カデーニャ
第3回:「MESH」を使って来客をスマホへ通知! 【家じゅうまるごとIoT化計画!】
2018年6月20日 08:00
戸建てへの引越しを機に「自宅のあらゆる場所をIoT化する!」という連載企画。今回はソニーの「MESH」を活用して、インターホンを鳴らすとスマートフォンに通知が来る仕組みに挑戦してみました。
一戸建てに引っ越して、宅配ボックスのない生活の不便さをしみじみ感じております。
確実に受け取りたい荷物は土日に設定することが多いのですが、在宅しているのにも関わらずインターホンの音に気づかないときはかなりのストレスです。そこで、在宅時にインターホンが鳴ったら手元にあるスマホに通知が来るようにしたいと考えました。スマホは常に手元にあるので、聞き逃さないはず。
インターホンの子機を増設する、インターホンの音を拾って増幅させるといった実現方法も考えられますが、できるだけ簡単かつ安価に実現したいこと、また、個人的に「MESHを使ってみたい!」という思いもあり、今回はMESH ボタンをインターホン代わりにし、スマホに通知が来る仕組みを作ってみました。
さまざまなセンサーを組み合わせてIoTの仕組みを作り出せる「MESH」
MESHは、ソニーの新規事業創出プログラムから生まれた、ブロック形のデバイスです。人感センサーや明るさセンサー、LED、ボタンなどさまざまな種類があり、MESHとインターネットのサービスやプログラムを組み合わせることで、「人が来たらスマホに通知」「新着があったらLEDが点灯」といった仕組みを、誰でも簡単に作ることができるのです。
MESH:小さな便利を形にできる、ブロック形状の電子タグ|ソニー
今回はこのMESHと、IFTTT(イフト)というサービスを組み合わせて、インターホンの通知システムを作ってみることにしました。IFTTTとは、インターネットを通じて異なるサービスやデバイスを組み合わせることができるサービスです。MESHもIFTTTに対応しており、「人感センサーが働いたらTwitterで通知する」といった組み合わせをIFTTTで実現することができます。
IFTTTで作成したサービスや製品を組み合わせは「アプレット」と呼ばれます。このアプレットにMESHを連携させるには、IFTTTにユーザー登録した上で、「IFTTT key」という番号をMESHに登録させる必要があります。
今回はインターホン代わりに設置したMESHボタンが押されたら、スマホの音が鳴ってスマホ上に通知が来るサンプルを作りました。IFTTTにMESHボタンを使ったアプレットが公開されていたので、コピーするだけで作成できました。
宅配が届いたらスマホに通知! をMESHで実現
MESHボタンを玄関の壁に取り付ける際、3M社の強力両面テープを使いました。このテープはQrioを玄関に貼るときにも使ったことがあり、長期間貼っても剥がれないことが体験できていること、スマートロックよりも断然軽いMESHボタンを貼るのには十分だろうということで、使ってみることにしました。
今週は珍しく宅配が溜まっていないので、UberEatsで寿司でも取り寄せることにしよう。
宅配員さんへはMESHを押してもらうようにメッセージしておいたので、そろそろ来るかなと思っていたタイミングでスマホが「チーン!」と鳴り、インターホンで宅配員さんを確認して、寿司を受け取ることができました。今日はとても寒くて外にも出たくなかったので、配達員のお兄さんには感謝感謝。
便利だけれど屋外設置時の課題も見えてきた
今回は、在宅時の受け取りミスをなくすため、MESHボタンで来客通知する簡単なシステムを作りましたが、外出時であっても我が家に来客が来たことをスマホに知らせる仕組みがあれば色々と便利になるだろうなと想いを馳せています。
一方、実際にMESHを使った手作りインターホンシステムを使ってみて気づくことがありました。
スマートホンとMESHはBluetoothでペアリングするのですが、家の外と中をつなぐ場合は不安定な場合があります。玄関の扉のすぐ近くだと、ドアが遮蔽物になっているのかつながらず、少し離れてリビングや和室だとつながりました。1階の寝室に居るときは目隠しとしていつも閉めているサッシを開けないとつながらないようで、在宅時に100%繋げるためにはもう少し工夫が必要そうです。
※アプリではペアリングが有効になっているか切れているかをリアルタイムに確認することができます
また、我が家のインターホンは、玄関から少し離れていて完全に外にあり、今回は外のインターホンのそばにボタンを貼りました。そのため、MESHが雨で濡れてしまうと壊れてしまう可能性もあるかもしれません。雨に濡れない玄関先にMESHボタンを設置するとそのような心配はなくなりますし、ついでに来訪者の確認のためネットワークカメラを付けても良さそうです。
この記事は、2017年12月22日に「カデーニャ」で公開され、家電Watchへ移管されたものです。 |