ミニレビュー

炊飯器に入れるだけでごはんおいしくなる調味料で米の高騰から身を守る

ミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
ミツカンの調味液「ごはんをふっくらおいしく」を試してみました

お米の高騰がなかなか止まりません。これまで銘柄米を買っていた人も、ブレンド米や備蓄米、輸入米などに切り替えるケースも珍しくなくなってきました。とはいえ、日々のごはんはおいしく食べたいものです。

そこで注目したのが、ミツカンから登場した「ごはんをふっくらおいしく」。炊飯時に加えるだけで、ふっくら・しっとりしたごはんが炊きあがるという炊飯用調味液です。

容量190mlで、価格は450円(税別)。1本で約60合分のごはんに使えます

炊きたてだけでなく、冷めたごはんや冷凍、長時間保温でもおいしさが保たれるとのこと。家電 Watchでも発売時のニュースを紹介したところ、アクセス数が非常に多く、読者の関心の高さがうかがえました。

今回は実際に炊飯時に入れてみて感じた、その効果をレポートします。

調味料の効果の理由は「コーティング」

なぜ、ごはんがふっくら・しっとり仕上がるのでしょうか。ミツカンによると、本品がごはん表面の「おねば」に作用し、表面をしっかり包み込むことで実現しているのだそうです。

「おねば」とは、お米のでんぷんが水に溶け出したもので、お米の表面を覆う白くてねばっとした旨み成分のこと。ごはんのツヤ、甘み、粘り気を生む役割をしています。本品はこの「おねば」を強化して米の表面をコーティングすることで、形を崩さず、ふっくらとした食感を保ちます。

お米表面の「おねば」に作用します(画像:ミツカン)

「コーティング」と聞くと油を連想する方も多いでしょう。実際、レシピサイトでは油を少量入れるコツが紹介されていたり、飲食店向けに「炊飯油」が販売されていたりもします。しかし、本品の原材料は「還元水あめ、でんぷん分解物、食塩、醸造酢、米発酵調味料、昆布だし」で、油分は含まれていません。これが味にどう影響するのか、非常に興味深い点です。

まずは「あきたこまち」の新米で実験

メーカーによると、あっさりとした味わいのお米に使うと効果がわかりやすいとのこと。そこで今回は、数ある品種の中から「あきたこまち」をセレクトしました。

今回はスーパーなどで簡単に手に入る「あきたこまち」の無洗米を使用しました

炊飯に使用するのは、数年前に発売されたアイリスオーヤマのIH炊飯器「RC-IJH50」。高級機ではない、ごくスタンダードなモデルです。

アイリスオーヤマのスタンダードなIH炊飯器「RC-IJH50」。本来は糖質カット炊飯が売りの製品です

使い方は簡単です。炊飯前の米をいつも通り水加減し、1合につき大さじ1杯の水(15ml)と、本品をひとまわし(約3ml)加えて、よく混ぜ合わせます。3合炊くなら、水は大さじ3杯、本品は3まわし。あとは普通に炊飯するだけです。

規定量の水を入れた後、1合につき大さじ1杯の水を追加します
さらに本品を回し入れ、よく混ぜてから炊飯します

炊きあがった見た目では、特に大きな違いはわかりません。茶碗に盛り付けて食べてみると、普段よりも若干やわらかい炊きあがりに感じました。

水分量の多い「新米」では、少しやわらかさが出やすいようです。個人的には硬めのごはんが好きなため、水の量などで調整の必要がありそうだと感じました。

味については、特に変化はありません。少なくとも「調味料」から連想されるような味の主張はなく、お米本来の味で炊きあがっています。

見た目や味に大きな変化はなく、普通においしく炊きあがりました

「冷めてもおいしい」は本当だった! お弁当に最適

公式サイトに「冷めてもおいしい」とあったため、弁当箱に詰め、常温で冷ましてから食べてみました。

ごはんを弁当箱に詰め、常温でしばらく置いて冷ましました

冷めたごはんは硬くパサつきがちですが、本品を使って炊いたごはんはしっとり感をキープ。先ほど感じた「やわらかさ」も、冷めることで適度な弾力となり、非常に食べやすくなりました。むしろ、冷めたほうが米のおいしさが際立つようにさえ感じます。

冷めてもパサつかず、お弁当としての満足度が上がりました

長時間保温でも変色や嫌なニオイはなし

次に、12時間の長時間保温を試しました。最近の炊飯ジャーは保温機能がかなり向上していますが、それは上位機種に限定されます。エントリークラスやスタンダードクラスの炊飯器では、保温が長くなると変色やニオイが気になりがちですが、本品を使ったごはんは、それらを感じさせませんでした。

もちろん、新米ならではのみずみずしさは失われますが、12時間経ったとは思えないクオリティです。長時間保温を頻繁に利用する人には、十分な効果があるといえるでしょう。

炊飯器の保温モードで8時間以上放置したごはん
変色やいやなニオイなども感じられず、効果があったように感じます

冷凍ごはんにも高い効果を発揮

ごはんを保温しないで冷凍して、食べるときに解凍する人も少なくありません。本品を使った炊きたてごはんを冷凍し、電子レンジで解凍して食べてみました。結論からいうと、冷凍ごはんへの効果は絶大です。

冷凍したごはんを解凍するとごはんが固まってしまうことがあるのですが、本製品を使って炊いたごはんは、米粒がくっつくことなくほぐれやすく、食べやすくなっていました。

味も炊きたてに近く、長時間保温したごはんより明らかにおいしく感じられました。

炊きたてのごはんをラップに包んで冷凍。それを電子レンジで解凍してみます
解凍したごはんは固まることもなく、きれいにほぐれて食べやすくなっています

輸入米「カルローズ」でも試してみた

お米の価格高騰により、店頭で見かけることが増えた輸入米。今回は、アメリカ産の「カルローズ」で試しました。2024年産ということで、ある程度の乾燥は想定されますが、こうしたお米にこそ本品は効果的だといいます。

輸入米のカルローズ。最近ではスーパーでもよく見かけるようになってきました
パッケージに示されている生産年を見ると、2024年産となっており、ある程度の乾燥は覚悟しておきたいところです

カルローズは日本の銘柄米より粒が大きく、粘りやもっちり感が少ないのが特徴です。実際に本品を使って炊いてみると、乾燥気味なお米の弱点がカバーされ、さっぱりとした日本の銘柄米に近い味わいに。本品を活用すれば、輸入米でも遜色のない炊きあがりになりました。

ただし、カルローズに関しては長時間保温をすると、多少のパサつきが気になりました

炊き上がったカルローズは、あきたこまちとほとんど判別がつかないほど、おいしそうな仕上がりです
ふだん食べているごはんよりもう少しあっさりした印象を受けましたが、パサパサ感もなく総じておいしく食べられました
冷凍したものをリゾット風にしてみたところ、表面のコーティングのおかげか、煮込んでも米粒が崩れず、非常に良い仕上がりになりました

土鍋炊きでさらにおいしく

最後にごはん土鍋を使って炊飯してみました。米はあきたこまちです。これは長谷園の「かまどさん」というごはん専用土鍋なのですが、炊きたてのごはんはかなりおいしく仕上がります。

長谷園「かまどさん」は、面倒な火加減なしに土鍋炊飯ができます

炊きあがりは非常に良く、炊飯器で気になった「やわらかすぎる」感覚もありませんでした。土鍋の吸湿性によって、水分がうまく調整されたのかもしれません。一粒ひとつぶが立ち、自然な甘みを感じる仕上がりでした。

一粒ずつしっかりしており、非常においしく炊きあがりました

手軽においしくお米を食べたいなら「あり」

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

あきたこまち(新米)カルローズ
炊飯器炊き立て
長時間保温
冷凍ごはん
土鍋炊き

新米の時期の銘柄米には必須ではありませんが、「お弁当」「冷凍ごはん」「長時間保温」には明確なメリットがあると感じました。

1本約500円で、約60合分に利用できます。お米10kgは約66合に相当するため、ほぼ10kg分に使える計算です。安価な輸入米やブレンド米を選んで10kgで500円以上安くなるなら、出費も抑えられます。

「安価なお米を買ったけれど、味は落としたくない」「お弁当をワンランクおいしくしたい」といったニーズに、しっかりと応えてくれる製品でした。

栗山 琢宏