ぷーこの家電日記

第607回

年をとるって楽しい! 今年も新しいことを始めるぞ

東京にも珍しく雪が降った翌日、私は誕生日を迎えた。早いもんで48歳。そう、私は午年の年女。次に午年を迎える時には還暦となるのだ。我ながら驚く。

年々恐ろしいほど寝ても寝ても疲れは取れないし、持病の目眩だったりよく分からない不調だったりもあるし、体調絶好調! みたいな日の方が少ない気もするけれど、それでもいつも毎年今が1番楽しいかもしれない。

私は40歳を超えた辺りから楽しさが加速してきた気がする。これが「人間丸くなる」ということだろうか。いや、今も昔も「若い子」というのは大変なのだ。求められるものが多すぎる。期待が高すぎる。やらなきゃいけないことが多すぎる。自分からも他人からもやたらと求められる役割が多すぎるのだと思う。そして自分や周りの求める能力と、実際の自分の能力のギャップに苦しむことになる。

よくある「何者かにならなきゃ」ってあの感覚だ。もちろんそのギャップを努力と成長で埋めるすごい人だってたくさんいる。でもそれには体力精神力知力ともにかなり強くなければできないし、特に体力なんて生まれ持ったベースの部分が桁違いなんて人もざらにいるのだ。そう、たいていの人は何者にもなれないのだ。

その何者にもなれないという現実を認めたタイミングくらいから、私はものっすごく楽になって楽しくなってきた。無理して頑張るのをやめたのは、私の場合は持病が悪化したからで、むしろ元気でそういうきっかけがなければ、今もまだ無理をして疲弊していたかもしれない。だから、結果オーライかもしれない。

それでも、何かを頑張ったということ自体は、今も自分を助けてくれるし全然無駄でもなかった。世の中から見ると何者でもないけれど、手の届く人からすると、かけがえのない家族だったり友人だったりするわけで、それは十分幸せでありがたいことなんだなと、この年になって気付くのだ。まさに青い鳥。何者にもなれなかったけれど、年取るのも悪くないなって思われるような大人になりたいので、羨まれるくらいに楽しそうに生きていきたい。

いい意味で肩の力も抜けて楽しく過ごしてきた40代だけど、元々落ち着きもなく好奇心強めの欲張りなので、色々やってみたいことは増えていき、忙しいといえば忙しく生活している。仕事もやっているし、趣味もどんどん増えてきている。畑を借りて家庭菜園を始めてから7年ほど、気持ち的な盛り上がりに波はあれど、飽きることなくずっと続いているし、今後もやめることはないだろう。

この2年半は陶芸教室にも通っている。元々食べることも料理も好きなので、それに合わせる器が好きだ。どんな料理をのせようかなとか、この器にはあれが合うなとかって考えながら作るのがとても楽しい。

20代の頃に「陶芸やりたいな」と思っていたけれど、近所に通えるような教室もなく、さらに時間的な余裕もなく、数年に1度「いつかやりたいなぁ」と思い出したりしていたけれど、その機会もなく、そのうちそんな気持ちも忘れかけていた。ふと思い出して「近所に教室なかったよなぁ」って検索したらめっちゃ近くにあったので、体験申し込みからの即入会したのだ。

「20年越しに叶ったなぁ」と、今も時々若い頃の自分のことを思い出して、「40代は楽しいからね」と慰めたりしている。20代からやっていたら、覚えも早く感性も豊かで素敵な作品が作れるようになっていたかもしれないけれど、今のこの緩い気持ちで楽しめる習い事は非常に良い。やり方はなかなか覚えられないし、すぐ忘れるし、疲れると目がしょぼしょぼしてよく見えなくなったりもするけれど、「困ったねー」と他の人と笑いながら作品を作る時間はたまらなく良いのだ。「頑張らなくていい」を大いに満喫している。

今も新しく始めたいことが1つある。着物を着られるようになりたい。そして日常に着物を取り入れたい。である。

着物着たいなとはこれもかなり昔から思っていた。夏に浴衣程度は着ていたけれど、浴衣一つ着るにも犬が邪魔するし毛まみれになるし、年々夏が暑くなって浴衣は暑いしと、浴衣すら着ることがなくなった。「もう一生着ることもないな」としまい込んでいた浴衣は、「子供食堂の夏祭りで子供たちに着せたいのでいらない浴衣があれば」と言っていた方に、着物用の下着を数セット買って、浴衣と一緒に送った。

浴衣も着物も今後着ることないかなぁと思ったのだけど、着物を日常で着ている友人を見て「とっても素敵だなぁ」って一緒に着物を着て出かけたくなったり、海外の方が私よりよっぽど着物や日本文化を学んで大事にしているのを見て、「あぁ、私も着物くらい普通に着られるようになりたいなぁ」と思ったのだ。

そして何より「着物が1番体型に響かなくて良くない?」なぁんて、何を着ても似合わなくなってしまった体型なりのおしゃれ願望かもしれない(笑)。昔は誰もが毎日着ていたものだし、私だって何度か学べばきっと着られるようになるはず!

今は無料の着付け教室などもCMで目にする。「でも、高い着物とか勧められそうじゃない?」って言われて、「若い頃だったら、何となく流されて買っちゃってた気がするけど、今は全然平気でいらないものはいらないって言えちゃう!」と、良い年になった今こそ、変に勘ぐったり怯えたりせず飛び込める世界なのかなって思ったりもしている(あくまでもイメージで、無理やりのように販売するところは少ないとは思ってる)。

調べてみるも平日の昼間の教室しか今のところ見つかっていないので、もう少し調べて、50歳になるまでには、着物の似合うおばちゃんになれたらいいなぁと思っているアラフィフ48歳のスタートなのでありました。いくつになっても誕生日はちょっと嬉しいし、年を取るのってワクワクしちゃう。今年も1年楽しむぞー!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。