やじうまミニレビュー
「もしかして老眼?」と思ったら、両手をふさがず針穴もラクに見える、指に付ける拡大鏡
2019年2月19日 06:00
本や書類を読んだり料理をしたりする時は、自分の目に合わせてオーダーしたリーディンググラス(別名・老眼鏡)をかけて、日々過ごしている。ところが、より細かな作業では普段のメガネでは度数が足りない事がままある。ならばルーペをとなるのだが「針に糸を通す」ような、両手が塞がる作業ではルーペは使えず、いつも眉間にシワを寄せてイライラしながら行なっていた。
価格的にも手軽で、便利なルーペはないかなぁと探したところ、ピッタリなものを見つけた。今回は、写真用品や光学機器の開発・販売を行なうケンコー・トキナーの「指につける拡大鏡 KTL-311」を紹介しよう。
メーカー名 | ケンコー・トキナー |
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製品名 | 指につける拡大鏡 |
品番 | KTL-311WH |
実売価格(編集部調べ) | 1,639円 |
指につける拡大鏡は、「アクリル樹脂レンズ」と「レンズ台」がワンセットになったもの。レンズ台を指に装着・固定し、そこにレンズを取り付けて使用する。
レンズは直径約52mmで倍率は約3倍。歪みや色収差(像の色ズレ)の目立たない明るいレンズで、フレームの1部から足がのび、その端にマグネットが付いている。レンズ台は、レンズのマグネットを付ける金属の台に、指への取り外しと調節用の面ファスナーがついたもので、小指から親指までどの指にも取り付けられる。
使用方法はとても簡単。レンズ台を指に通して固定し、その上にレンズを装着するだけでOKだ。
強力なマグネットがついているので、レンズの装着感はとても良かった。またレンズは拡大したい対象の向きに合わせやすく、多少レンズに触ってもズレない。レンズの仰角も台に装着したままできるので、対象物を見ながら調整しやすかった。レンズの重さは31gで(台との合計で38g)、重さもほとんど気にならない。
実際に使ってみたところ、このところずっと苦労していた「針に糸を通す」作業が気持ち良いほど一発でできるようになった。レンズ倍率は3倍だが、自分には十分と感じられる。とにかく、針穴や糸先が見えないイライラが完全に解消したのはとても嬉しい。
裁縫中は、レンズを外した台を指に装着したまま進めたが、裁縫道具の「指ぬき」の感覚に近く、特に邪魔には感じなかった。試しにレンズを取り付けたまま運針してみたが、布の織り目まで良く見えて、ここぞという場所に針を刺し込みやすい。
老眼が始まった方はぜひ裁縫箱に常備してほしい、とハナシを終わらせたいところだが、筆者は普段から手持ちの布製の袋に入れ、鞄に入れて持ち歩いている。というのも某CMではないが、「世の中の文字は小さすぎるッ!」からだ。
小さな箱が常の薬は、大事な用量や用法の文字は小さすぎて読めない。スーパーでは手にした商品の原材料名、ミュージックショップではCDの曲名なども小さすぎて読みづらい。しかも買い物中の片手はカバンや買い物カゴで塞がっており、一般的なルーペは使いづらい。
そんな時にも「指につける拡大鏡」は便利だ。指にルーペを付けたまま店内をうろちょろするのはちょっと憚られるが、商品を手にすると同時に確認したい内容が「よく読める」のはやはり快適だ。
マグネットが付いているので、磁気を嫌うキャッシュカードやクレジットカードから離しておく気遣いは必要だが、常に鞄に忍ばせている。
メガネ式のルーペと比較したらもちろん視野は狭い。だが、細かな手作業にはもちろん、買い物中の商品の確認にもとても使いやすく、毎日重宝している。日本製の質の良いレンズなのに、価格も手頃だ。裁縫や細かな手作業を趣味に持つ方はもちろん、快適な暮らしを支える道具の1つとして、備えておいてはいかがだろうか。