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ヤマハ電動アシスト自転車「PAS」新モデルは、登坂時にアシストが自動でパワーアップ ~子乗せモデルとスタンダードモデル
2019年10月30日 00:00
ヤマハ発動機は、手元操作なく坂道を楽に登れる新開発のアシストモード「スマートパワーモード」を搭載した電動アシスト自転車の2020年モデルを11月29日以降、順次発売する。スタンダードモデルの「PAS With(パス ウィズ)」シリーズ3モデル、幼児2人同乗基準に適合した「PAS un(パス アン)」シリーズ5モデルで、価格は順に122,100円~155,100円、139,000円~160,600円(いずれも税込)。
新開発のアシストモード「スマートパワーモード」
電動アシスト自転車の場合、坂道を登るときはアシストモードを「強」に変更するユーザーが多い。しかし、全身に力が入る登坂途中でモード切り替えするのは不便なうえ、子供を前へ乗せるモデルの場合、子供を乗せると手元がほぼ見えないため操作しづらい。
新開発の「スマートパワーモード」は、標準モードのままで、アシストのパワーを標準から最大まで自動的に調整するという。ペダル部分に搭載したトルクセンサーとクランク回転センサー、および車輪部分のスピードセンサーの3つのセンサーが路面状況を検知し、坂道に差し掛かると自動的にパワーを強める。これにより手元操作が必要なく、運転に集中できるようになるという。
新アシスト制御の搭載により、ペダルの高速回転時の空回り感も削減したという。例えば坂道を勢い良く登り切った後などにギアを3速から低速の2速に落とした場合、ペダルを漕ぐスピードがアップして空回りすることがあるが、新製品では高速回転時でもモーターのパワーを伝えることで、空回りの制御に成功したという。
また「スマートパワーモード」は、登り坂に限らず、子供や荷物の積載時などパワーが必要なシーンでは自動的にパワフルにアシストするだけでなく、下り坂や平坦時は自動的にパワーセーブも行なうので、面倒なモード切替操作なしにバッテリーの節約が可能になる。さらにパワーをセーブして走行距離を伸ばすエコモードも、従来どおり搭載する。
このほか、降車時に電源をオフにしても走行モードがリセットされない「走行モードメモリー」も新搭載された。オフ直前のモードが記憶されるので、走り出す時に最初からモード設定する必要がなくなるという。
スタンダードモデルの「PAS With(パス ウィズ)」シリーズ3モデル
スタンダードモデルの「PAS With(パス ウィズ)」シリーズは、11月29日発売で価格122,100円の「PAS With(パス ウィズ)」、11月29日発売で価格127,600円の「PAS With DX(パス ウィズ デラックス)」、2020年1月31日発売で価格155,100円の「PAS With SP(パス ウィズ スーパー)」の3モデル(いずれも税込)。主な違いは、搭載バッテリーの容量や本体重量、本体カラー。
いずれも「スマートパワーモード」の採用のほか、アシストフィーリングや利便性を向上させた、電動アシスト自転車のスタンダードモデル。駐輪場での施錠/解錠がしやすいよう、自転車後方にサークル錠を配置。リヤキャリヤにチャイルドシートを装着した場合にも、錠に手が届きやすく便利だという。
ワイヤー内蔵型の軽量アルミフレームを採用し、すっきりとした見た目と車体の軽さを目指した設計。スタンドをかけると連動してハンドルが半固定される「ハンドルストッパー」、軽い力でスタンドがかけられる「かるっこスタンド」、側面からも気づかれやすい「砲弾型バッテリーランプ」、大きく見やすい「液晶5ファンクションメーター」などを採用する。
3機種いずれも、サイズは1,880×560×745~890mm(全長×全幅×サドル高)。車両重量は26.6~27.9kg。適応身長の目安は、145cm以上。ブラシレスDCモーターを採用。変速方式は内装3段。
「PAS With」と「PAS With DX」は12.3Ahリチウムイオンバッテリーを搭載。充電時間は約3.5時間。1充電あたりの走行距離は、48km(強モード)/53km(スマートパワーモード)/78km(オートエコモードプラス)。
「PAS With SP」は15.4Ahリチウムイオンバッテリーを採用。充電時間は約4時間。1充電あたりの走行距離は、59km(強モード)/66km(スマートパワーモード)/100km(オートエコモードプラス)。
また「PAS With」と「PAS With SP」には、手を添えやすい形状のガードが付いたサドルを装着している。
幼児2人同乗基準に適合した「PAS un(パス アン)」シリーズ5モデル
幼児2人同乗基準に適合した20型小径タイプの電動アシスト自転車。2020年2月中旬発売で価格156,200円の「PAS Kiss mini un(パス キッス ミニ アン)」、2020年1月20日発売で価格160,600円の「PAS Kiss mini un SP(パス キッス ミニ アン スーパー)」、2020年2月中旬発売で価格151,800円の「PAS Babby un(パス バビー アン)」、2020年1月20日発売で価格156,200円の「PAS Babby un SP(パス バビー アン スーパー)」、2020年5月下旬発売で価格139,700円の「PAS Babby un(パス バビー アン)」の5モデル(いずれも税込)。主な違いは、チャイルドシートの位置(前/後)や有無、搭載バッテリーの容量や本体重量、本体カラー。
軽量・コンパクトな車体に「PAS」シリーズ最上位のアシストレベルを搭載し、取り扱いのしやすさや快適な乗り心地を実現したとする。
「PAS Kiss mini un SP」と「PAS Kiss mini un」は、子供を低い位置で乗せ降ろしできるうえ、子供の足元まで包み込んでガードするチャイルドシート「コクーンルーム」を備えている。
「PAS Babby un SP」と「PAS Babby un」は、バスケット付きで子供を前後に2人乗せても使いやすく、子供が成長してチャイルドシートを外した後はおしゃれな電動アシスト自転車として使えるデザインが特徴だとする。
また両モデルが採用するリヤチャイルドシートは、子供の頭部を270度ワイドに包み込むヘッドレストや、レバーを引くと自動で締まる自動巻き取り式シートベルトなどを備える。チャイルドシートのヘッドレスト部分は、前方に折り畳めるので駐輪しやすいという。