やじうまミニレビュー

デザインフィル「一枚切りカッターII」

~雑誌のスクラップに便利、一番上の1枚だけ切れるカッター
by 小林 樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


デザインフィル「一枚切りカッターII」

 私はよく雑誌の気になるレシピや写真をスクラップしている。手でちぎると切れ端が汚くなるので、カッターを使うのだが、いつも下のページまで切ってしまう。切り抜いた後の雑誌は切り刻まれ、見るも無残な姿になって廃棄するしかないのだった。

 それを解決するのが、この「一枚切りカッターII」だ。

 




メーカーデザインフィル
製品名一枚切りカッターII
希望小売価格924円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格924円

ペンのように持ちやすく、切りやすい設計になっているそうだパッケージには、「新聞、雑誌の切り抜きに最適」とある裏には刃が磨耗したら別売の専用カッターパーツに取り替えるように、とある

 「一枚切りカッターII」は、重なった紙の一番上の1枚だけを切り取ることができるペン型のカッターだ。しかも、刃先が切りたい方向に自在に動くので、手首をひねらずに、一筆書きの要領で切り取れるという。

筆箱にも余裕でおさまる先端に約0.5mmの刃が出ている

 だが、キャップを開けるまでは本当にカッターなのか疑ってしまうほど、カッターらしくない見た目。サイズは約134×12×12mm(幅×奥行き×高さ)。他のペンと一緒に筆箱におさまっていても、なんら違和感のない雰囲気を醸し出している。

 重量は、キャップを含めて14gで、手にとりやすい軽さだ。本体はABS樹脂で、すべすべとして手になじむ。刃はセラミック製で、錆を気にしなくて良いという。

 しかし、重なった紙の一番上の一枚だけを切ることができるのか。いきなり雑誌で試すのは怖かったので、まずはメモ帳で試してみた。

 刃先をメモ帳に当てる。力はほどほどに入れて、ゆっくりと、イラストの周りを円を描いて切り取っていく。ゆるやかな手のカーブの動きに合わせて、刃先がクルッと回るのがわかる。刃が勝手に切りたい方向に動くから、手が疲れない感じがする。

 丸く切り終わると、きちんと切断できた部分と切れかかっている部分がある。切れかかっている部分を手でつまんでひっぱると、きれいに外れた。後でわかったことだが、一発で丸く切り抜きたければ、刃先を回転させながら、刃先にかかる圧力を均一にするとよい。

紙に軽く刃先を突き立て、そこから刃を動かし始める一部完全に切断できていないところもあるが…手でペリペリきれいに外せた
丸く切り取ったあと。普通のカッターだとこの形に切り取るのは難しい下の紙は切れていない


紙を大きめの楕円形に切り取ってみた。ところどころ、一見刃先がぐらついているように見えるが、これは刃先が手の動きに合わせて自在に回転する画がゆえである(音声なし)

 下の紙まで切れてしまっていないか、確認したところ、確かに刃は届いておらず、普通のメモ帳のページの状態を保っていた。しかし、よくよく見ると、筆圧の濃いペンで書いた跡のような、ちょっとした跡が確認できる。これは、自分が圧力をかけすぎてしまったことが原因だ。力を抜いて切ったところ、跡は薄くなっていた。このカッターの重量が14gと軽いのも、余計な圧力をかけないようにするためだろう。

楕円に切り抜いたあとだがしかし、下の紙に筆圧の濃いペンで書いたような跡がついていた

 普通のカッターだと、紙を丸く切り抜くのはなかなか難しい。「一枚切りカッターII」はあっさりとそれをやってのけるので感動した。曲線だけでなく、直線も同様に切れる。

イラストの周りに直線の切れ込みをいれていく直線のほうが、ペリペリと外しやすかった紙を真っ二つに切る時や、まっすぐに切る時には定規を添えると便利

 ということで、切込みを入れても、下の紙に響かないことがわかったので、早速雑誌の切り抜きに使ってみた。今回切り抜いたタブロイド誌は、雑誌の中でもとても紙が薄いのだが、下のページに響かずに、きれいに切り取ることができた。

気になる映画やレシピをスクラッピングしているので、これは便利!切り抜いたあと。下のページまで切れて無残になることもない

 こうして「一枚切りカッターII」で切れば、他のページまで切り刻まれて汚くなることもないので、他のページをまだ読めるし、スクラップした紙も切れ端が整っている。

 慣れるまでは力の入れ加減が難しいが、何度もやっているうちに、下の紙にあまり跡を付けずにできるようになったので、あまり心配しなくて良いと思う。

 「一枚切りカッターII」は新聞や雑誌のスクラップだけでなく、ちょっとした切れ込みを入れたり、普通のカッターとしても使えるので、用途は色々あるだろう。筆箱にぜひ入れておきたい一本だ。


2010年 10月 12日   00:00