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パナソニック、小型でも高濃度なファインバブル発生デバイスを神戸高専と共同開発

パナソニックは小型高濃度ファインバブル発生デバイスを神戸市立工業高等専門学校と共同開発した

パナソニック くらしアプライアンス社は、神戸市立工業高等専門学校と共同で独自の小型高濃度ファインバブル(FB)発生デバイスを開発したと9月10日に発表した。

従来のFB生成機構に比べ、高濃度のFBを維持したまま流量低下を抑制することに成功。同社によると、FB生成機構をシャワーヘッドなどに搭載する場合、圧力損失による流量低下が課題だったが、流路抵抗を抑えながら高濃度FBを安定的に発生させるのは難しかったという。

今回のデバイスは、ベンチュリ管入口部に球体を設置する独自構造を採用し、水流速度を高めつつ圧力損失を抑制。内部構造の精密設計により、FBの発生効率を大幅に向上させ、流量低下を防ぐことに成功した。さらに水流モードの切り替えにより、ウルトラファインバブル(UFB)とマイクロバブル(MB)のバランスを調整できる。目的に応じたFB数の発生が可能という。

また、FBの美髪効果についても検証が行なわれた。1回のシャワー使用で、髪の「まとまり感」「やわらかさ感」「ツヤ感」といった仕上がりの向上が実感できることがモニター評価で確認されたという。

神戸市立工業高等専門学校 機械工学科 鈴木 隆起教授は、「本研究では、数値流体解析を用いてFBの発生現象と生成量の関係を明らかにし、独自構造で従来にない高濃度FBの生成に成功しました。洗浄力の向上に加え、毛髪へのトリートメント剤の吸着を促進するなど、より効果的なヘアケアが期待できます」とのこと。