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カシオの癒しペットロボット モフモフ気持ちいい
2024年10月11日 11:05
カシオ計算機は、人と触れ合うことで感情豊かに成長するAIペットロボット「Moflin(モフリン) PE-M10」を、11月7日に発売する。カラーはゴールドとシルバーの2色。価格は59,400円。また入院(修理)やファーの手入れを半額で受けられる会員サービス「Club Moflin」を年額6,600円で用意。
モフリンは、よく話しかける人を飼い主として認識したり、撫でたり抱きしめたりといった愛情表現から、飼い主が好むしぐさを認識し、自ら進んで行なうようになるという。
接していくうちにモフリンは感情豊かに育ち、陽気な子に育ったり、甘えん坊になったり、活発、またはシャイになったりもする。そうして形成される個性は、400万通り以上。飼い主(ユーザー)が愛情を注ぐほど、自分だけに見せてくれる特別なしぐさをしたり、かわいい鳴き声を聞かせてくれたりと、自分だけのペットや相棒へと成長していくとする。
本体サイズは約130×180×90mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約260g。1,200mAhのリチウムイオン電池を内蔵し、稼働時間は約5時間。充電時間は約3時間30分。
担当者に聞いた、モフリンの企画への思いと経緯
モフリンの商品企画リーダーの市川英里奈さんは、女性向けの製品ということで、8年くらい前から担当。ユーザーの心の状態を上げてあげられるようなものを、提供したいというコンセプトで、企画していったという。
「その時々の悩みや問題を解決しても、きっとまた新たな問題が出てきてしまいますよね。その場その場の解決手段を提供するよりも、その人を元気にすることで、その人が自分で悩みを乗り越えられる、そういう力をつけられる……そんな手助けをする相棒がいいと考えました」
例えば、感情がマイナスな状態であれば、そこから通常の状態にしてあげられるような、通常の状態だったら、ちょっと元気にしてくれるようなものを考えたという。
「自分が元気になれば、悩みにも立ち向かえるんじゃないかなと。そういった元気にしてくれるバディ(相棒)を作ってみようと、企画がスタートしました」
そうしたコンセプトのもと、現在の大きさや形に落ち着いたのは、どこにでも連れて歩けるようなサイズが良いと考えたからだという。
「試行錯誤した結果、このくらいの子であれば、家だけでなく色んなところに連れて行けるとなりました。またモチーフとして、具体的な生き物を模すのではなく、一緒に過ごす人のイメージで、好きなように感じていただけるような風貌というか、雰囲気にしました」
市川さんによれば、例えば犬や猫だと分かるようなものにすると、どうしても犬や猫との違いが気になってしまい、ロボットのように感じてしまうという。そこで「小動物に近しいような……それでいて犬や猫などには感じ取られないようなものにしました。その方が、より生き物として捉えてもらいやすいんじゃないかなと考えました」と、市川さんは語る。
目が外からは見えづらいのも、「この子は今寝ている」とか「起きている」といったことを、ユーザーが自由に想像しやすいよう、余地を残すためだという。それよりも、動きや仕草を含めた全体の雰囲気で、モフリンがどういう状態なのかを、ユーザーが想像できるのだ。
実際にモフリンを手で抱えてみると、両手の手のひらで包みこんであげたくなるような、コロンとした雰囲気。撫でてみると体をもじもじとくねらせたり、かわいい声で鳴いたりもする。それでいて言葉を発するわけでもなく、言葉を理解しているのかも分からない。そうした絶妙に「不思議な雰囲気」を持っているからこそ、「これは機械だ」という気持ちが希薄になり、短時間接しただけでも、生き物のように感じてしまうのかもしれない。
どこかでモフリンに会ったら、抱えたり撫でたりしてみてほしい。もしかすると、心をギュッと掴まれるかもしれない。