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日ハム新球場へオープン前に行ってきた! 迫力の照明とサウナもある充実エンタメ

北海道日本ハムファイターズの本拠地となる新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」

ファイターズ スポーツ&エンターテイメントは、まもなく3月30日に開業する北海道日本ハムファイターズの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールド)」を核とする「北海道ボールパークFビレッジ(Fビレッジ)」をマスコミ向けに披露した。

日本初の開閉式屋根付きの天然芝球場であり、世界で初めて球場内に温泉とサウナがあるなど、野球場としても、エンターテインメント施設としても注目のスポットだ。

ES CON FIELD HOKKAIDOがある「北海道ボールパークFビレッジ」。札幌駅から、最寄りの北広島駅までは電車で約17分、新千歳空港駅から北広島駅は約20分。北広島駅からは徒歩約19分だが、新札幌駅から約30分、北広島駅から約5分のシャトルバスも運行

球場で選手のプレーや観戦に大切な役割を果たす照明には、パナソニックが協力。球場内外で9,000台以上のパナソニック照明が使われているという。

3月30日に開幕戦が行なわれるひと足先に、エスコンフィールド内を取材。最新の照明や、快適でバリエーション豊かな観戦施設などを見てきたので、その内容をお伝えしたい。

試合に重要な照明の工夫と、会場を盛り上げる演出とは?

北海道日本ハムファイターズの新しい本拠地となるエスコンフィールドは、「世界がまだ見ぬボールパーク」をテーマに、スライド開閉式の屋根を採用したユニークな形状が注目。

球場内にクラフトビール醸造レストランや、フィールドを一望できるルーフトップバー、サウナに入りながら観戦できる施設など、新しい体験ができる場所となっている。

ガラス張りが印象的な外野側
エスコンフィールドは開閉式の屋根と天然芝を組み合わせた球場

このエスコンフィールドにおいて、パナソニックは球場内外の照明や、3塁側ダグアウトクラブ「Panasonic CLUB LOUNGE」など幅広い形で協力している。同社はこれまでも、阪神甲子園球場や、埼玉西武ライオンズのベルーナドームなどで照明を手掛けているが、今回は開閉式の屋根という新しい取り組みになっている。

球場などスポーツ施設では特に、選手が天井を見上げてもまぶしくないことが重要。光の向きを狭い角度に絞る挟角配光にして、まぶしさの原因となる光の重なりを軽減し、見上げた時にまぶしく感じるグレアを抑えている。

エスコンフィールドでは、メインとなるLED投光器において、器具光束2kW相当14万lmを226台、1kW相当66,400lmを128台使用。1kWのモデルを組み合わせて使っているのも、試合中のフライなどでまぶしさを感じさせないための工夫だ。

また、色の見え方が太陽光の下に近い「高演色」も特徴。見え方の忠実さを示す値が「Ra90」と高く、その光を活かして、舞台照明などに用いられる「DMX」という制御によって、1台1台の照明を高精度に細かくコントロールしながら動きのある光の演出が行なえる。

球場内に設置されたパナソニック製のLED投光器
よく見ると1台1台の向きが細かく異なっている。これはまぶしさを防ぎつつ、球場内を均一に照らす工夫
使用されている「スタジアムビーム」と「グラウンドビーム」

球場のような大規模な施設ではもう一つ、重要となるのが設置工事前のシミュレーション。一度設置してからの再調整は手間がかかるため、事前の計画がとても大切となる。パナソニックは従来のような図面ではなく、「スポーツVR技術」によって映像でリアルタイムに確認できるシミュレーションで検証している。最終的には点灯した際のチェックも細かく行なっているとのことだが、その前に設計の段階でまぶしさの抑制を徹底しているという。

そのほか、エスコンフィールドには、特徴的な大型ビジョンが1塁側と3塁側に各1台あり、その見え方を阻害しないように、照明をその近くに置かないといった配慮もなされている。

天然芝のフィールドをキレイに照らす

今回は3塁側のフィールド間近(地下1階)にあるPanasonic CLUB LOUNGEと、MAIN LEVEL(2階)、STAR LEVEL(3階)のそれぞれで、ライティングの演出デモを体験してみた。

同じ内容でも、フィールドに近い場所と、上から全体を見渡せる場所では見え方が異なり、天然芝の緑も鮮やかに照らしていた。

今回は開閉式の屋根という試みで、器具の配置などには苦労があったとのことだが、ライン状に滑らかに流れる光や、ランダムな点滅による明暗のコントラスト感のある表現が緻密に行なわれているのが印象的だった。迫力のある音響との組み合わせもあり、試合を盛り上げてくれる演出を見ることができた。実際の試合では、選手のプレーや戦況などによって、さらに会場が一体となるような体験ができそうだ。

STAR LEVEL(3階)から見たパナソニック照明の映像演出

飲食やサウナなど球場内の施設も充実

3塁側のPanasonic CLUB LOUNGEも体験した。このエリアは選手と近い距離で試合を見ることができ、座席裏に食事エリアがある、くつろぎの空間となっている。照明設計から製品展示まで、全てパナソニックが担当。マッサージ機器を使用しながらの観戦もできる。

3塁側のPanasonic CLUB LOUNGE
選手に近い場所で観戦
食事も楽しめる
パナソニックのマッサージチェアやレッグリフレ、スチーマー ナノケアなども用意。マッサージしながらくつろぎの観戦も
光で木漏れ日などを表現する「BioSHADOW(バイオシャドウ)」も活用。北海道の自然を感じさせる演出になっているという
Panasonic CLUB LOUNGEの概要

エスコンフィールドには様々な観戦エリアがあり、中でも世界初となる、球場内のサウナ施設「tower eleven onsen & sauna」は注目。半屋外の水着着用ゾーンで、フィールドを見下ろせる24席の「ととのえテラスシート」があり、サウナ室や浴槽からも試合を見られる。試合がない日もホテル宿泊者やFビレッジの来場者がサウナを利用可能。サウナハットなどのオリジナルグッズも販売される。

温浴施設のtower eleven onsen & sauna
オリジナルグッズ販売
施設のマップ。水着のゾーンと温泉のゾーンがある

気になる飲食店舗もチェック

今回の取材でスタジアムを案内してくれたのは、ファイターズガールの鈴木穂乃花さん。試合がない日も、ファイターズガールによる有料のスタジアムツアーを実施している。

ファイターズガールの鈴木穂乃花さん
選手が試合前などに利用するチームエリア。内部は撮影できなかったが、新庄監督の部屋や、ミーティングルーム、選手のロッカールームなど、試合前の徹底したコンディション作りにこだわった数々の工夫がなされていた

球場での楽しみの一つである食事も充実。球場内で火を使って調理できるため、軽食から焼肉や寿司など本格的な料理、居酒屋、作りたてスイーツまでジャンルは幅広い。

クラフトビールが楽しめるレストラン「そらとしば by よなよなエール」は、店内醸造の様々なビールが楽しめるのが魅力。

そらとしば by よなよなエール
食事メニューは片手で楽しめるロールピザがおすすめとのこと

MAIN LEVEL(2階)の1塁側にある「リトルジュースバー」。サマーソニックやフジロックなど音楽フェスへの出店で注目されてきた「いちごけずり」が球場内で楽しめる。凍らせたイチゴを、特製のマシンで削ってミルクムースをかけたもの。イチゴにちなんで、ファイターズの背番号15番の上沢直之投手とコラボした店内となっていた。

リトルジュースバーの「いちごけずり」
ひんやり&ふわふわな食感のイチゴと、ソフトなミルクムースの組み合わせが絶妙
ファイターズガールの鈴木穂乃花さんがおすすめしてくれたのは、北海道で初出店となる「たこ焼道楽 わなか」のたこ焼き
レプリカユニフォームなどが豊富に用意されたグッズショップ。自分のサイズにあった好きな選手のユニフォームがすぐに買える、カスタマイズエリアも用意されている

球場内の名物であるビールなどを販売する「ファイターズ売り子」のみなさんもお披露目された。エスコンフィールド内は完全キャッシュレスのため、モバイル端末で決済。なお、キャッシュレス決済を持たない人には場内でWAONの現金販売や、小中学生にWAONのプレゼントも行なうとのことだ。

ファイターズ売り子のみなさん