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ツヴィリングのコーヒーメーカーは繊細な味わいを引き出すバリスタ級だった
2022年10月19日 11:05
ツヴィリング J.A. ヘンケルス ジャパンは、「Enfinigy」シリーズから「コーヒーメーカー 53103-400-0」と「ミルクフォーマー 53103-300-0」を10月20日に発売する。価格は順に19,800円、11,000円。
コーヒーメーカーは、ワイドシャワーヘッドで均一に湯を注いで抽出する。耐腐食性のあるステンレス製のボイラーで湯を沸かすため、水垢に強く水の味にも影響を与えにくい。湯の温度も、コーヒーのおいしさを引き出す92~96℃に制御する。約10杯分の1.25Lまで一度に抽出できるため、一度にたくさん作っておきたい人にも便利という。
蒸らし時間や注湯の速度は、コーヒーのカップ数に合わせてコントロールする。アロマホッパーを通してカラフェにコーヒーを注ぐため、味や香りのムラがないという。抽出後120分間は自動で保温する。予約タイマー機能も備えた。
本体サイズは32×15×35cm(幅×奥行き×高さ)で、重さは2,715g。ウォータータンクの容量は1.5L。消費電力は1,350W。軟水、硬水、超硬水の3段階の硬度設定が可能。コード長は100cm。
アイスミルクも泡立てられるミルクフォーマー
ミルクフォーマーは、牛乳や豆乳、アーモンドミルクを電動で加熱し、泡立てる。ホットミルクに比べて泡立ちは少ないが、アイスミルクも泡立てられる。砂糖やココア、抹茶などを混ぜることも可能。オーツミルクはバリスタ用のみ対応で、ライスミルクは泡立たない。
泡立て用アタッチメントに加えて、ミックス用アタッチメントも付属。ココアやコーンスープなども作れる。
本体サイズは16×10×20cm(幅×奥行き×高さ)で、重さは1,570g。消費電力は600W。コード長は75cm。容量は泡立てが200ml、ミックスが400ml。
酸味や甘さ、繊細な味わいを表現。モコモコのミルクフォームも
スペシャルティコーヒー協会(SCA)のバリスタインストラクターの資格を持ち、ワールドバリスタチャンピオンの審査員なども務める松原大地さんによると、コーヒーには人間の舌が感じる五味(甘味/塩味/酸味/苦味/うま味)のなかで、甘味、酸味、苦味が含まれる。なかでもスペシャルティコーヒーの品質を語るうえでは酸味と甘味が中心で、苦味は必須ではないそうだ。焙煎工程を長くする、すなわち深煎りのコーヒーは苦味が強調されるが、松原さんとしては酸味や甘さを感じられるような適度な焙煎度合いのものを飲んでほしいという。
実際に松原さんがセレクトしたエチオピア産の豆を使って、コーヒーメーカーで淹れたコーヒーを飲んでみた。苦みがほとんどないのが特徴で、口に入れた瞬間にまずフルーティな酸味が広がり、後味はほんのりとした甘さを感じる。松原さんによると、このような酸味や甘さをハンドドリップで表現するにはかなりの技術が必要だが、ツヴィリングのコーヒーメーカーには繊細な味を引き出すために必要な要素が備わっているとする。
まずはステンレスボイラーを採用している点。ステンレスは熱伝導率が低いため周辺の温度の影響を受けにくく、寒い冬でも常に安定した湯温で抽出できるとする。また抽出孔の数が多く、コーヒー粉全体に均一にお湯をかけられる点も評価した。
さらに抽出温度は92~96℃と、SCAが推奨する温度帯を採用。96℃より高温だと苦味や渋味成分が過剰に出てしまい、92℃より低いとスペシャルティコーヒーらしい甘さが引き出されないのだという。
蒸らし機能も重要なポイントとして挙げている。焙煎直後のコーヒー豆は二酸化炭素を含んでおり、そのまま抽出するとお湯とコーヒー粉の接触が阻害され、コーヒー本来の風味が引き出されない。そのため抽出時には一度お湯を注いで蒸らし、ガス抜きを行なう必要がある。ハンドドリップでコーヒー粉が膨らむ様子がこのガス抜きにあたり、同製品は蒸らし機能がデフォルトで設定されている。
SCAの認定を受けている同製品について松原さんは「先ほど飲んでいただいたようなコーヒーの味をハンドドリップで再現するとなると、ひと苦労もふた苦労もします。SCA品質のコーヒーが手軽に楽しめるのは、ツヴィリングのコーヒーメーカーならではだと思います」とコメントした。
ミルクフォーマーを使った実演では、東京・錦糸町のカフェ「私立珈琲小学校」のオーナーである吉田恒さんがホワイト抹茶モカとティラミスラテを作ってくれた。同製品はミルク以外も撹拌できるのが特徴で、抹茶ラテの抹茶や、ティラミスラテのマスカルポーネ入りミルクも作れる。
同製品で泡立てたミルクフォームはきめ細かく、やわらかいながらもコシが強い印象で、作ってから時間が経ってもモコモコとした泡がキープされていた。