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象印、試食ごはんから作った除菌ウエットティッシュ。炊飯器開発のごはん活用

天然由来成分99%の「試食ごはんの除菌ウエットティッシュ」

象印マホービンは、炊飯ジャーの炊飯試験で炊いたごはんを原料として活用する、天然由来成分99%の「試食ごはんの除菌ウエットティッシュ」を発売する。価格は187円(1袋10枚入)。

同品は同社が運営する、ごはんレストラン「象印食堂」やお弁当専門店「象印銀白弁当」で販売するほか、SDGsへの取り組みを示すノベルティとして活用を希望する企業に販売する。

同社の主力商品の一つである「炊飯ジャー」の商品開発過程では、炊飯と試食を繰り返し行なう。その過程で、どうしても食べきれないごはんが存在するという。こうした試食で食べきれなかったごはんを、従来は農産物の肥料としてリサイクルしていたとする。これを、より有効活用するため、食べきれないごはんをエタノールへと加工し、除菌ウエットティッシュとして商品化する。

商品開発の過程で炊いたごはんを使って、エタノールを精製する

商品化に際しては、エタノール精製技術を持つファーメンステーションと協業。炊飯試験時に炊いたごはんから高品質のエタノールを精製。さらにエタノール精製後に出来る「発酵粕」は、発酵所のある岩手県の肥育牛の飼料として利用し、将来的にはこの飼料により生育した肥育牛を活用していくなど、サーキュラエコノミーの実現を目指すとする。

また両者は今後、未利用資源をともに再生・循環していくパートナーシップの拡大も検討しており、外部企業との連携の可能性も視野に入れ、 取り組んでいくという。