日立、シャワーの勢いが強いエコキュート「ナイアガラ出湯」の省エネ性能を向上

 日立アプライアンスは、従来モデルより省エネ性能を向上したエコキュート「ナイアガラ出湯」シリーズなど新製品22機種を、10月20日に発売する。希望小売価格は803,250円~1,023,750円。

「ナイアガラ出湯」の標準タンクタイプ「BHP-F37LD」薄型タンクタイプの「BHP-FS37LD」

 浴室のシャワーと台所の2カ所で出湯しても、シャワーの勢いが強いエコキュート「ナイアガラ出湯」シリーズの新製品。一般的なエコキュートでは、タンクの強度を保つため、水道水の給水圧力を減圧し、いったんタンクに貯めた後に沸き上げて給湯する「減圧弁」方式を採用している。しかしナイアガラ出湯では、タンクを介さずに、水道水を瞬間的にお湯にする「水道直圧給湯」方式を採用。水道の給水とほぼ同じ圧力で給湯できるという。給湯圧力は減圧弁方式の約2.9倍、浴室のシャワーと台所のシャワーを併用した場合の流量は、減圧弁方式が1分当たり約10Lに対し、水道直圧方式では1分当たり16Lになるという。

 このほか、3階の浴室や、15A程度の細い給湯配管でも使用可能。同社ではナイアガラ出湯について、豊富な流量で快適に使用できるとしている。

減圧弁方式(左)と水道直圧方式(右)の構造の違い
新製品では、室外機のスクロール圧縮機を高効率化した

 新製品では、ヒートポンプユニット内のスクロール圧縮機を改良。給油構造などの改善により、さらなる高効率化を図ることで、標準タンクタイプ8機種において、省エネ性能が従来比で約3%向上したという。

 また、センサーによる学習機能で効率的な制御を行なう「インテリジェント制御」も搭載。さらに、給湯量を画面に表示する「使用湯量目安」や、連続給湯量を超えた場合にアラーム音が鳴る「シャワーアラーム」などの節約サポート機能も備える。

センサーで運転を制御する「インテリジェント制御」に加え、ランニングコストを節約するサポート機能も用意されている

 メンテナンス面では、配管に腐食しにくく汚れが付きにくい「ステンレス配管」と、排水する度に水道水で配管内を自動洗浄する機能を組み合わせた「ステンレス・クリーン システム」を採用する。

 ラインナップとして、減圧弁方式のエコキュートも用意される。同方式においても、一部機種で省エネ性能を従来比で約3%向上しており、また前タイプでステンレス・クリーン システムを採用しているという。






(正藤 慶一)

2012年9月14日 15:36