家電製品ミニレビュー

キングジム「ポケモンテプラ」

~子供に大人気のポケモンでお名前ラベルができる
by 石井 和美
キングジム「ポケモンテプラ」

親を悩ませる子供の「お名前付け」

 子供がいる親なら誰もが通る道、それは子供の持ち物の「お名前付け」である。幼稚園や保育園に入園するときは、洋服、コップ、お弁当箱、タオルなどあらゆるものに子供の名前をひたすら書かなければならない。我が家は5才の娘が幼稚園で、2才の息子が保育園なのだが、それぞれ入園時に膨大なお名前付けをしなければならず、うんざりしてしまった。

 幼児の名前付けは、全ての持ち物が対象となり、歯ブラシ一本まで名前を付けるよう指示される。水筒やお弁当箱から始まって、スプーンやフォークなどの細かいものから、歯ブラシまで。買い替えたり、壊れてしまったら当然、また書く――まさに一年を通しての作業となる。

 そこで、気になったのが名前シールが作れるテプラの存在だ。娘がCMでキングジムの「ポケモンテプラ」を見て、「これが欲しい!」と騒ぎ出したのがきっかけだが、CMではお弁当箱などにテープが貼られていた。これは使えそうだ! 普通のテプラでもよかったのだが、ポケモン大好きな娘のために、ポケモンテプラを購入した。


メーカーキングジム
製品名ポケモンテプラ
希望小売価格10,290円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,980円

 テプラは、名前や書類の見出しなどを簡単に作れるラベルライターだ。本体は、4mm/6mm/9mm/12mm/18mmの5種類のテープ幅に対応する。本体には9mm幅のテープ4m分が同梱されていた。今回は、それ以外に別売りのポケモンテープカートリッジ12mmを購入して、試してみることにした。本体の電源は単三アルカリ乾電池6本。

ポケモンテプラ本体は、子供のおもちゃのようなかわいさである。娘は最初、ポケモン図鑑だと勘違いしていたらしい主役のピカチュウの立体的なレリーフが付いているプリントボタンはモンスターボールになっている。細部までポケモンの世界観にこだわっており、カッコイイ
カバーをはずし、電池とテープカートリッジをセットする使用する電池はアルカリ電池6本で、AC電源は使用できないオートカッターは装備されてないので、手動でカットする。本体横にあるボタンを押す
テープカートリッジを収納できるモンスターボール型の収納ケース。ここまでポケモンらしいこだわりがあって、子供も大喜び収納ケースには、テープカートリッジが2つ収納できる一緒に購入したポケモンテープカートリッジ。テープそのものにポケモンのイラストが描かれている。今回選んだのはブルーのポッチャマ

選べるフォントや多彩な絵文字で楽しく名前付けができる

 使い方はまず電源を入れ、テープ幅を設定してから文字を入力していく。入力できる文字はローマ字とかなの2種類で、入力方法はローマ字がJIS配列準拠キーボード式で、かなは携帯電話などと同じかなめくり方式となっている。内蔵文字数は5,460文字で、漢字はJIS第一・第二水準、ひらがなやカタカナに対応している。

 液晶パネルは一文字が16dot×16dotで、文字や絵文字は一度に3つまで表示される。液晶はとても小さく、複雑なデザインのポケモンキャラクターはややわかりにくい。キャラクターについては別紙で一覧表があるので、液晶を見ただけではよくわからないキャラクターについては、そちらから探したほうが早いだろう。

電源を入れると、オーキド博士からテープ幅を質問されるので、ここで設定しておく3文字しか表示されないのは残念。文字は見やすいのだが…複雑な形のポケモンは判別しづらい。ピカチュウはわかりやすいほうだ
ポケモンえもじリスト。液晶で表示されているえもじと実際に印刷されるえもじの両方が掲載されているので見やすいえもじとひらがなを同時に印刷したところ。印刷が終わると自動的に止まる。ここでテープをカットするえもじだけでなく、ポケモン外わくもかわいい

 フォントは漢字はゴシック体のみ、ひらがなはゴシック体とハッピ体、英数はゴシック体とBR体となっており、テプラの高級モデルと比較すると少ないが、子供の名前付け用であればこれで充分。特に丸みを帯びたハッピ体はかわいらしい書体で、子供の名前付けにぴったりだ。フォントの種類は少ないが、飾り字はふつう、白影、白抜き、強調、影、斜体と6種類から選べるので、組み合わせても楽しい。

2行印刷も可能。子供の持ち物は、クラス名と名前を指定されることもあるので、これは嬉しいポケモンテプラといっても、大人が使えるえもじや外わくも充実している

 文字サイズは大・中・小の3パターンで、実際に印刷される大きさは、テープ幅や行数により異なる。12mmテープ幅に小で印刷すると13ptになる。この大きさなら歯ブラシのような細いモノにも貼ることができる。

 6mm以上のテープ幅であれば、二行のラベルを作ることも可能だ。ただ、えもじを入れて二行で印刷すると、えもじが一行分の大きさになってしまい、とても小さくなってしまうのは残念だ。

 絵文字や外枠は、ポケモンキャラクターのものだけでなく、行事や会社で使えそうなデザインのものも多数用意されている。子供の名前付けだけでなく、仕事用備品やキッチンの調味料など、幅広い用途に対応できるだろう。

ポケモンテープにポケモン絵文字を入れて印刷すれば、さらにポケモン度アップ!上から12mmのテープ幅でフォントの大きさは大・中・小で印刷し、スプーン・箸セットのケース、スプーン、歯ブラシのそれぞれに貼っておいたお弁当グッズに名前付けができた! 今回のレビューのためにポケモングッズを買い揃えたわけではなく、ふだんから娘はポケモングッズばかり買ってしまうのだ。ポケモンは人気があり、同じものを持っている子も多い。名前はしっかり付けておいたほうが、間違えて持って帰ることもない

 ポケモンテプラにはオートカッター機能は付いていないので、手動で切り落とす。余白が片方だけ長くなってしまうので、ハサミで長さを整える必要がある。角からはがれやすくなるので、少し角は落としておいたほうがいいそうだ。角を丸くカットできる専用ハサミ「トリマー」も別売りで販売されている。

衣類用にアイロンテープも試してみた

12mmのアイロンテープを購入。転写タイプも販売されている

 別売りのアイロンテープも購入し、実際に試してみた。タオルや子供の衣類に名前を付けるのにとても便利だ。保育園等では「見やすい位置に」といわれているので油性ペンで大きめに書いていたのだが、黒っぽい衣類では、油性ペンで名前を書いてもほとんど読むことはできない。名前用アップリケなどで対応するしかなく、アイロンで貼ってから名前を書いていたが、これなら仕上がりがとてもきれいで大満足!

 一点、気をつけたいのが、テープを切り落とす時。アイロンテープは布地なので、付属のカッターを使うと、刃が傷んでしまう。テープを長めに出し、ハサミできちんと切る必要がある。

サテンリボンのような光沢のある布テープ。文字はかすれることなく、くっきり印字されているアイロンでおさえれば完成! 娘が使用しているおしぼりと、ガーゼタイプのハンカチタオルにもしっかり貼ることができた。手で書くよりはるかにキレイださりげなくポケモン文字を入れて印刷。ポケモンを選んだのは娘だ

ポケモン好きにはたまらない、マニアックなポケモンたち!

ポケモントレーナーや敵までも収録されている

 内蔵しているポケモンのキャラクターは、なんと260種類。38種類のポケモン外わくの印刷もできるので、ポケモン好きな子供はとても喜びそうだ。ピカチュウは5パターン、ポッチャマ、ナエトル、ヒコザル、ニャースなどの主要キャラは2パターンずつ用意されている。

 ポケモンだけでなく、サトシ、ヒカリ、タケシといった主役級のポケモントレーナーや、ムサシ、コジローといった憎めない敵の面々、モンスターボール、スーパーボール、ハイパーボール、マスターボールなども用意されている。

アンノーンでKAZUMIと入力してみた。アルファベットを変形させた形なので、よく見ると読める

 ポケモンマニアならご存じのポケモン「アンノーン」まで全て用意されている。アンノーンはラテン・アルファベットを変形させたような姿をしており、A~Zと「!」と「?」で合計28種ある。ポケモンファンなら、一目見ればわかるのではないだろうか。

 本体の操作はとても簡単で、5才の娘でもすぐにできるようになった。ボタンもほとんどがひらがななので、子供でも読むことができる。えもじ+ひらがなの名前ラベルは娘が一人でできるようになったので、自分のモノに付ける名前ラベルは、自分で作ってもらうことにした。親としては大助かりである。

 娘はポケモン図鑑を熟読しているのでポケモンに詳しく、ポケモンテプラでポケモンを選ぶときも特技などを教えてくれる。旦那もポケモンのことはよく知っているので、家族みんなでテプラを囲んでポケモン話で盛り上がり、楽しくラベル作りを行なうことができた。

 入園・入学前の一大行事であるお名前付けが劇的にラクになり、親子で楽しみながら名前付けができるポケモンテプラ。入学・入園祝いのプレゼントとしても喜んでもらえそうだ。

(C)Nitendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・JR Kikaku (C)Pokemon




2010年4月13日 00:00