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パナソニック、真鍮と本革の質感が美しいワイヤレススピーカー 京都の伝統工芸技術と共創

 パナソニックは、京都の老舗「開化堂」の手作り茶筒にワイヤレススピーカーを内蔵した「響筒」(きょうづつ)を11月8日に発売する。開化堂にて100台限定で販売し、このうち30台に限り、10月5日から先行予約を受け付ける。価格は30万円(税抜)。

ワイヤレススピーカー「響筒」SC-KKL01

 パナソニックは、2015年から「Kyoto KADEN Lab.(京都家電ラボ)」に取り組んでいる。これは、同社の家電のデザイナーが、京都の伝統工芸の継承者とともに日本の感性とモノづくりの原点を探り、未来の豊かなくらしを実現する新たな家電を研究する共創プロジェクト。

 本製品は、このプロジェクトで初めて商品化されたものという。開化堂の匠の手仕事による唯一無二の茶筒と、パナソニックのデジタル技術を精緻に融合させることで、五感で楽しめる新たな音楽体験を実現したとする。

 開化堂が精巧に仕上げた、茶筒本体の板厚と、パナソニックのノウハウで響き方と音作りを両立したスピーカー、0.01mm単位まできめ細かに調整した点が特徴。不要な音を発生させることなく心地よい音の響きを手のひらに伝える構造を実現したという。

 茶筒ならではの、極めて高い密閉性を生かし、蓋を開けると茶葉の香りがフワッと広がるように音が立ち上がるとする。閉じる際は蓋と胴体の継ぎ目を合わせると蓋が重力に従ってゆっくりと落ちる。上品に音がフェードアウトする、新たな音の表現を実現したとのこと。

 本体には、本機のためにつくられたオリジナル音源をあらかじめインストールした。商品梱包を開封後、電源を入れて、初めて蓋を開けた瞬間から音楽を楽しめるようにオルゴールのような機能も有するという。

 真鍮素材特有の滑らかな手触りと美しい光沢は、触れれば触れるほど徐々に濃い飴色になり、使い込むほど愛着がわくという。本体底面には本革を採用し、本革の風合いも楽しめるとする。

 付属の充電台に本体を置くだけで充電が可能な非接触給電方式を採用。独自開発のDSPで、低音から高音まで広帯域で自然な、聴きやすい優しい音を実現したとする。

 1WAYバスレフ型、Bluetooth 4.2(Class2)に対応、対応コーデックはAAC、SBC。内蔵電池はDC3.6V(750mAh)、充電台の入力はmicroUSB、DC5V。本体サイズは、80×91.5mm(直径×高さ)で、重量は約500g。