ニュース

みかん好きのためのカビ防ぐ保管箱。光触媒のカルテックが限定販売

フードフレッシュキーパー KL-K01-M(みかんシール付)

カルテックは、光触媒を用いてみかんのカビ発生を抑制するという「フードフレッシュキーパー KL-K01-M(みかんシール付)」を、オンラインストア限定で販売開始した。価格は21,780円。

「フードフレッシュキーパー」は、食品から出るエチレンガスやカビ菌などを光触媒によって酸化分解し、除菌/脱臭して食品を長持ちさせるという常温の食品保管ボックス。食パン1斤を入れられる容量約10Lのサイズで、パンへのカビ抑制のほか、果物などの鮮度も保つという。2021年12月より最初のモデル「KL-K01」を販売している。

今回の限定モデルは「長くおいしく、みかんを食べたい」といった、みかん愛好者のニーズに応えるために販売するもの。みかん用のボックスであることを示すシールが付いており、貼り替えできる。

販売中のモデル「KL-K01」の庫内。奥に光触媒のユニットを備える

シール以外の基本仕様は既発売モデルと共通で、本体サイズは370×256×235mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.3kg。電源はAC100V(50/60Hz)。消費電力は約2W。使用温度範囲は0~40℃。光触媒フィルター、トレイ、ACアダプターが付属する。

みかん農家で実証実験、大きな腐敗改善効果

同社は光触媒による食品保存の効果を検証するため、静岡市清水区みかん農家(天野さん)の協力を得て、2021年12月~2022年3月に渡って実証実験を行なった。貯蔵みかんを、光触媒除菌空間と通常空間で各4,000kg保存し、その状態を比較。その結果、通常空間の腐敗率11.8%に対して光触媒除菌空間では0.75%と、大幅な腐敗率改善が実証されたという。

貯蔵みかん農家は「長年貯蔵熟成みかんを生産してきたが、光触媒除菌空間にて保存したみかんは、ほぼ全てがA判定であった結果に驚いている。445㎏の健全果割合が増えたことで約222,500円の収益が向上できる」とコメントしている。

みかん農家で実験中の様子。静岡市清水区の冷風貯蔵庫に光触媒装置を設置した
貯蔵みかんの鮮度維持と腐敗抑制試験観察結果。左が光触媒空間、右が通常空間

カルテックは、光触媒による64日間の社内簡易試験も実施。光触媒空間のみかんはツヤとハリがあり、通常空間のみかんは果皮の劣化と数カ所の傷みが見られたという。みかん生産者が観察したところ、光触媒による鮮度維持能力に高い評価を得られたとしている。

フードフレッシュキーパー KL-K01による、みかんの保存試験結果。左が庫外、右が庫内での保存