やじうまミニレビュー

エナジャイザー「LEDコンパクト折りたたみ式ランタン」

~100時間以上も点灯し続ける小型LEDランタン
by 藤原 大蔵


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


エナジャイザー「LEDコンパクト折りたたみ式ランタン LED4AA4J」。日本での販売元はシック・ジャパン

 電池式の懐中電灯やランタンは、アウトドアなどのレジャー用のみならず、非常用としても心強い存在だが、単一電池を何個も使用するものが多く、大型で重かった。しかし最近は、消費電力の低いLEDを光源とするタイプが登場、単三型乾電池でも長時間点灯が可能になり、かつ器具もずいぶんコンパクトになった。

 今回は、数あるコンパクトなLED懐中電灯やランタンの中から、エナジャイザーの「LEDコンパクト折りたたみ式ランタン」を紹介したい。

 本製品は光源部分を“折りたたみ式”にすることで、「広げて周囲全体を照らすランタン」、「閉じてある対象のみを集中的に照らす懐中電灯」と、多目的に使い分けができる。もちろん、長時間点灯もできる。ブランド名のエナジャイザー(Energizer)という名前は、あまり聞きなれないかもしれないが、北米などではポピュラーなバッテリーのメーカーだ。日本ではカミソリで知られるシック・ジャパンから発売されている。


販売元シック・ジャパン
製品名エナジャイザー
LEDコンパクト折りたたみ式ランタン
品番LED4AA4J
購入場所ヨドバシ.com
購入価格2,180円


コンパクトで実用的な明るさ

 折りたたんだ状態のサイズは62×90×35mm(幅×奥行き×厚さ)で、ポケットにも収まるコンパクトサイズだ。本体の重さはわずか68gだが、単三型のエネループ4本(別売り)を装着すると172gになる。折りたたまれた光源部の内側に3つのLEDがあり、点灯すると半透明のカバー全体が輝く。光源に用いられている白色LEDは、日亜化学製を使用しているとのこと。

単三型乾電池を用いた、手にすっぽりと収まるコンパクトな懐中電灯だ大きさは62×90×35mm(幅x奥行き×高さ)。樹脂製で、折りたたんだ状態で面発光する(写真左)。表面は梨地の滑りにくい仕上げ。裏側にはスイッチがある(写真右)
電源は単三乾電池を4本使用する。乾電池は別売り。今回は手持ちのエネループを使用したが、その時の重さは172gだった光源部には日亜化学製の白色LEDが3灯内蔵されている
背面にある電源スイッチ。左にスライドさせれば明るい「ハイ・モード」、中央で「オフ」、右で少し暗い「ローモード」となる

 明るさは2段階から選べる。スイッチを左にスライドすれば「明るい、ハイ・モード」、右で「少し暗い、ロー・モード」、そして中央が「オフ」のポジションだ。光量は24lm(ルーメン)。LEDランタンから30cm離れたところの照度を測定すると、ハイ・モードで80lx、ロー・モードで30lxだった。強力な明るさはないが、明るさにムラの少ない光りは、手持ちの地図の細かな文字も十分に確認できた。

 連続点灯時間については、ロー・モードで明るさを落とした場合で110時間と、4日以上も点けっぱなしができるほど長持ちする。条件としては、エナジャイザーブランドのアルカリ乾電池を使用した場合とされているが(エナジャイザー・単三アルカリ乾電池は国内では輸入品のみ。容量は2,850mAh前後のようだ)、それよりも容量の大きい電池等を使えば、点灯時間はもっと伸びることだろう。

30cm離れたところの明るさ(照度)は、ハイ・モード時は80lx、ロー・モードは30lxだった光は殆どムラがなく、LEDにしては拡散性が高い3見開きA3の地図を、約30cmの位置からハイ・モードで照らした様子。地図の隅々まで光が届き、ムラもなく見やすかった

ランタンでも懐中電灯でもスタンドライトでも――多目的に活用

本体の底には180度開くフックがある。安定して立たせるための脚にもなり、吊り下げフックにもなる。多目的な使い方をするための肝となる部分だ

 ここからは本製品の使い方について紹介しよう。光源部は折りたたみ式で、光源を広げたり閉じたり、さらに底にあるフックを利用するなどで、多目的な使い方ができる。折りたたみ部分は好きなポジションで止められ、目的に合わせて開いたり閉じたりできる。


【ランタンとして使用する】

 光源部をほぼ垂直にすれば、床の上に立ててランタンとして使用できる。LEDは拡散性が低いと言われるが、光源部が半透明な樹脂で覆われているため、乱反射して柔らかく発光し、光は全方向に広がる。フックを使えば、ぶら下げることも可能だ。

 実際に2畳弱の浴室にぶら下げて使用してみたが、光を浴室全体に行き渡らせることができた。明るさはそれなりではあるが、十分に実用的。キャンプのテント内にぶら下げて使うにもピッタリだろう。

光源部をほぼ垂直に開き、床の上に自立させた。光りが広がるランタンとして使用できるフックを用いれば、吊り下げても使えるランタンとして2畳弱の浴室に吊り下げたところ。さすがに普通の電球と比べれば暗いが、使用するには十分な明るさが浴室全体に行き渡った

【懐中電灯・スタンドライトとして使用する】

 懐中電灯としても活用できるのが、本製品のもう一つの特徴だ。畳んだ状態なら手にすっぽりと収まる。光源部をスイッチ方向まで最大限に倒し、フックで支えれば、安定して自立するスタンドライトとしてとしても活用できる。作業の際に両手が使えるのは便利だろう。

 光は、光源部を閉じた状態がもっとも明るい。というのも、電池蓋に樹脂製のミラーが張られており、閉じられた状態でも、電池蓋側に流れる光を効率良く反射してくれるのだ。ほぼ同じ位置から照らした場合を比較すると、ミラーの有無の差がハッキリと現われた。

折りたたんだ状態なら、手持ちも床置きもOKだ光源部を最大限に開いてフックをスイッチ側に出せば、安定して自立するスタンドライトのように活用できる
電池蓋にはクリアな樹脂製のミラーが張ってある。光源部を閉じた時、光を反射して明るさがアップする写真上は光源部を閉じている時。床面までしっかり光が届いているのがわかる。同じ明るさでも、光源部を開いてミラーが無い場合は、明るさが落ちる(写真下)

【お詫びと訂正】初出時、キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びさせていただきます。

備えていて損はない、今ある懐中電灯にもう一台プラスを

 本来はレジャー用のものだが、単三型アルカリ乾電池で4日間以上も点けっぱなしができるというのは、防災グッズとしても魅力的だ。しかも、緊急時の室内灯としてに加え、手を塞がないスポットライトのようにも使えるので、イザという時の為に持っていて損はないだろう。完全防水ではないが、多少は濡れても大丈夫だ。 

 さすがに明るさはそこそこといったところだが、十分に実用的と言えるレベルだ。屋外のレジャーにも緊急時の備えにも、今ある懐中電灯やランタンにもう一台プラスして持っていれば、ずいぶんと心強いに違いない。





2011年 6月 16日   00:00