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モバイルバッテリーの事故増加 10年で7倍に

リチウムイオンバッテリーは発火する危険がある(写真は編集部が撮影したもので、事故のあった製品ではない)

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、2024年度までに収集した事故情報を取りまとめた「2024年度 事故情報解析報告書」を10月31日に公表した。

2024年度に発生した事故の製品群別の件数と、累積構成割合によると、「バッテリー類」はポータブル電源やモバイルバッテリー、電動工具や電動アシスト自転車用バッテリーの事故が多く、「充電器」はリチウム電池内蔵充電器の事故が多いという。

また、2024年度に発生した事故の危害スコアと、累積構成割合を示したところ、「バッテリー類」「充電器」を筆頭に、リチウムイオンバッテリーを搭載した製品等はランキング上位に残ったとする。

2024年度に発生した事故件数が上位20位までの製品群と累積構成割合
危害の程度が比較的低い製品群もランキングに含まれ、リスクが高い製品群を判断できないため、危害の程度に応じて「危害スコア」を設定した

「モバイルバッテリー」及び「ポータブル電源」は、どちらも事故発生件数が増加傾向になっている。また、事故原因を比較すると、どちらも「製品に起因しない」事故よりも「製品に起因する」事故の発生件数が多くなっている。なお、NITEが作成した資料によると、モバイルバッテリーの2024年度の事故件数は、2015年度から約7倍に増えている。

「モバイルバッテリー」の事故発生件数の推移(2015~2024年度)
「ポータブル電源」の事故発生件数の推移(2015~2024年度)