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エレクトロラックス、壁掛けできるスリムな空気清浄機。サブスクも

フラットな薄型デザインの「Well A7」

エレクトロラックス・ジャパンは、デザイン性の高さと高機能の両立を特徴とする空気清浄機「Flow A4」と「Well A7」を発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格と発売時期は、カラーバリエーション4種類の「Flow A4」が39,800円(税込)で2021年2月上旬、壁掛けもできる薄型の「Well A7」が52,800円(税込)で同2月下旬。

さらに、昨年秋よりテスト販売で登場した大風量モデル「Pure A9」の販路を、12月より拡大したことも発表した。

これら新モデルは、定額で利用できるサブスクリプション販売も実施する予定。

左側の4台が「Flow A4」、右上2台が「Well A7」、右下3台が「Pure A9」

自宅時間が増え、仕事部屋や勉強部屋など“リビング以外”の住空間にも快適さへのニーズが高まっていることから、様々な部屋のサイズに合うモデルを展開。日本の空気清浄機市場へ本格的に参入するとしている。新モデルのうち、Well A7は世界に先駆けて日本先行発売となる。

いずれの製品も、スウェーデンの洗練されたデザインと、集じんした菌の能力を99.99%抑える抗菌層などの機能性を両立させた点が特徴。最小16dB(Well A7)の静音性も備える。「インテリアの一部として、家電以上の価値を提供する」としている。

シンプルなスカンジナビアンデザインと落ち着いたカラーを採用。表面にはファブリック素材を使って家具などに調和しやすくしたほか、ヴィーガンレザーを用いたハンドルもアクセントとなっている。

操作は全シリーズがタッチパネルで、指を滑らせて強弱を調整可能。また、コントロールパネル側面から、光の色で空気の状態を知らせる機構も採用する。

操作パネル部。上からFlow A4、Well A7、Pure A9

Flow A4を除くモデルはスマートフォン専用アプリと連携して部屋の空気の状態を確認可能。外出先でも温度や湿度、PM2.5、PM1、PM10、TVOCを数値で確認できるほか、フィルターについたスマートタグを認識してフィルターの交換時期が分かる。アプリで電源のON/OFF、運転モードの切り替え、ファンの強弱の調整も行なえる。

Pure A9の動作デモ。煙をキレイな空気に

壁掛けもできる薄型デザイン「Well A7」

ベッドルームや書斎などの壁際の設置に適したデザインのモデル。上部のレザー調ハンドルや背面のくぼみにより両手で持ち運びやすく、壁掛けにも対応する。

Well A7

約25畳(41.1m2)の部屋に対応し、8畳の清浄時間は約11.5分。側面に空気の状態を感知するセンサーを備え、空気の状態を検知。運転モードやファンのスピードを自動でコントロール可能。

空気中のウイルスや細菌、カビを99%以上除去可能としており、粒子の大きな埃などをキャッチするメッシュフィルター、集じんした菌の能力を99.99%抑える抗菌層、粒径0.3µmの粒子を99.97%キャッチするHEPA13フィルター、臭いやガスをキャッチする活性炭フィルター、イオンを発生させ空気中の粒子をより大きな塊にするイオナイザーの5つのステップで空気清浄を行なう。

運転音は、最小16dB、最大48dB。「最大レベルでも、美術館の館内程度の運転音」としている。操作はタッチパネルで行なう。

天面にレザー調のハンドル

本体サイズは579×213×480mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.5kg。カラーはライトグレーとダークグレーの2色。別売で前面パネルの交換も可能で、「Decor kit」としてノルディックフォレストとソフトバーチの2種類(各12,800円/税込)を4月上旬に発売する。キットの内容は、色違いのファブリックカバー、ウッドレック、ハンドル。

様々な部屋に合う4色の「Flow A4」

インテリアに合わせて選べるライトグレー、ピンク、グリーン、ブルーの4色を用意。オーガニックなラウンド形状で、約32畳(53m2)まで対応する。8畳の清浄時間は約9分。

Flow A4

4つのステップで、PM2.5などの0.1μmまでの微細な粒子を捕捉。スパイラル状に空気を送り出し、部屋の空気を循環させる。

運転音は最小18dB/最大54dB。タッチパネルで操作する。本体サイズは320×320×580mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.4kg。

リビングなど広い部屋に「Pure A9」

家族が集まるリビングルームやダイニングルームなどの利用を想定した大風量モデル。部屋の中心にも置ける五角形の形状と「AirSurroundシステム」により、360度方向に空気を送り出し、部屋の隅々にまできれいな空気を行き渡らせるという。

Pure A9

適用畳数が約54畳(88m2)タイプの「PA91-606GY」(店頭予想価格87,780円/税込)のほか、約37畳(61m2)の「PA91-406GY(グレー)」と「PA91-406DG(ダークグレー)」(2モデルとも店頭予想価格65,780円/税込)を用意する。

メッシュフィルター、抗菌層、HEPA13、活性炭フィルター、イオナイザーの5ステップでウイルスや粒径0.1μmレベルの微粒子を99%除去。8畳の清浄時間は、PA91-606GYが5.6分、PA91-406GY/406DGが8分。動作音は、最小17dB、最大48dB。

本体サイズと重量は、PA91-606GYが315×315×750mm(幅×奥行き×高さ)、約8.9kg。PA91-406GY/406DGが315×315×590mm(同)、約7.9kg。別売アクセサリーとして、付け替え可能なウッドレッグを用意する。

空気清浄機のサブスク販売も開始

スウェーデンのエレクトロラックスは2019年に100周年を迎えている。エレクトロラックス・ジャパン代表取締役の平井敬人氏は“次の100年”について、製品を開発するだけでなくSDGs(持続可能な開発目標)達成、環境への配慮を追求した取り組みを続けることを説明。2030年までに「製造工場における廃棄物ゼロ」や「カーボンニュートラル」の達成を目標として挙げた。

エレクトロラックス・ジャパン代表取締役の平井敬人氏

今回の新モデルは、月額数千円程度で利用できるサブスクリプション販売も、発売と同時に実施。オフィスでの短期間利用なども見込んでいる。1年間サブスク購入すると所有権を得られるプログラムなども予定している。

日本市場全体における2020年10月の空気清浄機の国内出荷数量は前年比224%(日本電機工業会/JEMA調べ)と伸長している中で、同社は家庭内での台数増加なども見込んで「2023年までに国内シェア10%を目指す」(平井氏)とし、今回の単機能製品だけでなく、注目される加湿機能を備えた空気清浄機についても「近い将来、視野に入れている」とした。

2023年までにシェア10%が目標
空気清浄機の市場規模で、日本は中国に続く2位。米国を上回るという