ニュース
BLUETTI、車の走行でポータブル電源に電気をためる急速充電器
2025年12月2日 11:05
BLUETTI(ブルーティ)は、自動車の走行中にポータブル電源を急速充電できる走行充電器「Charger 2」を12月1日に発売した。価格は131,600円。
Charger 2は、走行時に自動車のオルタネーターで発電された余剰電力のうち、最大800Wをポータブル電源に送り込んで充電できるようにする充電器。なお別売のポータブル電源は、BLUETTI製だけでなく、他社製のほとんどにも対応し、接続されたモデルを自動認識した上で、最適な電力に調整する。
またソーラーパネルからの入力にも600Wまで対応。オルタネーター経由とあわせて、最大1,200Wでポータブル電源を充電できる。
これにより、従来のシガーソケット充電では、フル充電に10時間以上かかっていた1,000Wh級のポータブル電源を、1時間ほどの走行で充電できるとする。
ポータブル電源から、自動車用バッテリーへ電力を供給する「リバース充電」にも対応。バッテリーの電圧が低下してエンジンがかからなかった際にポータブル電源の電力で始動できるジャンプスタートも可能。そのほか、トリクル充電や自動メンテナンスといった、高度なバッテリーケア機能を1台で実現する。同社は、これらの機能により、自動車用バッテリーのトラブルを未然に防ぎ、車両を長く安心して使える環境を整えるとしている。
なおリバース充電に関しては、同社製の対応ポータブル電源と専用ケーブルが必須。現状の対応モデルは、B230、B300、B300K、B500K、AC200MAX、 AC200L、Apex 300。
本体サイズは、265×69.7×169mm(幅×奥行き×高さ)。重さは1.59kg。使用温度環境と保管温度環境は-20〜60℃。使用湿度環境は10〜90%。騒音は最大50dB。
発表会には、実際にCharger 2を取り付けた車両で、VANCAMP JAPAN代表の小濱潤平さんも来場した。同氏はバンの車内にDIYで居住環境を作り込み、各地を旅して回るバンキャンプの国内での第一人者。当日、小濱さんは神奈川県の藤沢から、発表会場のある東京都渋谷区の神宮前まで、ポータブル電源を充電しながらやってきた。
車載してきたポータブル電源の容量は、1,024Wh。藤沢から渋谷区までは、いつもならだいたい1時間半で着くところ、この日は2時間かかったという。
「出発する時には、ポータブル電源の容量をほとんどゼロにしておいたのですが、着いた時には、ほぼフルで充電されていました」(小濱さん)
これまではポータブル電源を充電してから出発したり、シガーソケットから充電したりしていたという小濱さん。Charger 2を使っての充電スピードに、改めて驚いたという。
「まだCharger 2を使って、本格的な車中泊へは行っていませんが、これなら、キャンプ地までの移動時間で十分にポータブル電源を充電できるし、キャンプの途中でなくなりそうになっても、少し走ればまた充電されるので安心です」(小濱さん)
これまでの車中泊では、バッテリー残量を気にすることもあったが、今後は心配が減りそうだという。またCharger 2があれば、例えば酷暑の夏にはポータブルクーラーなどを、また寒い冬にはヒーターなどを使いやすくなるのではないかと語っていた。
なお、Charger 2の取り付けや配線は、小濱さんが自分で行なったという。
「この車はバンなので、運転席を倒せば、その下に車両用バッテリーがあります。そのため、乗用車と比べれば配線が簡単です」(小濱さん)
例えば乗用車の場合は、ボンネットの中から配線しなければならないため、専門家に依頼した方が良さそうだと感じた。安全第一で取り付けたいものだ。
いずれにしてもCharger 2の登場により、今後の車中泊の様相は、大きく変わってくるかもしれない。小濱さんも「次のキャンプへ行くのが楽しみです」と語っていた。Charger 2は、そんな期待をさせてくれるアイテムだといえる。




