【IFA 2012】
ケルヒャー、充電台の紙パックにゴミを溜めるロボット掃除機など

~水フィルターで花粉やダニを除去する掃除機も
ドイツの掃除用具メーカー「ケルヒャー」のブース。薬剤を使わない安全な掃除をアピールするため赤ちゃんのイメージを採用していた

充電台の紙パックにゴミを溜めるロボット掃除機「Robo Cleaner RC 4.000」

 高圧洗浄機などで知られるドイツのメーカー「ケルヒャー」のブースでは、紙パックにゴミを溜めるロボット掃除機「Robo Cleaner RC 4.000」が展示されていた。

 一般的なロボット掃除機では、吸引したゴミは本体に内蔵されたダストボックスに溜められるが、RC 4.000では、本体で吸引したゴミを充電ステーション内の紙パックに移す機能を搭載する。そのため、ゴミ捨て時に手が汚れることがなく、手入れも楽にできるという。


Robo Cleaner RC 4.000充電ステーション充電ステーションには紙製のダストボックスが設けられている

 本体は、ランダムに動き回って、壁や家具などにぶつかると進行方向を変える。連続使用時間は最大で60分程度で、約15平方mの掃除に対応する。本体には、汚れセンサーが搭載されており、ホコリなどを検知すると念入りに掃除を行なう。

 運転時は、運転時間をあらかじめ設定する。運転時間の制限なしで連続運転を行なう「00」、3時間/6時間/9時間の3段階で、充電が切れると充電ステーションに自動で戻り、再び稼働する仕組みだという。

 本体サイズは、110×100×285mm(幅×奥行き×高さ)で、一般的なロボット掃除機に比べるとコンパクト。重量は2.1kg。消費電力は18W。日本での展開はないが、今後日本向けに製品を改良し、2年後を目処に発売する予定だという。

本体裏側あらかじめ時間設定をして動くしくみ

水フィルターでホコリや花粉を除去、加湿もできる掃除機

 日本では珍しい水フィルターを搭載した掃除機「DS 6.000」も展示されていた。DS 6.000は、吸引した空気を水に通すことで、花粉やダニの死がいなどのアレルゲンを効果的に除去するというもの。水タンクの上部に備えた気化フィルターにより室内の空気を加湿する効果もあり、床だけでなく、空気環境も整えるという。

水フィルターを搭載した掃除機「DS 6.000」中には大きなタンクが配置されているタンクは分解して水洗いが可能

 本体には、水フィルター、気化フィルターのほかに、微細なゴミを99.99%除去するHEPAフィルター、排気口に備えられたモーターフィルターの全4つのフィルターを搭載する。運転の際にはあらかじめタンクに水を入れて、掃除後は水を毎回捨てる。水タンクのほか、気化フィルターも水洗い可能。日本でも2013年の年末以降の発売を予定している。

DS 6.000の構造。吸い込んだゴミを水に通すことで、ホコリやダニ、花粉などを除去。その後気化フィルター、HEPAフィルターを通って、排気となる気化フィルター細部まで洗えるように、柔らかい造りになっている

 日本でも展開しているスチームクリーナーでは、スチームアイロンとしても使えるユニークなアタッチメントを展示していた。通常使用時は、掃除機のようなヘッドからスチームを噴出して、床面などを掃除するが、ヘッド部分をアイロンと付け替えることで、スチームアイロンとして使えるという。

 ハイエンドモデルの「SC 6.800C」では、スチームが連続的に噴出できるように、水タンクを2つ搭載していることもあり、アイロンとしての実用性は高そうだ。アイロンアタッチメントは本体とは別売りで、日本での展開は未定。

スチームクリーナー「SC 6.800C」。タンクを2つ搭載したハイエンドモデルで、連続的なスチーム噴射が可能スチームアイロンのアタッチメント本体を固定できる専用のアイロン台にセットしたところ
通常使用時は、ヘッド部分に専用のタオルをセットして使う窓の溝掃除などに便利なアタッチメントも付属する
セールスマネージャーのKatrin Schmid氏

 ケルヒャーは、世界57カ国で製品展開を行なう世界的なメーカーで、日本には24年前から本格進出した。業務用製品も多く扱っており、本格的な掃除技術を家庭で再現できる点が特徴。

 セールスマネージャーのKatrin Schmid氏は、同社の製品特徴について「薬剤などを使わずに高温のスチームや水で室内を清潔に保つので、特に子供がいる家庭に支持されている。日本は我々にとっても重要な市場。現在日本で発売しているケルヒャー製品の多くは、サイズや運転音などを変更している。今後も新製品を積極的に展開していきたい」と語った。






(阿部 夏子)

2012年9月7日 00:00