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三菱、温冷感が違う大人と子どもを見分けて、それぞれが快適な空間を作り出すルームエアコン「霧ヶ峰」
2016年8月23日 17:49
三菱電機は、大人と子どもの違いを判別し、それぞれ最適な温度の風が送れるルームエアコン 霧ヶ峰の「FZシリーズ」と「Zシリーズ」の新モデルを、10月下旬に発売する。
「FZシリーズ」は、容量4.0~9.0kWの全6機種をラインナップ。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、32万8,000円〜45万8,000円(税抜)。
「Zシリーズ」は、容量2.2~9.0kWの全10機種を用意。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、21万8,000円〜40万8,000円(同)。
新「FZシリーズ」は「パーソナルツインフロー」を採用したルームエアコン。風量を左右独立して調整できる2つのプロペラファンを備え、異なる2エリアの温度空間を作り出せるのが特徴。
また「Zシリーズ」は、「パーソナルツインフロー」は非搭載ながら、左右フラップの開き具合を独立して調節できる「匠フラップ」を搭載。同じ部屋に温冷感の違う2人が居た場合に、風向きを吹き分けることで、2人同時に快適にする。
今回は、新たに「FZシリーズ」と「Zシリーズ」に搭載されるセンシングシステム「ムーブアイ 極」の機能を向上させた。同じ部屋の中にいる人の手先や足先など、細部までの温度変化が測れる上に、新開発の身長などに基づく独自アルゴリズムで大人と子ども(身長約75〜130cm)とを見分けられるという。
なぜ新モデルでは、子どもを見分けられるようにしたのか? 子どもは大人よりも体温が高く、「暑い」もしくは「寒い」と感じる温度が、大人とは違うといわれているから。
同社は実際に大人と子どもの、温度感覚の違いを調べ、例えば大人が快適と感じる温度が25℃だとすると、子どもは同じ25℃でも暑いと感じていることが分かったという。さらに、寒がりのお母さんと温度感覚の未熟な子どもでは、最大3℃の体感温度の違いがあったとする。
「FZシリーズ」は、センシングシステム「ムーブアイ 極」は、エアコンからの距離、身長、姿勢を解析するアルゴリズムを新開発。大人と子どもの判別を可能にした。
そして、「FZシリーズ」の場合は、パーソナルツインフローによって、2つの気流と2つの温度空間を作り出し、寒がりな大人と暑がりの子どもを、同時に快適にできるという(Zシリーズの場合は、匠フラップにより、風向きを制御することで快適化)。
暖房時を例にすると、「FZシリーズ」は、そこにいるのが子どもだと分かると、子どもに向かう風量を調整して抑えめな暖房にする。
同時に、大人の場合は足もとを狙って温風が送られるのに対し、子どもには足もとではなく、少し手前の床に着地させるという。これは、温風が子どもの顔に直撃することを抑えるため。
温度感覚が低下した高齢者に配慮した「みまもり」機能
同社によれば、熱中症死亡者のおよそ8割が65歳以上の高齢者、というデータもあるという。こうした高齢者に配慮し、電源がオフの状態が続いても部屋にいる人の体感温度が28℃以上になると、自動で冷房運転を開始する「高温みまもり」機能を搭載。
同様に冬は、体感温度が10℃以下になると自動で暖房運転を開始する「低温みまもり」機能も搭載する。
この「高温/低温みまもり」機能は、高齢者のいる家庭はもちろん、エアコンの入り切りのできない小さな子どもがいる家庭にも嬉しい機能だとする。
霧ヶ峰 FZシリーズの室内ユニットサイズは、890×358×285mm(幅×奥行き×高さ)。室外ユニットサイズは、800×285×714mm(同)。
Zシリーズの室内ユニットは、いずれも799×375×295mm(同)。室外ユニット(2.2kW/2.5kWクラス)は、800×285×550mm(同)。
「家族一人一人を快適にする、パーソナルエアコンを目指す」
発表会で登壇した営業統轄部長の久保田 健氏は「人生にはいくつかの節目があります。結婚を機に温度感覚の違う人との暮らしが始まります。出産を機に大人と子どもの感覚の違いに直面します。シニア世代には加齢に伴う影響が出てきます。こうしたライフスタイルの変化により、エアコンに求められる価値は変わり、エアコンが果たすべき異なる役割が求められます」と語る。
だが、求められる役割の変化に、これまでのエアコンは応えられていないのが現実。そうした現実を認識しつつ、「どのライフステージで購入しても、共に過ごすライフスタイルの変化を見据えて、家族みんなの快適に貢献したい。これが霧ヶ峰の思い」だとする。
そして「我々、霧ヶ峰は最先端の技術によって、暑がりさんや寒がりさんに加えて子どもからシニアまで、変化するライフステージに応じた快適を実現するエアコンをご提案します」と結んだ。