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2つの異なる温度空間を作り出す三菱のルームエアコン「霧ヶ峰 FZシリーズ」
(2015/8/25 15:56)
三菱電機は、新型ファン「パーソナルツインフロー」を搭載したルームエアコン「霧ヶ峰 FZシリーズ」を10月下旬より順次発売する。容量4.0kW〜9.0kWの全6機種で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は、32万8,000円〜45万8,000円(税抜)。
高効率のプロペラファンを2基搭載した「パーソナルツインフロー」を採用したルームエアコン。2基のプロペラファンは、左右独立駆動。それぞれ風量を制御でき、異なる2エリアの温度空間を作り出せるという。
発表会では、三菱電機 静岡製作所の松本匡氏が登壇。研究開発から発表までの経緯を語った。
「近年のルームエアコンは、2つの大きな壁に直面していました。1つめの壁は快適性追求の上で、誰もが諦めていた“暑がりやさんと寒がりやさんの共存”です。例えば奥さまがリビングで快適にくつろいでいるところへ、ご主人が暑い屋外から帰宅する。ご主人はエアコンの設定温度を下げようとしますが、奥さまはこれ以上室温が下がると寒く感じてしまいます」
「もう1つの壁が、省エネに関する既存技術の限界です。消費電力量に関する削減幅は、年々小さくなってきています。既存技術の改良だけでは、飛躍的な省エネを達成できないということです」
これらの問題をブレイクスルーするために、7年の歳月をかけて開発したのが、今回発表された「霧ヶ峰 FZシリーズ」なのだという。
2つのファンで、1部屋に2エリアの温度空間を作る
課題を解決するために新搭載されたのが、「パーソナルツインフロー」。ルームエアコンで一般的な「ラインフローファン」から、2基のプロペラファンを本体上部に内蔵。外からの空気を効率よくエアコン内に送れるだけでなく、2つのファンの風量を別々に制御可能にした。
さらに部屋内の人の温度を感知して、ピンポイントで最適な温度の風を送れる「ムーブアイ 極」の機能を向上。センサー解像度を従来比で4倍にし、手先や足先などの細部まで温度変化を測定できるようにした。
これら「パーソナルツインフロー」と「ムーブアイ 極」を使うことで、1つの部屋に2人がいた場合に、それぞれ最適な温度の風を送れるという。
会場では、家庭のリビングを再現し、「パーソナルツインフロー」と「ムーブアイ 極」の機能を実演。実際に2つのファンが別々に制御され、体温の高いご主人に向けて搭載されたファンが、強い風を送っていることが証明された。