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大雪でエアコンが止まることも!? 知っておきたい積雪対策

三菱電機はエアコンの大雪対策について解説した

三菱電機は、突然の大雪でも困らないように、エアコンのトラブルを防ぐための事前準備や事後対策について解説している。

同社は、2022年12月2日から12月4日に東京在住の30~50代の男女600名にインターネット調査を実施。積雪時のエアコンの不具合について聞いたところ、36%の人が「エアコン暖房の効きが悪いと感じたことがある」としている。一方、エアコンの大雪対策の意向については、「行う予定はない」と回答した人が 60.2%に上り、その理由として「大雪対策をする必要がないと思うから」(33.5%)、「どのように対策したら良いかわからない」(25.2%)が上位になったという。 同社はこの結果から、エアコンの大雪対策が浸透していないことが推察されるとしている。

室外機のトラブルが多い。対策は室外機から

エアコンの雪対策で、もっとも重要なのは「室外機」だという。積雪が原因でファンが埋まり、正常な運転ができない場合があるほか、室外機の上に雪が積もっていると、風通しが悪くなったり、溶けた雪が凍って室外機の熱交換器に張り付くなどして、エアコンの効きが悪くなる場合があるとしている。

こうしたトラブルを避けるため、室外機まわりの対策を呼びかけている。

大雪が降った後は、室外機周りの除雪を

大雪が降った後、まず室外機の状態を確認し、雪が積もっているようであれば周りの雪を取り除くことが大事としている。特に室外機の吹き出し口前の除雪が重要とし、エアコンの電源は入れず、シャベルなどで吹き出し口の前が200mm以上空くように雪を取り除くことを推奨している。

大雪の後は、室外機周辺の除雪をしよう

注意点として次の2点を挙げている。まず、室外機の内部のフィンによって怪我をする恐れや、フィン自体を傷つけてしまう可能性があるため、室外機内部の雪には触らないようにする。次に、お湯や水をかけて雪を溶かすのも、かえって室外機の熱交換器に氷を溜めてしまい、フィンの目詰まりの原因になるためNGとしている。

室外機内部の雪には触れないようにする

また、あらかじめできる対策として、空気がスムーズに流れるように、普段から室外機周辺のスペースを確保しておくことが重要だとしている。

ファンの前や横に観葉植物や段ボールなどの障害物を置いていると、風を遮り、室外機の正面に雪が積もってしまう可能性があるため、室外機周辺の風の通りを良くするために、動かせるものはできるだけ片づけておくよう呼びかけている。

室外機の周りにはものを置かないようにする
室外機周辺のスペースをあけておく

「エアコンが止まった」「室外機から湯気が出ている」雪の日に多い問い合わせ

三菱電機 空調冷熱システム事業部の久田優美さんによると、大雪が降った際は「大雪でエアコンが止まってしまった」「室外機から湯気が出ている」などの問い合わせが増えるが、これらは「霜取り」稼働中の可能性が高いとする。

「室外機の熱交換器に霜が付着すると、熱交換が十分に行なわれず暖房能力を発揮しにくくなるため、エアコンにはその霜を溶かすために、自動で霜取りを行なう機能があります。霜取り時には、霜を溶かすためにあたたかい冷媒を室外機側にまわすため、室内機から冷たい風が吹かないよう暖房運転が短時間停止します。エアコンが止まってしまったとびっくりするかもしれませんが、少し時間を置くと通常運転を再開するので、焦らずお待ちください」(久田さん)。

このほか、霜取り中は、熱交換器があたたかくなっているため、溶けた霜の水分が蒸発して湯気となる場合があるとしている。

寒冷地では室外機の設置時に注意が必要

また、北海道、東北、北陸などの寒冷地では、さらに対策が必要だとしており、3つのポイントを紹介している。

1.室外機の設置位置は家の東側か南側へ

家の北側や西側は季節風の影響を受けやすい。そのため、冬場などは、北側
や西側に設置すると、雪が室外機に吹き込んでしまい、室外から熱をくみ上げにくくなるため、安定した稼働を実現できない可能性があるという。そのため室外機の設置場所は、家の東側か南側を選ぶのがオススメとしている。

室外機は家の東側か南側への設置がオススメ

2.ドレン水の排水に要注意!

室外機から排出されるドレン水が地面で凍結して思わぬ事故につながる可能性があるほか、人にドレン水がかかることもあるという。そのため、室外機を設置する際 は、人の通る場所や地面が凍結すると問題のある場所は避けるよう呼びかけている。

ドレン水が人にかかるなど思わぬ事故が起きないよう設置場所に注意

3.必要に応じて別売部品の架台や防雪フードを活用

地上に設置する場合は「二段架台」などを利用し、積雪とドレン水の影響がない高さに設置するほか、上階や壁面に設置する場合は「壁面用据付台」などを使い、積雪、落雪、つららなどの影響を受けにくい場所への設置をオススメしている。バルコニーの場合は、雪で埋もれない場所や、ドレン水の凍結の影響がない高さ、さらに吹きだまりにならない場所への設置がオススメだとし、一段架台などの活用を案内している。

「二段架台」などを使って積雪とドレン水の影響がない高さに設置する
雪に埋もれない場所と高さに設置する
雪の吹きだまりにならない場所を選ぶ

なお、機種によって取り付け可否や適応する別売部品が異なるため、販売店へ相談するよう案内している。