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昨年度の家電リサイクル実績が33.4%の大幅減

~ブラウン管テレビの減少が影響

 一般財団法人 家電製品協会は、平成24年度の家電リサイクル実績を発表した。

 対象となるのは、家電リサイクル法に定められた、エアコン、テレビ、冷蔵庫(冷凍庫含む)、洗濯機(衣類乾燥機含む)の4品目。

 メーカー(製造業者)が引き取った廃家電の台数は、エアコンが約236万台、テレビが約277万台、冷蔵庫が292万台、洗濯機が314万台。

品目別の引き取り台数。テレビはブラウン管テレビと、フラットテレビに分けている

 昨年度との対比では、エアコンと冷蔵庫が微増、洗濯機が微減、テレビが大幅減となり、全体では対前年比で33.4%のマイナスとなった。テレビについては、前年度に地上アナログ放送終了に伴う買い替えで大幅に回収台数が増えていたことが原因とおもわれる。ブラウン管テレビ単体では、対前年比で71.0%のマイナスとなっている。

 回収された廃家電はリサイクル処理により、その素材が有価物として回収される。再商品化率は、エアコンが91%、ブラウン管テレビが82%、液晶・プラズマテレビが87%、冷蔵庫が80%、洗濯機が86%で、いずれも法定基準を上回った。回収された素材は、鉄、銅、アルミニウムなどで、特に鉄の回収量が多い。

廃家電から回収される素材は、鉄、銅、アルミニウムなど。ブラウン管テレビのみ、ブラウン管用ガラスの比率が高い

 また、エアコンや冷蔵庫などに使用されていたフロンについても回収が進んでおり、エアコンが約1,469t、冷蔵庫が約275t、洗濯機が約3t回収されて破壊された。また、冷蔵庫については断熱材に含まれているフロンも約397t回収されている。

伊達 浩二