年末特別企画

今年の夏は暑かったが、冬は卓上の加熱調理器がアツい【私の2023】

白いプレートが映えるレコルト「卓上IHクッキンググリドル」

2023年は、電気コンロや電気鍋、ホットプレートといった、卓上で使う加熱調理のアイテムが多く登場しました。メーカー名だけ列挙すると、バルミューダ、象印、山善、ライソン、サンコー、ブルーノ、ドウシシャ、ラドンナなどなど……。

コロナで制限されてきた、皆で「鍋をつつく」も解禁されたせいでしょうか。また「鍋を囲む」「同じ釜の飯」なんて言葉があるように、パンデミックや戦争といった大きな不安から、家族や仲間の関係を大事にする心理が強まっているのかもしれません。

そんなエセ評論家的な後付け解説はともかく、特にこれからの季節は、温かい食事を皆で囲みたい。暖房費の節約にもつながるとあって、この手のアイテムの稼動は増えるでしょう。そこで、我が家でヘビロテしつつある2つの製品を紹介しましょう。

まずは、シロカの「おうちいろり」。ヒーター内蔵の本体の上に焼き網や深皿、ボールプレート(いわゆる「たこ焼きプレート」)をセットして使う調理器具です(上位モデルには伊賀焼窯元・長谷園の土鍋と蒸し皿も付属)。熱源には1,200Wの高火力ヒーターを採用しています。

シロカ「おうちいろり SQ-D151D(土鍋あり)」
すき焼き。年とるほどに肉より春菊を重視するようになりますな

飲みのオトモとして使いやすいのは焼き網です。殻付きのホタテやサザエ、かに味噌なんかを買ってくれば、“自宅磯丸水産”に。この、ちまちま焼きながら、ちびちび飲むという行為が良いんですよ。ただ家で酒を飲むという非生産的な行為を、調理という生産的な行為で紛らわせることができるのです!

自宅で磯丸水産や~

もうひとつのヘビロテは、レコルト「卓上IHクッキンググリドル」。いわゆる卓上IHヒーターに、白くて傾斜がついた専用のグリドルプレートが付いた製品です。グリドルプレートは韓国発祥らしく、韓国料理が好きな人の間では有名らしいですね。発祥の地にちなんでサムギョプサルを作ってもいいですし、アヒージョだろうがチーズフォンデュだろうが料理の国籍を問わず作れます。当たり前ですが。

特徴としては、IHなので加熱がかなり高速。待ち時間が短いので、肉野菜炒めやらチャーハン、焼きそばといった、日常的な調理でストレスがありません。

豚キムチ~。豚キムチって何料理なんだろう? 韓国? 日本??

さらに汎用のIH調理器なので、金属製のナベやフライパンがそのまま使え、後片付けも簡単かつ、本体が縦に収納できる省スペースもありがたい。うちの大学生の娘は「一人暮らしするときは、これ持っていく」と言っています。

縦に収納できるスタンドが付属。狭い家だとほんとありがたい

現状わが家では、じっくり鍋物や焼き網を楽しむのは「おうちいろり」、ささっと調理するのは「卓上IHクッキンググリドル」という使い分けになっています。卓上の加熱調理器もヒーター系とIH系の二刀流が便利。アレもアツかったけど、ナベもアツいよ。オオタニ選手の活躍と、38年ぶりの阪神タイガース日本一の感動を思い出しつつ、私の2023といたします。

小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>