年末特別企画

おやじライターが本当に使ってよかったギア4選【私の2023】

趣味に、生活に役立った家電などを紹介します

2023年は趣味に明け暮れた年でした。昨年まで、めいっぱい儲けようと仕事をガンガン入れていたら休みが全くなくなり、人生がつまらないものに思えてきたため、今年は仕事をある程度セーブして週末は極力休めるようにしたのです。気づいたらとっくに50歳を越え、人生の折返しなんてとうに過ぎています。あと何年生きられるか分からないので、体が動くうちにやりたいことをやってやろうと。

そのため、趣味の道具に予算を注ぎ込み、家電ライターでありながら今年はあまり家電を買っていません(笑)。とはいえ、「家電Watch」の企画なので、趣味100%のグッズを挙げるわけにはいかないから、少ない買い物履歴の中から家電または電気に関係しそうな「今年買ってよかったもの」を紹介してみます。

ヘルメットインカムはオヤジライダーの必需品だった! サイン・ハウス「B+COM SB6XR」

バイク走行中にナビ音声を聞ける、サイン・ハウス(SYGN HOUSE)のインカム「B+COM SB6XR」を手持ちのヘルメットに装着。結構大きいけど、バッテリーが最大24時間持つので、ロングツーリングも最適。オプションでフェイスプレートが変更できるので、ヘルメットカラーに合ったカッコいいプレートを買うつもり

1年半前に一念発起してバイクを購入しました。大学時代から10年間くらいバイクに乗っていましたが、30歳越えたあたりで子供が生まれたことでバイクを降りたので、実に25年ぶりのリターン。久しぶりにバイクの世界に戻ってみると25年前にはなかった便利なグッズがあふれ、バイクに乗るのがより楽しくなっていることに驚きました。その一つがスマホナビ。

25年前は、ツーリングに行く際には前日にツーリングマップでルートを頭に叩き込み、当日はタンクバックにマップを仕込んで信号停止中に確認できて、ページがまたがるときには路肩に止めてページをめくってから再出発と、なかなか面倒でしたが、今や出発直前にスマホナビを設定すれば簡単にルートを探すことができる。なんと便利なのでしょう。

しかしここで問題が発生。老眼でナビ画面が見えづらい。直射日光が画面に当たると、さらに見えづらくなる。車のナビは音声案内が聞こえるので、ナビの画面を見なくてもルートをたどることができるけど、バイクはヘルメットしているし、自分のエンジン音、周囲の騒音でナビ音声が聞こえるわけがない。一応、遠近両用メガネを使っているので凝視すれば見えないこともないけど、運転中にナビ画面をチラチラ見るのは危険。

そこで、インカムを購入してナビの音声をヘルメットの中で聞こえるようにしたいと思い、サイン・ハウスの「B+COM SB6XR」を購入しました。基本的にソロツーリング派なので、他人とインカムをつないでツーリング中におしゃべりを楽しむことはそれほど頻繁にはないけど、周囲には筆者と同じリターンライダーが数人おり、また、筆者の乗っているバイクが比較的メジャーなモデルなので同じバイクに乗っている人が多く、筆者も同じバイク乗りが集まるコミュニティに所属しているため、いずれはマスツーリングをすることもあるかもしれないと、通話のできる「B+COM SB6XR」を選んだのです。

主目的であるナビ音声に関しては、いうことなしです。カーナビ同様、曲がるべき交差点や一時停止などの注意をくっきりはっきり伝えてくれます。これでスマホをチラチラ見る必要がなく、道を間違えることもなくなりました。老眼で見えねー、陽光が邪魔して見えねーというストレスから解放され、景色を楽しんだり風を感じたりとツーリングを心から楽しめるようになったのです。最高オブ最高。

「B+COM SB6XR」の良い点はスマホナビ音声と、仲間との交信が同時に使えること。同じB+COMユーザーなら6人まで同時接続ができ、会話を楽しみながらスマホナビの音声も同時に聞けます。大勢でのツーリング中、会話に夢中になって道を間違えたら引き返すのも大変なので、この機能はありがたいものです。ただ、残念ながら未だマスツーリングの機会が訪れないので、せっかくの高機能を試せていませんが。B+COM以外のインカムともつながることができるようなので、来年こそは誰かと一緒にツーリングに行き、インカムをつないで道中キャッキャウフフしたい。おっさん同士で。

なお、スマホの音楽を聴くこともできるのですが、運転中に周囲の音が聞こえなくなるのがちょっと怖くて、それも試していません。

コロナ禍明けのわがままボディをなんとかしたい issin「スマートバスマット」

体重が測れるissinのスマートバスマット。最大8人まで登録できます。充電式で、本体は5.6kgと結構重い

コロナ禍で5kg太りました。こりゃヤバいとウォーキングしたり筋トレしたりと痩せる努力をしてみたものの、これが続かない。今日は暑いから、仕事が忙しいから、ちょっと体調が悪いから、気分がむしゃくしゃするからビール飲みたいなどなど、運動をサボる言い訳ばかりを探し、結果、1カ月もたたないうちにまた動かなくなる。実は、筆者は山登りとゴルフ、サバゲーも趣味としており、体が重いとどの遊びも支障をきたすので、できるだけシェイプして体型維持したいところ。

で、数値を見える化すれば続くんじゃないかな? と思って導入したのが、issin(イッシン)のスマートバスマット。実は自宅には体組成計があるにはあるんですが、計測する時にいちいち引っ張り出してセットしなければならず、ついつい忘れがちになってしまいます。なので、運動をサボって数日、思い出したように計測すると2kgくらい戻ってしまっています。痩せるのは難しく太るのは簡単。だから、毎日計測してちょっとの変化も見逃したくない。

スマートバスマットは出しっぱなしでいい。体重計の上にソフト珪藻土マットが敷かれており、風呂上がりに足拭きがてら乗れば、3秒ほどで「ピッ」となって計測が終了します。計測結果はあらかじめ連携させておいたスマホアプリに飛ぶので、服を着た後にでも確認できます。

体重の変化と肥満度を表すBMIのみの計測になりますが、ダイエットモードにすれば目標体重を入力でき、一週間の減量ペースを通知してくれます。目標に向けてどれだけ近づいているかが毎日の計測で細かく分かるので、運動のはげみになりそう。

ただ、一つ不満が。わが家の洗面所にとってはこの本体サイズが大きいことです。出しっぱなしでよいとはいえ、洗濯する時にちょっと邪魔。一回り小さいサイズを発売してもらえると嬉しいです。

まだ始めたばかりで目立った成果が出ていませんが、半年かけて5kg減量することを目標に、来年こそは運動&計測を続けたいところです。

3秒乗って「ピッ」と鳴ったらスマホアプリに計測結果が飛ぶ。100g単位で増減が出るので、ちょっとリバウンドしただけでもドキッとする。少し食べる量を控えないと

いつも布団は清潔で温かい カドー「ふとん乾燥機 FOEHN 001」

カドーの「ふとん乾燥機 FOEHN 001」手前のスリットから吸って、先端から大風量で吹き出す仕組み。これを差し込むだけで熱風が布団全体に回る

わが家では布団は外に干しません。労力に対して効果が薄く、無駄だから。布団にこもった湿気を飛ばすにはよいかもしれませんが、太陽光に当てたくらいではダニは死滅できません。むしろ、外気中を舞っている砂埃、排気ガス、PM2.5、花粉などが付着する懸念があり、洗うことができない布団を外干しすることには躊躇いがあるのです。

なので、布団乾燥機を利用しています。最近の布団乾燥機は乾燥マット不要になったり、小型化で出しっぱなしにできるようになったりと便利になったのですが、それでも、ホースを伸ばしてセッティングする手間があり、あまり頻繁には使っていないのが現状。

カドー(cado)の「FOEHN 001」は、そんなめんどくさがり屋にうってつけの布団乾燥機。スティック状の本体を布団に突っ込んでスイッチを入れるだけ。これだけで本当に布団全体に熱風が回るの? と最初は懐疑的でしたが、とにかく風量がものすごい。こんなコンパクトボディのどこからそんなパワーが出てくるの? というぐらいにすごい強風。この高風圧によって、布団の足元に差し込んでも頭の方までまんべんなく熱風が行き渡るって寸法です。

オゾンの搭載により布団の気になるニオイを取り除いたり、ダニ対策コースもあったりと、シンプルな見た目に反して意外に多機能。「あたためコース」では、10分間で布団を温めると取扱説明書に書いてありますが、5分で十分温まります。

小さいから出しっぱなし、コンセントにつなぎっぱなしにして、寒い夜は寝る前にちょっと布団を温めたい時や、湿気やダニが気になる季節は外出する前に、布団に差し込んでスイッチ入れるだけと、本当にお手軽。ホースを伸ばしてセットする手間がないのがこんなに楽なんて。今まで1シーズンに2~3回程度だった布団のケアがこれからは頻繁にできそうです。あとは、ダニ対策コースを使った後の布団掃除が楽になる掃除機があればなあ。

鋭い切れ味で見た目もカッコよす ティファール キッチンナイフ「プレシジョン三徳ナイフ 16.5cm」

ティファール「プレシジョン三徳ナイフ16.5cm」身崩れしやすい食材はナイフの重さを感じながらスーッと軽く押し引き。スパッとした切り口で細胞が潰れないため、食材から水分があまり出ない

家電じゃないけど、キッチン家電を使うときの必需品だし、家電メーカーが作っている製品だしってことで、ティファールの「プレシジョン」キッチンナイフも今年使ってみて良かったと思えた製品として挙げておきます。

包丁の良し悪しは、硬いものを切ったときも出ますが、柔らかいものを切った時に如実に表れます。刺し身やローストビーフ、トマト、カツオのたたきといった身崩れしやすい食材を切れの悪い包丁を使うと、切り口がボロボロになって何とも不味そうな仕上がりになってしまいます。上手く切れないストレスも半端ない。

ティファールのプレシジョン三徳ナイフは、「アイスハードニングテクノロジー」で鋭い切れ味が持続するってパッケージに書いてありました。アイスハードニングテクノロジーとは、高温で熱処理した後に急冷することで鋼の硬度が増すそうです。いわゆる、焼入れってやつ? よく分かりませんが、とにかく切れました。

トマトはすーっと刃が入っていき、中身をぶちまけることがありません。刺し身も、力を入れずに刃の重さをかけながら手前に引くだけ。切れない包丁で刺し身を切ると、断面の組織が潰れて水分が出てきてしまいビシャビシャになるし、生臭さが際立ってしまうこともありますが、プレシジョンナイフは切り口が鋭く、水分が滲み出てきていません。柔らかいものだけでなく、カボチャやパイナップルといった硬いものも、刃が鋭いのでちょっと力を入れるだけでスッと入っていきます。実は同じティファールのチタンコートシェフナイフも持っているのですが、同じメーカーなのに全くの別物。まあ、価格が倍以上するのだから当たり前といえば当たり前ですが。

硬いパイナップルの皮もちちょっと力を入れるだけでスーッと入っていく

ステンレス一体型で、洋食のシェフになったようなデザインも料理する気分がアガるし、食洗機OKなので洗うのが楽でいい。実は、スポンジで洗っていたら、切れ味が鋭すぎてスポンジをスパッと切ってしまいました。なので、食洗機OKはありがたいです。

数々の便利な調理家電が登場し、簡単に美味しく料理が作れるようになっていますが、食材を切る行為はなんだかんだいってなくなりません。切れ味の悪い包丁を使っていると、下ごしらえに時間がかかるし、見た目も悪くなるし、味も落ちます。何より、ストレスになって料理が嫌いになりかねない。切れ味の良い包丁を使うようになって、料理が楽しくなってきました。

近藤 克己