やじうまミニレビュー

雨にも負けず、風にも負けず。外見もかわいい“持ちたい”蚊取り線香入れ「オバケツ」

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

こんな蚊遣りが欲しかった……に応えるバケツ

 いよいよ夏本番。すると気になってくるのが、あの小さなヤツ。プ~ンという羽音が聞こえると、「え? どこ? 刺されたらいやだ!」――そう、蚊です。

 蚊を駆除するためのものはいろいろありますが、あまりケミカルなものを使いたくない人には、昔ながらの蚊取り線香は強い味方。最近では、その蚊取り線香を気持ちよく使うための蚊遣り(蚊取り線香入れ)にも、たくさんの種類が出てきました。

 その中でも、「これはいい! ほしい!」と思えるものを見つけました。それが、渡辺金属工業の「蚊遣りオバケツ」です。

渡辺金属工業「蚊遣りオバケツ」。こちらは赤。緑とシルバーもあり
メーカー名渡辺金属工業 OBAKETSU
製品名蚊遣りオバケツ
実売価格4,860円

 「オバケツ」とは、言ってみれば「御バケツ」という意味。素材や部品もとことん日本製にこだわり、すべて自社の職人がひとつひとつ丁寧に手作りした製品への誇りを込めて、丁寧語の「お」をつけたというだけあり、いろいろと魅力的なポイントが詰まっています。

 大きさは、直径が180mm、フタをした状態の高さは245mmで、重さは約700gです。パーツは、バケツ本体、内トレイ、フタの3つで、すべてトタン材でできています。内トレイのマットの上に蚊取り線香を置いて使います。マットは取り外し可能で、有害だと言われている石綿は使用せず、ガラス繊維でできています。

 今までの蚊遣りに感じていた「ちょっと困ったな」という点への改善がかなり考えられていて、うれしくなりました。

フタを取ると中には内トレイがあります
内トレイも外すことができます。内トレイの深さは55mmほど。フタ、内トレイ、バケツ本体の3パーツ
内トレイのマットの上に蚊取り線香を置いて使います。マットも取り外し可能
今ではいろいろな香りのものが出ている蚊取り線香。今回は“ローズの香り”で

 まず、雨が降っても風が吹いてもOKということ。これはかなり画期的! 雨風を避けるためにはある程度の密閉性が求められますが、そうなると、肝心の蚊取り線香が燃えにくい、煙が出ない、といったデメリットが……。

 しかし、オバケツは、内トレイと本体に6つの穴が空いており、それぞれの穴を合わせればフタをしたままでも煙を出せるのです。穴をふさげば、空気が遮断されて火が消えるという仕組み。蚊遣りのデメリットを、独自のアイデアでスマートにクリアしたのは素晴らしい!

 ということは、一巻きの途中で火を消したい時も、今までのように線香を折る必要がなくなりました。『空気を絶つ』という方法で、静かにひっそりと消化します。火傷の心配もなくとても安全です。

内トレイと本体には、それぞれ6カ所の穴が。またトレイの内側2カ所にピンが出っ張っていて、これがいろいろ便利な使い方ができる理由なのです
フタの内側には2カ所のフック。このフックを内トレイのピンに引っ掛けて使います。フタを時計回りに回すとフックがピンに引っかかり、フタと内トレイが同時に動くようになります
フタを回してフックを引っ掛け、内トレイの穴と本体の穴を合わせれば、フタをしたまま穴から煙が出ます。穴をふさげば空気が遮断され、火が消えるという仕組み!
フックを引っ掛けた状態でフタを持ち上げれば、内トレイも一緒に持ち上がります
火をつけて穴を開けば、フタをしたままでも、ほら、煙が。熟練の職人が、穴の数や位置を1年以上かけて改良した結果なんです
フタを開けてのぞいてみます。マットに接していても、線香はきちんと燃え続けます。途中で消したい時は、線香を折らずに穴をふさげば消火できるのでとても便利。手も汚さず、簡単
一巻き燃え尽きて灰が残った状態。穴をふさげば火は消えますが、すぐに消えるわけではなく、数十分かかる場合もあるので、最終的にはきちんと目で消火を確認しましょう
フックを引っ掛けて内トレイを取り出しフタを外せば、このように手を汚さずに灰の処理ができます
灰を捨てた後のマット。渦巻きの跡がしっかり残っていますね。使用中も後片付けの時も周りに灰を散らかさず使えるのがポイントです
燃やした後は、フタや内トレイの内側にヤニがつきます。結構ベトベトしていますが、気になるようならウエットティッシュなどで拭き取ればOK。このまま使っても問題はありません

人にも環境にも優しいから、出番も増える人気者

 その他にも、灰を捨てる時に手が汚れにくい、予備の蚊取り線香をセットしておける、など長所はいろいろありますが、何より「ほしい!」と思わせるのは、見た目がキュートだということです。

内トレイを外した本体の中のスペースには、予備の蚊取り線香を入れておけます。割れやすい蚊取り線香の持ち運びには気を使いましたが、これはうれしい!

 いかにも「蚊取り線香でござ~い」といった雰囲気ではなく、おしゃれな入れ物のひとつ、といった印象が使う場面を選びません。色も、ポップな赤、落ち着いた緑、きれいなシルバーの3色があり、どれも素敵。なじみのあるバケツ形なので親近感もありますね。軽く丈夫で持ち手もあって移動しやすく、しかもフタ付きですから、小さな子供やペットのいる場所でも安心して使えます。

 これら多くの機能は、手作りだからこそ実現できたこと。職人がひとつずつ手作業で作りあげる温もりも感じられ、愛情がバケツに満ちています。しかも、素材のトタン材は、塩化ビニールや合成樹脂などの不燃物を一切使用せず、すべてリサイクル可能という環境に優しい製品。

持ち手と、フタにある球状の木部は持ちやすく、デザインのアクセントにもなっています。バケツといっても、水漏れ防止の処理は施されていないので、液体を入れる容器としては使用しないで、とのこと
フックを引っ掛けておけば倒してもフタは開かないから、その点も安心。見た目もかわいらしいので、どこにお供しても楽しく使えます

 見た目よし、使い勝手よし、環境によし、と3拍子そろった「蚊遣りオバケツ」。自宅での普段使いにはもちろん、バーベキューや花火を楽しむ時にも大活躍。キャンプなどのアウトドアにも連れて行きやすいので、本当に出番が多そうです。

 まさに「御バケツさまさま」の一品。蚊をやっつける、という目的以上の魅力をたくさん持っているバケツです。

持ちやすいバケツ形。アウトドアにもばっちりです!

座間 佳子

Amazonで購入