ニュース

シャープ、さらに軽くなって1.3kgのコードレススティック「ラクティブ エア」

 シャープは、コードレススティックサイクロン掃除機「RACTIVE Air(ラクティブ エア)」2機種を12月5日に発売する。バッテリーが2個の「EC-VR3SX」と、バッテリーが1個の「EC-VR3S」の2機種で、価格はオープン。店頭予想価格はそれぞれ68,000円前後、60,000円前後(いずれも税別)。

EC-VR3SX/3S

 ラクティブエアは、軽さにこだわったシャープのコードレススティックサイクロン掃除機。パワフルな吸引力が特徴で標準質量1.9kgの「EC-SR3SX/3S」を7月、標準質量1.5kgと軽さにこだわった「EC-AR3SX/3S」を6月に発売しており、今回は標準質量を1.3kgを実現しさらに軽量にこだわった「EC-VR3SX/3S」を発売するという。

本体パーツの一体構造化などで徹底した軽量化

 元々ラクティブエアは、本体パイプ部に、炭素繊維強化樹脂「ドライカーボン」を採用し軽量化を実現してきた。新製品では本体パイプにアルミ素材を採用し、軽量化をはかったという。

 シャープ Smart Appliances & Solutions事業本部 国内スモールアプライアンス事業部 商品企画部 課長・高橋 洋子氏は次のように説明する。

 「ドライカーボンもアルミも、軽さと堅牢性では大きな違いはありません。しかしドライカーボンの場合、どうしてもカーボンの柄が出てしまいデザイン的な一体感が損なわれるという課題がありました。

 そこで、今回はアルミ素材を採用することで、本体のパイプを一体感あるデザインに仕上げることができました。また、ドライカーボンの比率が上がるとコストが上がるという課題もありました」

 このほかモーターや基板、バッテリーやバッテリーユニットを集約して本体メインパーツの点数を減らした。さらに軽量素材を採用したコンパクトモーターを採用するなどして、パーツを軽量化することで、1.3kgを実現したとする。

アルミ素材部分を増やすことで、軽量化を実現した
メインパーツの軽量化をはかった

ダイニングテーブルなどの下もスイスイ掃除できる「コンパクトスリムヘッド」

 操作性の向上にも配慮したという。重心バランスを見直し、回転軸から重心までの距離を短くすることで、手にかかる負担を軽減するほか、左右にひねってもぶれにくくコントロールしやすくした。

 クリーナーヘッドは、横幅を約21cmとし、ARシリーズのヘッド幅よりも距離を短くしたほか、ブラシ軸とパイプ軸の距離を1cm短くした。これにより、ヘッドの回転面積が小さくなり、狭い場所でも掃除がしやすくなったという。

 ヘッドは小さくなったが、ブラシの幅は従来機と変わらない。これは、ヘッドの縁を細くしたり、軸のギリギリのところまでブラシを配置したことによる。

重心バランスを調整し、手にかかる負担を軽減した
新製品VRシリーズのヘッド(左)とARシリーズ(右)のヘッドの比較
上が新製品、下がARシリーズ。ブラシを軸のギリギリまで配置するなど、ブラシの幅が変わらないよう工夫を施している
ダイニングテーブルの下もスイスイ掃除している

 最長連続運転時間は2個のバッテリーを交換しながら使うことで、弱モードで最長64分、自動モードで約40分、強モードで約16分。充電時間はバッテリー1個あたり約80分。

 同社では、家具の移動など、掃除の中で掃除機をかけていないちょっとした時間があることに注目。この掃除機をかけていない時間にこまめに電源をオフすると、実使用では掃除に十分な運転時間を確保できるという。そこで、新製品には「グリップセンサ-機能」を搭載。赤外線センサーがハンドルを握っているかどうかを検知し、手を離せば自動で運転オフ、握れば運転を再開する。片付けながらの掃除やイスを引いてテーブル下を掃除する時など、スイッチ操作をしなくても簡単に運転の中断/再開ができるとする。

前半は一般的な掃除の様子。後半はグリップセンサー機能を活かした掃除の様子。グリップから手を離すと自動で運転がオフになる
「ちょいかけフック」は、テーブルなどに立て掛けられて便利
グリップセンサーはグリップ内側に内蔵

 モーターには軽量高効率モーターを採用。6月発売で標準質量1.5kgのARシリーズと比較した場合、吸引性能は従来比16%アップ(フルパワー時)したとする。

 このほか、従来から搭載している「スグトルブラシ」「ハンディノズル」を搭載。バッテリーは着脱式バッテリーのため、差し替えるだけで掃除が継続できる。

 本体サイズは、210×50×985mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約1.3kg(本体、バッテリー、パイプ、吸込み口含む)。集じん容積は0.13L。付属アタッチメントは、すき間ノズル、ハンディノズル、スグトルブラシ。

ヘッドを踏んで、持ち上げて着脱する「スグトルブラシ」。部屋の隅の掃除にも最適
着脱式バッテリー。バッテリーと本体を離して管理できるので、コンセントを占領しない
左が新製品、右がARシリーズ。ダストカップの円筒部分の形状を変更。これにより、ダストカップは小さくなったものの集じんするゴミの量はARシリーズと同等だ
ダストカップは水洗いが可能
ハンディノズルを付け替えれば、家具の上や車の中の掃除も簡単だ
8cmの高さまで入り込める
細かいゴミも大きなゴミもしっかり

トレンドは、軽量タイプのスティッククリーナー

 同社 Smart Appliances & Solutions事業本部 国内スモールアプライアンス事業部 商品企画部 部長・平岡 哲哉氏は「売り上げランキングの上位機種をみると、2018年度は6機種が軽量モデルだったのに対し、2019年度に入ると11機種と増えています。スティック掃除機市場では平均質量が軽くなっており、軽量タイプのニーズが高まっています」と話し、2019年11月には50万台だったラクティブエアシリーズの累計販売台数を、2021年には100万台を目指すとする。

スティック掃除機市場では、平均質量が軽くなっている