やじうまミニレビュー

ALART「とんぼのめがね」

~遊び心もちょっぴり薫る、アルミニウムの質感がモダンな蚊遣り
by 座間 佳子


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


シンプルでおしゃれな蚊遣りを見つけた!

ALART「とんぼのめがね」

 夏も本番となると、いろいろなものがオンシーズンとなります。海水浴や花火大会、かき氷やビアガーデン…・・・でも、あまりうれしくないのが「蚊」の出現。ひとたび血を吸われた後の不快なかゆさは誰でも経験済み、あのブーンという音が聞こえたら、退治するまでは眠ることもできません。でも、その蚊のために、強力な殺虫剤や、人工的な薬品の蚊取りグッズを使うことを敬遠するかたもいるのではないでしょうか。

 私のお気に入りは、昔ながらの蚊取り線香。最近は天然成分のものも多く、ゆっくりのんびり、ぽや~んと立ち上る煙もやさしげで、渦を巻いたコースを進んでいく火の赤さを見ると、せわしい毎日のなか、ホッとしたりもします。今では、この蚊取り線香を使うための“蚊遣り”にもたくさんのタイプが登場し、好みや目的によって選ぶ楽しみも増えました。そんな中でも目を引いたのが、この「とんぼのめがね」。一見すると、蚊遣りとは思えませんが、ここにあの渦巻きの蚊取り線香をセットすると、あら、楽しい! とんぼを捕るときのなつかしい思い出が蘇ります。


メーカーALART
製品名とんぼのめがね
希望小売価格2,625円
購入場所直販サイト
購入価格2,625円


無駄が一切ない潔さ。加工性表面処理性が優れた、純アルミニウム系1000番台の合金使用とんぼの後ろ姿に目線を移してみる。何度見ても、うっとりするほど美しい仕上がり。アルミニウム製品に特化したメーカーならではの技術が光ります真上から見たところ。皿の直径は約6cm、高さは約10cm、重さは60gほど。とても軽やかです

 まず惹かれたのが、アルミニウムの質感が生み出すモダンな印象。そして、とてもシンプルなデザインなのに、そこに込められたユーモアに思わずニヤリとさせられてしまうこと。蚊取り線香→渦巻き→とんぼ捕り、という発想が面白くて、つい、手に取ってしまいます。インテリアにもなりそうなシャレたたたずまいが、友達が来たときの会話のきっかけにもなりそうです。

とんぼには小さなへこみで模様が施されています。少し上に反らせた羽がいい!皿の部分には、下2/3ほどに小さな点々で模様があります。流れる風を感じさせる控えめな演出商品名の入れ方も、なんだかおしゃれ。他の素材も色も使わず、とにかくシンプルに。

 使い方はいたってシンプル。とんぼの胴体部分に、蚊取り線香をセットするだけ。火はゆっくりととんぼの後ろで渦の道筋を進み、燃えた灰は皿の上に音もなく落ちます。蚊遣りのデザインによっては、蚊取り線香の最後の最後まで燃えずに、線香の一部が残ってしまう場合もあるのですが(これが、想像以上にフラストレーション!)、このようなシンプルな作りだと、線香の中心部以外はどこにも触れていないので、最後まできっちり燃え尽きます。

 少し注意が必要なのは、風が強い時の屋外での使用。本体が軽いので、強風時は置く場所等に注意が必要です。試しに風が強い日にベランダに置いてみましたが、蚊遣り自体は動かなかったけれど、皿の上の灰が風で飛んでしまいました。ただ、風が強いときは、蚊もほとんどいないのですが・・・・・・

蚊取り線香をセットします。渦巻きが加わるとさらにデザインが完成されて見えるから不思議!後ろ姿です。とんぼが目を回す姿が想像できる?火をつけてみます。灰は皿の上に静かに落ちます。

本来の使い方以外でもいろいろ楽しめる

 さて、この蚊遣りのさらにうれしい点が、おしゃれなデザインだからこそできるいろいろな使い方。蚊遣りは、夏以外の季節には使い道もなく、しまい込んでおくしかありませんでしたが、この「とんぼのめがね」はなかなか活躍してくれそう。

 まず、問題なく使えるのが、お香立てとしての利用法。また、花の居場所を作ったり、お気に入りの小物をディスプレイしたりするのも楽しい。とんぼとのコラボが、クスッと思わず笑いを誘います。

 特にオススメしたいのが、アクセサリー置き。帰宅したら、その日につけていたアクセサリーはすぐに外したいもの。そんなときに、とりあえず置いておけるのが、この「とんぼのめがね」。シルバーの色はどんなアクセサリーとも合うので、見た目も美しく、おしゃれな雰囲気も感じます。高くなったとんぼの部分をどう使うかも、ちょっと工夫のしがいがありそうです。

お香を焚くときに使ってもOK。動物同士ってことで、象のお香立てを選んでみました小さなガラスの器に花を入れて皿の上に。とんぼが花を見て休んでいるよう。心和むワンシーンのできあがりカエルのライトがあったので、あじさいの葉っぱに乗せて置いてみました。ユーモラスでかわいい! 皿に水を薄く張っても素敵
こんなふうに外したアクセサリーを置くのもグッド。次の日につけるものを準備しておいてもいいですね。とんぼの部分にリングをかけても○。絡みやすい細いネックレスや、イヤリングなどをかけるのにも活躍しそう。このとんぼはなかなかの力持ちです。

 こんなふうに、蚊の季節に限らず、一年中使えそうな「とんぼのめがね」。蚊遣りとしてはもちろん、インテリアのひとつとして考えてもいいですね。

 ちなみに、とんぼを捕るときに指をぐるぐる回しても、とんぼの目が回るわけではないそうです。とんぼは、動くものに敏感に反応するので、ゆっくりとした指の動きを見ているうちに気をとられてスキを作るため、とのこと。たまには、蚊取り線香に火をつけて、そんなおしゃべりをする夏の一夜もいいかもしれません。





2012年 7月 24日   00:00