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設定温度28℃は間違い? エアコンつけっぱなしがお得な場合をパナソニックが解説

パナソニックが夏のエアコンの節電に関する調査結果を発表

パナソニックは15日、夏のエアコンの節電に関する調査結果を発表した。同社は多くの人が節電方法を誤解しているとし、効果的な節電方法を紹介している。

政府の節電要請のなかで定められた「28℃」について、多くの人が誤解していることが調査で明らかになった。調査対象550名のうち78%が28℃はエアコンの設定温度だと認識していたという。同社は「あくまでも28℃は室温の話」としながら、温度計などで室温をチェックすることを推奨している。

節電要請やクールビズの目安となる「28℃」は設定温度ではなく室温のこと

エアコンの風量設定に関して、「自動」と「微風」を比べた際に消費電力が少ないのは「自動」。こちらも正しく回答できたのは59%に留まった。

同社独自の調査によると、「微風」は「自動」に比べて設定温度に到達するまでの消費電力が20%高く、時間は6.4分長いという。そのため、風量「自動」設定を活用するようすすめている。

風量は「微風」より「自動」設定の方が消費電力が少ない

エアコンはこまめにオフにするより「つけっぱなし運転」がお得と言われることもある。室内の温度が高いときに冷房運転を開始すると、部屋を急速に冷やすために多くのパワーが必要になるからだ。一度室内を適温にすれば、つけっぱなしでも少ない消費電力で室温をキープできるが、外出の度にエアコンを消すと外気温の影響により室温が高くなるため、帰宅してつける度に「強運転」となり、消費電力が増えるという。

この「つけっぱなし」と「こまめに消す」の分かれ目については、外気温が35℃以上の“猛暑日”のような場合は室温が上昇しやすいため「つけっぱなし」運転がお得だが、30℃程度までであれば、室内温度がさほど上がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながるとしている。

30分の外出を1日2回、1カ月間行なった際のエアコン稼働における電気代の差異

なお、フィルターにホコリがたくさん付着した状態で運転させると、モーターやコンプレッサーに負荷がかかるため、「つけっぱなし」運転の場合でも24時間稼働は行なわず、1日のうち数時間はエアコンを休ませて自動おそうじ機能や内部クリーンを活用するのがおすすめだという。

同社がフィルターの掃除について実験した結果、掃除しなかった場合と比べて年間約1万円以上、電気代を節約できることがわかったという。フィルター掃除をしないと目詰まりを起こし、年間約25%の電気代が無駄になってしまうとする。

フィルターを掃除するときは、窓を開けてマスクをした状態でエアコンフィルターを取り外し、掃除機でホコリを取り除く。油汚れやタバコのヤニ汚れ、ニオイが気になる場合は柔らかい布やスポンジで軽く拭くように水洗いし、汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いをする。洗った後は直射日光やドライヤーの温風に当てることは避け、広げた新聞紙の上にフィルターを立てかけて陰干しし、十分に乾かす。カビを発見した場合は胞子をまき散らさないようにそっと浴室に運び、丁寧に洗い落とすことを勧めている。

またエアコンにフィルター自動掃除機能が付いている場合でも、油汚れやヤニ汚れ、長期使用でついたニオイは取れないため、フィルターを取り外して水洗いする必要があると指摘。フィルターから取り除いたホコリを溜めるダストボックスの手入れも行なうよう呼びかけている。

フィルター掃除をすることで年間約1万円以上の節約に