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ケルヒャー、日本専用の静音設計「家庭用高圧洗浄機」、さらに風呂掃除製品も開発中
2018年9月6日 17:49
ケルヒャー ジャパンは、静音ニーズに合わせた日本専用の家庭用高圧洗浄機「K2 サイレント」を10月1日に発売する。価格はオープンプライスで、直営オンラインショップでの販売価格は22,980円(税抜)。また同社は、本日より9月7日まで、日本法人の創立30周年を記念して「ケルヒャーフェア」(事前登録制)を開催している。フェアでは、今後、日本で展開を予定している家庭用、業務用機器を展示しており、本稿ではそちらも紹介する。
日本市場のニーズに合わせて開発した、日本専用モデル「K2 サイレント」
静音ニーズの高い日本専用モデルの高圧洗浄機。清掃用として本体へ取り込んだ水でモーターを冷却する"水冷式"を採用した、K2シリーズ初のモデルとなる。内部構造を見直し、吸音材も設置したことで、音圧レベルを63dBに抑えている。本体重量も軽量化し、兄弟モデルである「K3 サイレント」の約半分となる5.8kgを実現したという。
使用時には、組み立て不要なうえ、ノズル類やホースをクイックコネクトで手軽に組み立てできるという。洗浄水は40℃まで設定可能。収納時には、付属するトリガーガン、ノズル、高圧ホース、電源コードを、本体背面へまとめられるので、コンパクトになる。
本体サイズは、538×293×303mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約約5.8kg。吐出圧力は10MPa、吐出水量は360L/h付属品は、長さ8mの高圧ホースのほか、トリガーガン、バリオスプレーランス、サイクロンジェットノズル、フォームノズルが付属。
日本法人30周年のケルヒャーのあゆみ
「ケルヒャーフェア」では、同社代表取締役社長の佐藤 八郎氏による、事業戦略説明も行なわれた。ドイツ・ケルヒャー社は1935年、アルフレッド・ケルヒャー氏によって創設され、1950年代にはヨーロッパ初の温水高圧洗浄機を開発。1974年には高圧洗浄機事業に特化して営業されてきたのだという。
ケルヒャー ジャパンは、18番目の現地法人として1988年に創立され、現在は営業拠点17カ所、社員440人を擁し、売上高は2000年に家庭用市場に本格参入以降は順調に推移し、2017年は約170億円だという。
同社が、少子高齢化や労働人口減少、長時間労働や環境問題といった、現在の日本が抱える課題から導き出した、事業計画の柱は「Cleaning Innovation」「Optimized Solution」「Customer Centric」「Sustainability」の4つ。
オールインワン型で業務用のロボット床洗浄機「KIRA B 50」
「Cleaning Innovation」では、オールインワン型で業務用のロボット床洗浄機「KIRA B 50」を披露。発売は、ヨーロッパでは2019年のおそらく前半、日本では2019年の後半を予定しているという。想定価格は400万円。
サイドブラシによる壁際汚れの掻き出し、底部のローラーブラシによる洗浄、スクイージーと吸引機能を備える。レーザーと超音波のセンサーを搭載し、初回稼働時にフロアの2Dマップを作成する。マップはWebで閲覧できるほか、手動でのゾーニングと各ゾーンの清掃パラメーター設定もできるという。
ドッキングステーション式を採用し、洗浄水の給水、汚水の排出、汚水タンクの洗浄、バッテリー充電を行なえる。充電時間は約3~4時間。
ケルヒャーの「清掃」ソリューション
「Optimized Solution」では、単製品ではなく「清掃をソリューションとして提供する」とし、例として「工場内の集中バキュームシステム」「タンクローリー車のタンクの洗浄ソリューション」「公共清掃用のシティクリーナー車」など、ドイツなどで実働するソリューションを挙げた。
「Customer Centric」では、2020年発売予定の風呂掃除製品も発表
「Customer Centric」では、家庭用高圧洗浄機である「K2 サイレント」を披露。静音性を重視した日本専用モデルという点が特徴だが、他にも同社では日本人のための家庭用製品を開発するプロジェクトが進行中で、2020年に発売予定であるとした。
製品は、現在プロトタイプ開発段階。日本人は、浴槽の利用率が高いため、風呂掃除の時間が長いにもかかわらず、最適な清掃機械がないことから開発に着手したいう。
ボランティアやプロジェクトを通した社会貢献
「Sustainability」では、これまでに行なった「日本橋クリーニングプロジェクト」や、2011年の東日本大震災での清掃ボランティアなどを挙げ、これらの活動を通して、社会的・文化的な貢献を行なったと同時に、ケルヒャーブランドの認知やイメージの向上にもつながっているとした。さらにこれらの活動が、新技術のヒントを得る機会にもなっているとも語った。
また、このような社会貢献活動は、同社が経済的に成功していることがベースとなるため、顧客ニーズに合った製品開発・販売の重要性と、販売利益率の向上について、引き続き行なっていくとした。