炊飯器の上にガラスケースを載せ、炊飯した実験写真。左側の旧製品では、ケースの内側で蒸気による結露が発生しているが、RZ-JV100Kでは結露が発生していない |
なお、蒸気は微量だが排出される。蒸気の排出量は、「白米・ふつう」モードで3合の炊飯時の場合、水量550mlに対し4.8ml(約0.9%)。炊飯中は蒸気キャップ付近は熱くなる。また、炊飯スピードが早い「快速炊飯」モードでは、蒸気は排出される。
この「蒸気リサイクル」により、「白米・ふつう」モードでのごはんの甘みをアップする効果もある。最高1.3気圧、最高107℃の高温で炊飯し、さらに釜内部の水がなくなった後も高温のスチームを送り込むことで、炊きあげ工程で100℃以上をキープする時間が約15分維持できるようになった。このため、ごはんの芯までしっかりと炊きあげられるため、従来製品に比べて甘み成分が約25%向上している。
「白米・ふつう」での炊飯時において、100℃で炊きあげる時間帯が約15分となった。これにより、旧製品よりも甘み成分の量が増加した |
また、本体内に断熱材を使用することで、保温時間が最長で40時間と、従来の24時間よりも16時間長く保温できるようになった。さらに、断熱材により省エネ能力も向上。1年間の消費電力量は80kWhで、同社では「省エネNo.1」を謳っている。
本体サイズは258×378×236mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は6kg。調理可能な米は、白米(無洗米)、五穀米、玄米(発芽玄米)。白米の炊飯モードは、ふつう/高温浸し 極上炊き/快速/炊き込み/おかゆ。煮込み料理、蒸し料理、雑炊、ケーキ、温泉卵も調理できる。このほか、内釜には5年保証の「ゴールドフッ素加工」を施している。
下位機種として、保温時間が24時間で、内釜に3年保証の「炭入りフッ素加工」を施した「RZ-JX100J」「RZ-JX180J」や、圧力炊飯などの機能がないIH式の「RZ-JS10J/18J」「RZ-JP10J/18J」も、同時に発売した。ラインナップの詳細は以下の表の通り。
タイプ | 圧力IH式 | IH式 | ||||||
型番 | RZ-JV100K | RZ-JV180K | RZ-JX100J | RZ-JV180J | RZ-JS10J | RZ-JS18J | RZ-JP10J | RZ-JP18J |
炊飯容量 | 5.5合 | 1升 | 5.5合 | 1升 | 5.5合 | 1升 | 5.5合 | 1升 |
内釜 | 打込み鉄釜 | 鉄入り厚釜(取っ手付き) | ||||||
内釜保証 | ゴールドフッ素 5年保証 | 炭入りフッ素 3年保証 | フッ素 3年保証 | |||||
極上炊き | 高温浸し 極上炊き | 極上炊き | ||||||
圧力/沸点 | 1.3気圧/107℃ | - | ||||||
スチーム 発生方式 | 給水レスオートスチーマー | - | ||||||
スチーム 保温 | 40時間 | 24時間 | - | |||||
表示部 | バックライト付き ホワイト液晶 | 液晶 | ||||||
消費電力 | 1,400W | |||||||
店頭予想価格 | 約9万円 前後 | 約9万3千円 前後 | 約6万円 前後 | 約6万3千円 前後 | 約2万円 前後 | 約2万2千円 前後 | 約1万7千円 前後 | 約1万9千円 前後 |
(正藤 慶一)
2009年6月29日 00:00
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