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「降雪時に暖房が故障!?」最悪の事態を防ぐ事前策と、積雪時の対処法 ~ダイキンが公開

 ダイキン工業は、「降雪時にエアコンが止まってしまう」というトラブルの事前回避法と、実際に止まってしまった場合の対処法を公開した。昨年の2018年1月22日には、東京で20cmを超える積雪が4年ぶりにあり、同様の問い合わせが殺到したためだという。

「降雪時にエアコンが止まってしまう」トラブルの、事前回避法と対処法

昨年の問い合わせ内容

 同社によれば、昨年問い合わせが殺到したトラブルには、「暖房運転に設定していても、エアコンから暖かい風が出ない」「運転開始から5分ほどで止まってしまい、しばらくすると、また運転が再開される」「室外機から湯気が出ている」「室外機から異音がする」というものがあったという。

 いずれも「室外機に雪が積もって、吸い込み/吹き出し口を塞いでいる」「室外機の付着した雪を溶かすために霜取り運転が行なわれている」といった原因によるものも多いのだそうだ。

室外機の役割を確認しよう

 室外機は、側面と背面から空気を吸い込み、前面から空気を吹き出している。暖房の際は、外の冷たい空気を吸って、その空気の熱を使って室内を温め、外気よりももっと冷たい空気を吹き出している。

 吸い込み口や吹き出し口がふさがっていると、吹き出した「もっと冷たい空気」をそのまま吸い込むことになってしまうので、暖房効率が悪くなる。その結果として起きることは、電気代がアップするだけでなく、場合によっては暖房運転が停止することもあるという。

室外機の役割を知って、雪の日に役立てよう

【1月30日訂正】
記事初出時、「室外機は、前面から空気を吸い込み、側面と背面から空気を吹き出している」としておりましたが、これは本記事の元になったダイキン工業・ニュースレター内の「(室外機の)空気の吸込口である室外機前面、吹出口である室外機の側面と背面」に基づく記述です。同社より本記述に誤りがあり、正しくは「(室外機の)空気の吸込口である室外機側面と背面、吹出口である室外機の前面」との連絡がありましたので、記事を訂正いたしました。

降雪予報時にやっておきたい事前回避策

 降雪予報が出たら、まず室外機の周囲を空けておくことで、室外機への積雪を防止しよう。掃除道具が立て掛けてあったり、目隠しにと植木鉢を置いていたりする場合は、あらかじめ取り除いておくことで、室外機が空気を出し入れしやすくなる。

降雪予報が出たら、室外機の周囲を空けておく

実際に雪が積もったあとの対処法

 実際に雪が積もったら室外機の周囲の雪を取り除くが、その前に安全のため本体の電源をOFFにする。その後、室外機の周囲30cmの雪を取り除いて、空気がスムースに出入りできるようにしよう。また室外機の上に積もった雪も、落下して吸い込み/吹き出し口をふさいでしまう恐れがあるので、取り除いておこう。

実際に雪が積もったら、室外機の上と周囲30cmの雪を取り除く

霜取り運転の仕組み

 霜取り運転は、室外機の中の「熱交換器」についた霜を取るために行なわれる。室外機は、吹き出される空気により外気より冷たい状態になっているため、結露してしまい、状況次第ではこれが凍ってしまう。霜により空気が吸い込めなくなることを防ぐために、霜を溶かす霜取り運転が行なわれる。

 霜取り運転では、暖房とは反対に室外機を温める必要があり、簡単に言うと冷房状態になる。そのため霜取り運転中の室内では、エアコンから冷たい空気がでてきてしまう。温かい空気が出てこずに故障と勘違いする場合があるので、注意が必要だ。

 また、エアコンが本当にエラーで停止してしまった場合は、リセットする必要があるので、室内機の電源コードを抜き差ししたり、ブレーカーを切ったりして、電源を入れ直す必要がある。