イベントレポート IFA 2014
ノンフライヤーや空気清浄機などデジタル化を進めるフィリップス
(2014/9/8 12:00)
フィリップスのブースでは、同社がドイツを始めヨーロッパ各国、アジアなどで展開する新製品が多数展示されていた。その大きな特徴は、スマートフォンアプリと接続できるなどの機能を持つ「デジタル化」された製品であるということ。
4日に行なわれた同社のプレスカンファレンスでは、フィリップス コンシューマーライフスタイルのPeter note氏が「スマートテクノロジーが私たちの暮らしをよりポジティブに変える。これからの白物家電は、デジタルがキーワードになる」と明言。日本で既に発売された同社のハイエンド電機シェーバー「9000シリーズ」や、ノンフライヤーにおいても専用のアプリと連携することで、消費者の利便性を高めている。
フィリップスでは、昨年のIFAでも同様の展示を行なっていたが、その時点では多くの製品がプロトタイプだった。今年は多くの製品でアプリとの連携、運用が既に開始されている。これは、ほかの家電メーカーと比べても素早い対応だと言える。
プロファイルで、最適なシェービングを提案する「シェービングアプリ」
日本でも、展開している同社の電気シェーバーでは、最適なシェービングやスタイルを提案してくれる「シェービングアプリ」を展開。写真を撮影して、様々なスタイルを手軽に試せるほか、その人にあった最適なシェービング方法を提案してくれる。
アプリでは、口周り、頬、首のそれぞれのひげの状態や肌の質など5つの項目に答えていく、するとクレンジング方法、シェービングの頻度、シェービングフォームの有無など、細かいアドバイスが表示される。同アプリは、既にドイツで配信をスタートしており、今後各国で順次導入予定だという。
子供の歯ブラシ嫌いを改善する「Sonic care for kids」
子供用の電動歯ブラシ「Sonic care for kids」は、子供の歯ブラシ嫌いを改善するためのアプリと連動している。これは、歯ブラシが嫌いな子供に積極的に歯を磨くように促すアプリで、歯を磨いたらご褒美がもらえるといったゲーム要素を取り入れているほか、口の中を4つに分けて磨くゾーニングブラッシングも提案している。
アプリのプログラムは、子供の習性や興味、関心を研究した上で開発されており、それによると、子供は人を助けてあげることが好きという傾向が強かった。アプリ内では、歯が汚れているキャラクターの口の中を、子供が自分の口を磨くことで、きれいになるという仕組み。きれいに磨けるとご褒美がもらえる。
このご褒美はあらかじめ、プログラムの中に組み込まれているが、1週間毎日、自分から歯を磨けたら映画に連れていくなど、親がカスタマイズすることも可能。対象年齢は5歳からで、アメリカやヨーロッパで運営開始されている。
子供部屋の温度や湿度もセンシングするベビーモニター
子供部屋において、子供の様子を離れた場所から確認できる「スマートベビーモニター」は、iPhoneアプリと連動しており、スマートフォンやタブレットなどで、子供の様子を確認できる。子供が泣くと、スマートフォンに音、バイブレーション、光で、通知がくるほか、本体には、温室度センサーも備えられており、アプリ上で子供部屋の状態も確認できる。
また、スマートベビーモニターでは、通信の安全性にも配慮。3G、4G、Wi-Fiなど回線が複数ある場合、最も安定した回線を自動的に選択。またiPhoneアプリは、電話やメールをしていても、常に起動しているバックグラウンド方式で、電話中でも、アラートを知らせてくれる。
本体で撮影した動画は、管理者本人のほか、離れて暮らす家族も確認できる。ドイツ、スイス、オーストラリアで運用開始している。
200以上のレシピを搭載したエアーフライヤーアプリ
日本ではノンフライヤーとして製品展開しているエアーフライヤーでは、200以上のレシピが閲覧できるアプリを展開。アプリでは、揚げ物調理に限らず、様々なレシピを提案。材料、必要な器具がわかりやすく閲覧できるほか、料理の材料をチェックして、足りない材料をメールで通知する機能も備える。
同製品は、熱風循環機構により、食材の油を落としながら調理、脂肪分を最大80%落とすことができる。既に世界中で販売されているが、調理方法がこれまでと異なるため、ユーザーから「いつも同じ調理方法になってしまう」という声が寄せられたという。