ミニレビュー
メガネ派の自転車通勤にオススメのヘルメットは? シールド装着可能な「REZZA-2」を試す
2020年8月18日 07:30
どーも、e-bike部の瀬戸です。新型コロナウイルスの影響もあって、自転車通勤に注目が集まっているそうです。ワタクシはというと、テレワークなので自転車通勤の必要はありませんが、それはそれで丸1日家から出ない日も多く、とかく運動不足解消のためサイクリングを満喫しております。
人の少ない場所を選んで走って楽しめる自転車は、Withコロナ時代にマッチングが高いよなーと感じております。特にe-bikeなら、通勤時はアシストいっぱい使って汗をかかずに出勤できますし、週末には普通のサイクリストも行かないような誰もいない山道を上っておいしい空気を吸いに行くこともできちゃいます。
ではどんなe-bikeがオススメかといったお話は他の人がいろいろと書いてくれると思うので、ワタクシはこれから自転車を始めようという人に、自転車以外の話をしたいと思います。
自転車用ヘルメットの選び方とは?
Withコロナ時代にオススメの自転車ですが、いいことばかりではありません。それが事故です。コロナ感染の確率は公共交通機関より低くなると思いますが、事故に遭う確率は自転車のほうが高いです。コロナを避けたくて自転車にしたのにその自転車で大ケガをして病院に行っていては本末転倒です。感染者数増加も止まらないので、医療現場を圧迫するようなことは避けなければなりません。
もちろん事故を起こさないためには、自転車の交通ルールを守ることが大切ですが、残念ながら交通ルールを守っていても事故は起きてしまいます。ということで、手っ取り早く大けがを防ぐという意味でも、絶対に装着してほしいのがヘルメット。交通ルールではヘルメットは義務づけられていませんが、法律を守るためではなく自分を守るためにヘルメットはかぶるべきです。
では、自転車用ヘルメットの選び方ですが、覚えておいてほしいのが、ヘルメットは賞味期限があるということです。これはバイク用のヘルメットなどでも同じですが、自転車用の場合3年程度で交換が推奨されています。これは使っていなくても同じこと。それ以降は本来の保護性能が出せなくなる可能性があるということです。
ということでぜひ新品を買ってください。高いモノを買ったからといって長持ちするわけではありません。また、上のグレードだから安全ということでもありません。
それとサイズ選びが大切ですが、実は日本人(アジア人)は欧米人と頭の形が異なります。アジアンのほうが横方向に広い形なので、海外メーカーのヘルメットを外周の寸法だけで選ぶと横がきついということになりがちです。その点、アジアンフィットと呼ばれるモデルをラインナップしているメーカーもあるので、そういった製品を選ぶのが無難です。
で、ここからが本題です。今回ワタクシが導入しました、特にメガネ派にもオススメできる通勤向けヘルメットのお話です。それがズバリOGKカブトの「REZZA-2」になります。
OGKカブトは日本のメーカーで、基本的にどれもアジアンフィットです。安全面においてもJCF(日本自転車競技連盟)公認モデルとなっているので、性能的にも安心できます。多くの種類をラインナップしていますが、REZZA-2はグレードとしてはエントリーとミドルの間ぐらいでしょうか。
もちろんもっとエントリーグレードでもいいのですが、REZZA-2をオススメする1番の理由は「シールド対応」ということ。シールドというのはバイクのヘルメットのような、顔の前にくる透明の板のこと。自転車用ヘルメットでシールドというと、従来は空力特性のためにつけられたモノでしたが、これがメガネ派にも最適。ということでOGKカブトではシールド対応モデルを拡大していて、このREZZA-2は、シールド対応の最新モデルで、かつもっともエントリーグレードのモデルとなるわけです。
自転車で走るときは、いろいろな虫やゴミが飛んできたりと目を守るのが重要です。さらに速度が上がると、単に風だけでもつらくなります。ということで多くの人はスポーツサングラスで目を守るわけですが、メガネ派はここが問題になります。いつものメガネでも裸眼よりはよいですが、やはりスポーツサングラスと比べると風が目に入ってきて、保護能力としては不足気味。でもいわゆるスポーツサングラスはハイカーブと呼ばれるカーブのきついレンズなので、度付きにすることができません。一部メーカーがハイカーブの度付きレンズに対応していますが、価格的に結構お高くなります。
コンタクトをつけて、その上からスポーツサングラスという選択肢もありますが、ワタクシの場合、老眼も始まっているので、コンタクトじゃ近くが見えません。そこで最適なのがシールド付きヘルメットというわけ。これなら通勤でもメガネで行けるので、近くを見るときはメガネを外したいって人でも大丈夫!!
それともうひとつ、実はヘルメットは軽さも性能で、高価なヘルメットのほうが軽いのが常識ですが、実はREZZA-2、M/Lサイズで215g(公称値)。最新モデルということもあって下克上的ポテンシャルを持っています。ちょっと上のモデルを買うぐらいならREZZA-2のほうが軽いです。さらに売れ筋モデルなのでカラーバリエーションも多い。なので裸眼の人にも実はオススメできちゃうハイコストパフォーマンスモデルだったりします。
調光シールドが便利! マグネット取り付けだから快適!!
さてREZZA-2ですが、標準ではシールドが付属していません。オプションでシールドを取り付けるためのアダプターと、シールドそのものを買う必要があります。
そのシールドですが、現在AR-5シールド2種類とARS-3シールド7種類をラインナップしています。どれを選ぶかはお好みですが、通勤でオススメなのはズバリARS-3シールドの「調光」でしょう!! 価格的にはほかのカラーよりお高くなりますが、朝の出社時、晴天ならば濃いスモークに、曇りなら薄いスモークになるし、帰りが夜になった時はクリアーになるので、実質2枚分以上の性能があるのと同じです。
ということで実際に使ってみました。
REZZA-2は全7色ありますが、瀬戸が選んだのはパールホワイト。夜間でも目立ちやすいのがその理由です。サイズはM/L。そしてシールドは調光。
実際どんな感じで調光されるのかというと、屋内の日が当たらない状況から屋外の日なたに出ると、その日の天気にもよるでしょうが50秒ほどでそれ以上色が変わらなくなりました。
瞬時に切り替わるわけではないですが、装着していると自然に変わっていくので、むしろ違和感はなく、装着している本人的には色が変わっているのに気がつかないです。もちろん勝手に調光してくれるので、曇ったり日が出たりと周囲の明るさが変わっても、いつもちょうどいい感じの明るさで見えます。明るいところからトンネルなどに入ると、すぐには調光が働かないので暗くなりますが、それも目の瞳孔のほうも調整してくれるので、暗すぎて見えないほどではないです。どちらかというとマックスでもそこまで暗くならないなぁという印象。
それとシールドはマグネットで固定される形になります。左右と中央の3カ所で止まってるので簡単に外すことができ、さらに外したものを天地逆にして固定することもできます。
風の防ぎ具合については、スポーツサングラスとシールド単体で比較するとスポーツサングラスのほうが守りが堅いです。やっぱり目とのすき間が大きい分、風を感じます。ただし、シールド+メガネになるとスポーツサングラスと同等かそれ以上という印象です。
ひとつ困ったのは走っているとメガネがずれてきて、それを直すのにシールドがジャマということ。すき間から指をいれればなんとかなりますがやりにくい。ただこれについては、実はシールドの真ん中をグッと押し上げると、バイク用ヘルメットのシールドを上げるように上にあがってくれます。これは左右のマグネットは付いたまま、真ん中のマグネットだけが外れた結果。メーカーがこの使い方を想定しているわけではないと思いますが、結果的には目のあたりがかゆいなんていう場合にも、この方法で問題なく使うことができちゃいました。
それともうひとつ、マグネットのおかげで助かったのが、ヘルメットにレインカバーをつけるとき。一度天気予報が外れて途中で雨が降ってきてしまったことがありました。梅雨時期だったので、念のためヘルメット用レインカバーを持ってはいたのですが、いざつけようと思った時に「あ、シールドあるから付かない」と。諦めかけたそのとき、「もしかしたらレインカバーの上からシールドをつけても行けるんじゃ!?」とひらめいたのです。
マグネットで止まっているシールドを外せば普通のヘルメットですから、そこにレインカバーをかぶせ、その上からシールドをつけてみるとレインカバー越しでも磁力で「カチッ」とつきました!!
もちろんすべてのレインカバーで大丈夫というワケではないですし、メーカーの推奨しているものではないことはご了承ください。
ちなみに雨の中を走っているときも、シールドのおかげで顔の上半分がぬれず、スポーツサングラスより快適に走れました。
マグネットタイプのシールドの使い勝手が予想以上に便利で大満足しておりますが、ただ、かっこよさという点では、ミラータイプのシールドがほしくなりました。調光タイプはそこまで真っ黒という感じではないので、なんかシールド越しにオッサンのメガネ姿が見えるのがかっこ悪い(原因はオレか)。ということで日中のサイクリング用として調光ではなくてミラータイプが追加でほしくなってしまいました。
自転車に最適なマスクとは?
Withコロナのサイクリングでは、ヘルメットと合わせてマスクもしています。いわゆる不織布のマスクは運動するのには呼吸がしづらく、ワタクシの場合は3回ぐらい洗えるウレタン製のマスクを使ってました。「PITTA-G」という商品ですが、これだと呼吸をするときの抵抗がほとんどなくて、マスクをつけていない感覚で呼吸ができるので、運動中でも息が苦しくないです。
ただし暑い日は、汗でペタペタするのと、吸う息の温度が上がって熱中症になるんじゃないかという不安が出てきました。
そこで現在使っているのはネックゲイターと呼ばれるもの。ジョガーだとバフとかも言うんですかね。これは山中教授もオススメしていたもので、もちろんちゃんとしたマスクほどの性能は期待できないでしょうが、これだけでも飛沫の拡散を抑える効果はあるとのこと。
それと夏の自転車は首が日焼けしまくるので、それを防ぐという意味でもネックゲイターはオススメです。首のあたりもカバーしてくれるので、日焼けを防ぎ、余計な汗も吸収してくれます。
ウレタンマスクと比べると呼吸のしにくさはありますが、マスクのように口の前に空間がないので、直接外の空気を吸う印象で、吸気温度は低いと感じます。
さらに暑い日にやっているのは、鼻だけ出すという方法。自転車の場合、走る道を選べばほとんど他者と近づくことなく走ることができちゃいます。そういった場合はネックゲイターから鼻だけだして、周囲に人がいないときには鼻呼吸するようにしています。実は人間は呼吸によって脳を冷やしているとのことで、冷たい空気を吸えるというのは熱中症対策としても重要なのです。
ほかにもいろいろと自転車ならではの工夫をしています。コロナ対策で重要なのは人との距離を保つことなので、もしも同じ方向に走っている自転車がいたとしたら、まずは距離をおいて様子をうかがい、自分のほうがペースが速いと思ったら、加速して一気に追い抜きます。同じぐらいのペースだと思えば、一度速度を落として、距離を保った状態で併走します。信号で止まるときも距離を開けて止まるようにしています。
さらに河川敷などを走っていると、ジョギングされている人も多くいます。そんなときは、追い抜いたりすれ違うときだけ息を止めておくことも。速度の出る自転車なら息を止めている間に十分なソーシャルディスタンスを取ることが可能です。
ということで、自転車通勤を安全に快適にするヘルメットとマスクの話をご紹介しました。正直マスクについては他にもっといいのがないか今もいろいろと調べています(ユニクロマスクはオールシーズンタイプだというので断念)。もしもこれがオススメというマスクがあったらぜひこの記事にツイートしてください。ワタクシ参考にさせていただきたく!! また、マスクメーカーの皆さま、自転車向けにオススメのマスクがございましたらe-bike Watchでレビューしますのでご連絡ください。お待ちしております。