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10年超えの古い蛍光灯器具に、LEDランプだけ交換はダメ!?

蛍光灯器具から発煙する様子(カバーを外した状態での再現実験)

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、蛍光灯をLED照明に変更する際に「劣化した蛍光灯器具による事故」を防ぐための注意点を紹介している。

蛍光灯をLED照明に変更するには、「蛍光灯器具ごとLED照明へ交換する方法」と「ランプだけをLEDランプに交換する方法」の2種類の方法がある。後者では古い蛍光灯器具を使い続けるため、外観に異常がなくても内部の電気部品が劣化し、発煙・発火につながるおそれがあるという。

「蛍光灯器具の事故」の発生状況

NITEが受け付けた製品事故情報によると、2016年から2025年までの10年間に発生した「蛍光灯器具」の事故は205件で、全体の事故発生件数は減少傾向にある。

このうち、照明のLED化の際に「ランプだけをLEDランプに交換する方法」を選択したことに起因する「蛍光灯器具+LEDランプ」の事故も各年で確認されており、古い蛍光灯器具を継続使用したり、既存の蛍光灯器具のままランプのみをLEDランプに交換したりすると、器具内部の部品の劣化は続くため、今後も「劣化した蛍光灯器具による事故」が続くおそれがあるという。

年別の事故発生件数

また「蛍光灯器具の事故」205件のうち、蛍光灯器具の使用年数が推定できた133件について、使用年数が10年を超えていた事故の割合が約9割(120/133件)を占めている。

使用年数別の事故発生件数

NITEは「LEDランプに交換すればずっと使える」は間違いであるとし、見た目はきれいでも使用年数が10年を超えている場合は内部が劣化している可能性があるため、蛍光灯器具ごとLED照明への交換を検討するよう呼びかけている。

「劣化した蛍光灯器具による事故」を防ぐための注意点

●蛍光灯器具等の照明器具は「電気製品」で、寿命(耐用年限)があることを理解する

蛍光灯器具は、単なる「ランプの取付け台」ではなく、安定器や内部配線などの電気部品を内蔵した「電気製品」であるため、外観に異常が見られなくても内部では劣化が進行している場合がある。特に、器具内の安定器は長年の使用により絶縁性能が低下することがあり、その結果、発煙や発火などの事故に至るおそれがあることを理解する。

蛍光灯器具には寿命がある

●器具の使用年数が10年を超えている場合は「器具ごとLED照明への交換」を検討する

日本照明工業会は照明器具を設置してから8~10年を「適正交換時期」、15年を「耐用の限度」としている。蛍光灯器具の銘板に記載されている製造年を確認し、使用年数が目安となる10年を超えている場合は、新しいLED照明へ蛍光灯器具ごと交換することを検討する。

「耐用年限」は、照明器具が部材の経年劣化などによって徐々に劣化して不具合が生じ始めることで、交換及び不具合を生じる頻度が高くなり、交換を必要とするまでの使用期間を指す。

10年を超える蛍光灯器具は、器具ごとLED照明に交換したほうがいい

●異常がある場合は、すぐに使用を中止する

点灯時に「ちらつく/異音がする/焦げたにおいがする」などの異常を放置すると、発煙や発火につながるおそれがある。異常が認められた際は、直ちに電源を切って使用を中止する。