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機能よりデザイン? エディオンのZ世代向け“ビジュ家電”見てきた

カラーデザインシリーズ

エディオンのプライベートブランド「e angle(イー アングル)」が展開する、くすみカラーが特徴の「カラーデザインシリーズ」。Z世代向けに“ビジュ(ビジュアル)”を意識したという同シリーズの開発背景や、実際の販売傾向について話を聞いてきた。

カラーデザインシリーズは、8月30日にオーブントースターとグリル鍋、9月27日にタンブラーミキサーと、これまでに3種の調理家電を展開。いずれもモカホワイト、ティール、ピンクベージュの3種のくすみカラーを採用しており、丸みのあるかわいらしいデザインが特徴的だ。

オーブントースター。価格は5,480円
グリル鍋。価格は5,480円
タンブラーミキサー。価格は4,680円

またこれからの寒い時期に向け、新たに暖房家電もラインナップ。即暖性の高いカーボンヒーターを10月26日、セラミックヒーターを11月上旬に発売する。

カーボンヒーター。価格は6,980円
セラミックヒーター。価格は7,980円

“ビジュ”を意識したという「カラーデザインシリーズ」について、同社 商品開発部 アシスタントマネージャー・木村健吾さんは「将来的な家電量販店のメイン購入者層となる若年層を取り込むことを目的に開発を進めた」と語る。

同社 商品開発部 アシスタントマネージャー・木村健吾さん

昨今、家電量販店業界全体では「若年層(Z世代)の新規顧客開拓」が課題となっており、同社で調理家電を購入した年代構成を見てみると、約半数が50~70代、20代は1割にも満たないのが現状という。

またホットプレートだけの販売実績を見てみると、大手家電メーカーよりも、インテリア雑貨メーカー製品のほうが20代に人気であることがうかがえる。後者はデザイン性の高い家電ブランドで、雑貨店流通を重視しているという。

同社のホットプレートの販売実績における2社の比較

このように市場ではおしゃれなデザイン家電を販売する生活雑貨店が増えており、中には生活雑貨店がオリジナルの家電を販売していることから、若年層の潜在顧客が雑貨店に分散してきているのではと推測。

またZ世代の消費モデルとして提唱されている「EIEEB(イーブ)」から、若年層は機能や性能以上にデザインや見た目が購入のきっかけになることが多いと考え、Z世代のトレンド“ビジュ”をキーワードに「カラーデザインシリーズ」の開発を進めた。

Z世代の消費モデル「EIEEB(イーブ)」から着想を得た

デザイン性の高さもさることながら、機能面もしっかりこだわっている。

オーブントースターは、上部に赤外線ヒーターを搭載。30分のロングタイマー機能も備え、焼き芋を焼くこともできる
グリル鍋で、スンドゥブチゲを作っている様子
内鍋は傷がつきにくく、耐摩耗性に優れているセラミックコーティングを採用。取り外して丸洗いもできる
フタは自立するため取り扱いやすい
タンブラーミキサーは、氷も砕けるハイパワー仕様
飲み口&持ち手付きのフタも付いている
カーボンヒーターは、スイッチを押すとすぐに暖かくなるのが特徴。重さも約0.8kgと軽量で、持ち運びがしやすい
セラミックヒーターは、強/弱/送風の3段階で切り替え可能。上下の風向も調整できる

第1弾製品の発売から約2カ月。調理家電全体の20代購入者が6.3%のところ、「カラーデザインシリーズ」の20代購入者は13.1%と、約2倍まで増加しているという。

20代の若年層の購入者が増えた

木村さんは「今後もシリーズのラインナップを増やしていきたい」と意欲を語った。