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メリダ、グローバル同様に日本でも新型e-bike4車種を発表 ~85万円の本気のカーボンフレームフルサスe-MTBなど

 ミヤタサイクルが国内独占販売権を持つ自転車メーカー・メリダは、2020モデルの国内発表会「MERIDA PRESS CAMP2020」を開催した。メリダブランドのe-bikeは、これまでにハードテイルe-MTBの「eBIG.SEVEN 600」とフルサスe-MTB「eONE.SIXTY 800」の2車種が発売されているが、ドイツで開催されたグローバル発表会での試乗インプレッション記事と同様に、日本国内でも4車種の2020モデルが一気にラインナップされる。これでメリダブランドのe-bikeは計6モデルとなる。

 新モデルはカーボンフレームのフルサスe-MTB「eONE-SIXTY 9000」、ハードテイルe-MTB「eBIG.NINE 400」、クロスバイクタイプの「ePASSPORT 400 EQ」(グローバル発表では「eSpresso」)、シティサイクルタイプの「ePASSPORT TK 600 EQ」(グローバル発表では「eSpresso TK/CC」)。価格は順に、850,000円、399,000円、329,000円、329,000円(いずれも税抜)。来年1月~2月の入荷を予定している。

 これらの新モデルを一挙に投入する理由について、ミヤタサイクル代表取締役・高谷 信一郎氏は大きな目標を語った。

 「2020モデルのe-bikeでは、圧倒的なプロダクトラインナップ用意しました。そして、MERIDA X BASEでのガイドツアーといった試乗会も含めて体感認知度を高め、トップブランドを目指していきます」

ミヤタサイクル代表取締役・高谷 信一郎氏

 また新製品のe-bikeを紹介した同社・原口氏は、昨年ヨーロッパでe-bikeの全体出荷台数が213万台を超えたこと、ドイツでの国内出荷が100万台を超える見込みであることに加え、人力車(スポーツサイクル)と比べた売上で3倍を目指すといった意気込みも語った。人力車対e-bikeが1対1を数えるターンオーバーは、ドイツでは数年前に突破しているという。各モデルの詳細は別記事でも紹介する予定だが、今回の新モデルを一通り見ていこう。

メリダは、e-bikeの売上で、人力車比の3倍を目指すという

メリダが本気で作ったe-MTB「eONE-SIXTY 9000」

 メリダは本気でe-bikeのトップブランドを目指す宣言をしたわけだが、今回発表されたなかで最も注目度が高いのが「eONE-SIXTY 9000」だろう。メリダのハイエンドスポーツバイク「eONE-SIXTY」の第2世代モデルとなる。フルカーボンのメインフレームを採用し、前後160mmトラベルのフルサスe-MTB。

 シマノと共同開発した504Whの大容量インチューブバッテリー「BT-E8035J」に加え、ドライブユニットにはシマノSTEPS「E8080シリーズ」を搭載する。低重心とフレーム設計の高い自由度、クリーンなエクステリアを両立。フロント29インチ、リア27.5インチの異径ホイールを採用し、卓越したハンドリングと圧倒的なトラクション性能を実現するとしている。フレームサイズはXS(40cm)/S(42cm)。カラーは1色。

カーボンフレームのフルサスe-MTB「eONE-SIXTY 9000」
シマノと共同開発したインチューブ式のバッテリー
ドライブユニットはシマノSTEPS「E8080シリーズ」を搭載

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日本初登場の「eBIG.NINE 400」

 「eBIG.NINE 400」は、ヨーロッパでは2世代目となる29インチの本格ハードテイルe-MTB。アルミフレームにシマノ製インチューブバッテリー「BT-E8035J」を採用し、ドライブユニットにはシマノSTEPS「E8080シリーズ」を搭載する。

 山岳地帯のスポーツ走行はもちろん、日常のコミューティング用途も考えられており、鍵付きのインチューブバッテリーやサイドスタンドを装備するなど、多様性も実現している。MTBの元世界チャンピオンであるホセ・ヘルミダが監修しており、ハイパフォーマンスなドライブユニットだけでない走りの楽しさを味わえるモデルだという。フレームサイズはS(38cm)・M(43cm)。カラーは1色。

本格ハードテイルe-MTB「eBIG.NINE 400」。こちらもインチューブバッテリーを採用
ダウンチューブに電源ボタンを設置
ドライブユニットにはシマノSTEPS「E8080シリーズ」を搭載

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幅広く活躍するクロスバイク「ePASSPORT 400 EQ」

 グローバルで発表された「eSpresso」は、日本では「ePASSPORT 400 EQ」として発売される。コミューティングから週末ツーリングまで幅広く活躍するクロスバイクタイプのe-bikeだ。こちらもシマノ製インチューブバッテリー「BT-E8035J」を採用しており、スタイリッシュなデザインに仕上がっている。ちなみに「BT-E8035J」は耐水設計されているので、悪天候時に慌てる必要もないという。

 シマノ製の新型ドライブユニットのシマノSTEPS「E5080シリーズ」によるスポーツ性能に加えて、フェンダーやリアキャリアなども標準装備されており、実用性も高いモデルだ。フレームサイズはXS(43cm)/S(47cm)。カラーはグレートとブラックの2色。

クロスバイクタイプのe-bike「ePASSPORT 400 EQ」。実際のモデルにはフェンダーやリアキャリアが標準装備される
インチューブ式のバッテリーを採用しデザインもスタイリッシュ
ドライブユニットは新型のシマノSTEPS「E5080シリーズ」

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ステップインフレームを採用する「ePASSPORT TK 600 EQ」

 グローバルで発表された「eSpresso TK/CC」は、日本では「ePASSPORT TK 600 EQ」として発売される。ヨーロッパで急速に需要が拡大しているというステップインフレームを採用するe-bike。

 メインチューブマウント式のシマノ製バッテリーと新型ドライブユニットのシマノSTEPS「E6180シリーズ」を搭載する。コミューティング用途のみではない急勾配のヒルクライムを含んだトレッキングや、観光用途でも活躍するという驚きのシティサイクルモデル。乗り降りのしやすさとスポーツ性能を両立するフレームによって、性別や年齢を問わずにサイクリングの楽しさを再発見できるe-bikeだとしている。フレームサイズはS(43cm)/M(48cm)。カラーはブラック/レッド、ブラック/ホワイトの2色。

ドライブユニットがなければe-bikeに見えない「ePASSPORT TK 600 EQ」
シティサイクルタイプなのにフロントサスペンションを搭載
新型ドライブユニットのシマノSTEPS「E6180シリーズ」を搭載

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 各モデルの詳細は追って掲載の予定だが、シティサイクル(ママチャリ)タイプの「ePASSPORT TK 600 EQ」は、難波氏のドイツでの試乗インプレッション記事にあるように、e-bikeの新たな起爆剤になるかもしれない。発表会でも試乗会でもメディアや販売店などの関係者が非常に驚いていた。