やじうまミニレビュー
OXO「GOOD GRIPS チョッパー」

~ノブを押すだけで簡単にみじん切りができる
by すずまり
OXO「GOOD GRIPS チョッパー」

 たまねぎやにんにくなどのみじん切りを億劫に思う人は多いはず。まな板の上で広がる、バラバラになる、時間かかる、涙は出る、臭いはつくとなかなか大変なのだ。

 そんな手間のかかるみじん切りが手を汚さず、簡単に作れたら? それが可能な製品が「OXO チョッパー」だ。人間工学に基づいたユニバーサルデザインな製品でおなじみのOXO(オクソー)から、「どんな手にもフィットする製品を適した素材で作る」を念頭においてデザインされた「GOOD GRIPS」シリーズの1つとして販売されているみじん切り専用のキッチングッズである。


メーカーOXO
製品名GOOD GRIPS チョッパー
希望小売価格3,990円
購入場所楽天市場
購入価格2,500円


 「OXO チョッパー」は大きなノブ、押すと飛び出すブレード、メモリ付きの容器(320ml)、カップキャップ、専用スプーンで構成されており、100×100×160mm(縦×横×高さ)、重さは約389g。ちょっと太めのペットボトルといったサイズ感である。

 使い方は至ってシンプル。カップの中に材料を入れて本体をかぶせたら、黒いノブを上から押すだけだ。するとカップの中で降りてきたブレード部分が回転するため、材料がよく混ざり、みじん切りが均一にできるというわけ。電池やケーブル類が不要なので、テレビを見ながらでも場所を選ばずみじん切りができる。専用のスプーンも付属しているので、みじん切り後の食材の移動も簡単だ。

ボトルのようなデザイン横にかかっているのは付属のスプーン基本構成
パーツがバラバラになるので洗いやすいブレードはかなり鋭利ノブをしまえばかなりコンパクトになる



玉ねぎ、にんじん、たけのこをみじん切りに

玉ねぎ、にんじん、たけのこをみじん切りにする

 まずはみじん切りの代表選手である玉ねぎを筆頭に、にんじんとたけのこを試してみた。いずれも上々の出来映えである。ただしいきなり丸ごと入れてはいけない。ある程度ざく切りにしてから入れたほうがうまく切れるようだ。そのまま入れるとブレードが食い込んだまま動かなくなってしまうので注意しよう。

 かなりいい仕上がりになったのだが、残念ながら玉ねぎの刺激からは逃れることはできなかった! 実はみじん切りの最中は密閉されているので安心なのだが、フタをあけると刺激が一気にやってきて、あっという間に涙目になってしまったのだ。ブレードは鋭利だが、上から押し切る形になるため細胞が潰れてしまうのだろう。徐々に目が痛くなるのも困るが、開けたとたん目が開けられないというのも大変だ。

 今回はトレイに移し変えたり撮影したりと時間がかかってしまったという事情もある。開けたらあまり顔を近づけず、すばやくフライパンや鍋などに移して調理してしまえば問題ないだろう。


ブレード単独の動きと、玉ねぎのみじん切りの例。玉ねぎは入れすぎた感あり
材料はある程度カットしてからのほうが刻みやすい完成した玉ねぎのみじん切り。かなりいい感じだみじん切り後の「チョッパー」。隙間に野菜クズを巻き込んでいるので、よく洗うこと
にんじんやたけのこも見事なみじん切りになったにんじんのみじん切りを作ったところ、底に色が付いてしまった作ったみじん切りを使ってチャーハンに!

にんにくをザクザクみじん切りに

 みじん切りでもう1つ欠かせないのがにんにくの存在である。いくらにんにくが好きでも、みじん切りとなるとどうしても手につく臭いが気になって……と言う方にはぜひ「チョッパー」をお勧めしたい。玉ねぎなどとは異なり、あらかじめ包丁を使うこともない。皮をむいてポンと入れてしまえばいいのである。ザクザクと100回程プッシュしたところ、ほどよいみじん切り状態になった。しかも手も汚さず、臭いもつかない。ペペロンチーノやガーリックライスを食する頻度が高い筆者にとってこれは実にありがたい。同様ににんにくの利用頻度の高い方なら、これだけで十分利用価値があるのではと思う程だ。

皮をむいたにんにくをそのまま入れるザクザクと100回押してみた状態付属のスプーンをつかって取り出す
ガーリックライスなどにしてしまおうカップの底につけていたカップキャップをはめれば、そのまま保存もできるが、残念ながら電子レンジは使えない

あると助かる便利なみじん切りマシン

 みじん切りの仕上がりとしては、包丁で丁寧に刻むほどは細かくならない印象だ。ある程度粒が残るため、具として多少存在感のある料理向きというところだろう。

 この結果を踏まえ、「やはりみじん切りは包丁とまな板が一番よ!」という意見に反対はしないが、良い点もある。みじん切りは結構スペースを要する。従って、調理中に「あ! みじん切り作り忘れたけれど、今まな板の上が大変なことになっているし……」なんてときに、まな板を使わずにみじん切りができてしまう「チョッパー」はありがたい存在となるのだ。

 大きなノブを手のひらで押すだけという操作性と、カップ内でブレードが回転するため、均一に仕上げられる点、作りすぎたらフタをしてそのまま冷蔵庫にしまっておける点も、良く考えられていると感じる。本体は分解できるので、ブレードを取り出して単体で洗浄でき、使用後はノブを押し込んだ状態でコンパクトに保管できる。たかがみじん切り、されどみじん切りな侮れない製品なのだ。

 唯一気になったのは、バネの反発力が強すぎて少々力を必要とする点だ。もう少し軽く押し込むことができれば、お手伝いをしたい子供や、細かい作業が難しくなったお年寄りにもさらに使いやすくなると思われる。便利な製品だけにもったいない。今後の改良に期待しよう!



2009年9月2日 00:00