家電製品ミニレビュー

0.1mm単位・411段階で調整できるフィリップスの新作ヘアカッターを使ってみた!

411段階で調整できる高機能ヘアカッター

フィリップス「ヘアーカッター HC9450/15」

 身だしなみの一環としてヒゲだけでなくヘアカットまで自分で行なうという男性が増えている。丸坊主が基本の筆者はもちろんのこと、短髪でもえり足などを自分でこまめに整えているという人も珍しくない。そこで、必須なのが男性用ヘアカッターだ。

 フィリップスの「HC9450/15」は3種類のコームを付けかえることで、0.1mm単位で411段階の調整が可能な高機能モデル。1度にカットできる毛量は従来モデルの2倍となり、スピーディなカットを実現するという。

メーカー名フィリップス エレクトロニクス ジャパン
製品名ヘアーカッター HC9450/15
購入場所Amazon.co.jp
購入価格13,589円

 まずは製品を見ていこう。ヘアカッターとしては標準的なストレートタイプを採用。操作ボタンなどの裏側がくびれており、手にフィットし、持ちやすい形状となっていた。ボディサイズは51×51×190mm(幅×奥行き×高さ)でちょっと大きめの印象。質量は200gで重いとは感じなかった。

横から見たところ。持つ部分がくびれて持ちやすい
実際に手に持って見たところ。セルフカットではいろんな角度で持つが持ちにくさはなかった

 刃は45°ダブル鋭角刃による「デュアルカットテクノロジー」を採用し、従来モデルと比べてカット性能は2倍に向上しているという。詳しくは後述するが実際に切れ味の良さは体感できた。

45°ダブル鋭角刃を採用した刃部分。下部のボタンを押すだけで脱着できる

スマートフォンのような操作感にメモリー機能が便利

 このモデルの最大の特徴といえるのが、電動可動式コームとデジタルスワイプ機能だ。1~7mmのスモールコーム、7~24mmのミディアムコーム、24~42mmのラージコームが付属しており、それらを0.1mm単位できめ細かく長さが調整できるのだ。

 その長さ調整にデジタル方式を採用。本体中央部に配置されたデジタルディスプレイを指先でスワイプ(滑らせる操作)するだけで、画面上の数値が変化し、長さが調整できるのだ。好みの長さにセットした状態で、電源を入れると設定が固定され、デジタルディスプレイに触れても長さは変わらなくなる。この場合、電源を入れ直すことで再び長さを調整できる。

長さによって使い分けられる3つのコームが付属する
ディスプレイには長さがデジタル表示される。画面のタッチエリアをスワイプしたり、タッチすることで長さ調整ができる
長さを設定してから、「Mボタン」を長押しするとその長さを記憶する

 使い方によっては、えり足は3.5mmで、側面は2mm、頭頂部は4mmにしたいといったように場所によって長さを変えたい場合もある。このときに便利なのが、メモリー機能だ。「HC9450/15」ではコームごとに3つずつ長さを記録するメモリー機能を搭載している。

 記録したい長さに調整したあとで、Mボタンを押すことでその長さを記憶することができる。あとは、カットする時に使いたいコームを取り付けてMボタンを軽く押すと、そのコームに登録された長さに順番に自動的に切り替わるという仕組みだ。

 0.1mm単位できめ細かく長さを設定できるからこそ、このメモリー機能が便利だと感じた。たとえばお父さんが使う長さ、子どもの髪の毛をカットする時の長さなどを登録しておくことで、素早く使いはじめられる。

切れ味は抜群だが、短髪時カットはコームのフィット性が気になった。

 さて実際にヘアカットを行なっていこう。筆者は普段、0.5mmの短さにしている。使っているヘアカッターではコームを付けずにカットしている。今回は製品が届いた時点で前回カットから1カ月ほど経って、髪の毛の長さは約15mm程度になっていた。そこで1-7mmのショートコームを装着して丸坊主にカットした。

 コームをセットしたら、デジタルディスプレイをスライドしてまずは1mmにセット。電源を入れてカットしていく。前髪や側頭部のカットはスムーズにできた。カットしていて気になったのが後頭部だ。筆者の後頭部は若干凸凹している。「HC9450/15」のコームは、カット面が5.5mm強と長めなので、この頭の凸凹にフィットしきれず、その部分の髪の毛に長い部分がちょっと残ってしまった。

頭髪にセットしてスイッチをオン。バリバリと刈っていく。このあたりは気持ちよく刈れた。毛量が少ないため、ターボモードは確認できず……
ショートコームを取り付けた所。コームのカット面は約5.5mmと長めだった

 その後、しばらく髪を伸ばしてから、今度は1mmではなく5mmに設定してカットしたところ、頭の形による影響をあまり感じなかった。長めにカットする場合ではほとんどわからないレベルの誤差といえそうだ。コームは筆者の柔らかい髪の毛もしっかりと捉えて、刈り残しもほとんどなかった。

 さらにその後、再び髪を10mm以上まで伸ばしてから、今度はコームなしの0.5mmの長さでカットしたが、それは頭の形に左右されることなく、しっかりと刈り上げることができた。ただし、コームによるプロテクトがない分、刃がダイレクトに頭に当たり、角度を誤るとちょっと痛みを感じることもあった。このあたりは切れ味の良さとのトレードオフといえそうだ。

こちらはまた別の日。長さを替えてカット。5mm設定ではそれほど長さに違和感はなかった
最終的に0.5mmにカット。刃先が鋭いので若干痛さを感じるときがあったが、切れ味の良さは体感できた

 これまでに、セルフでも使えるヘアカッターはかなりの数を使って来たが、切れ味の良さは過去に使った中でも、トップクラスではないかと感じた。また、コームに適度なスペースがあるため、カットした髪の毛がコームの中に詰まって切れなくなることもほとんどなかった。

 筆者は同じ長さでの丸坊主なので、メモリー機能を実用的には使わなかったが、場所によって長さを変えているこだわり派には非常に便利な機能だろう。また、小さな男の子などがいる家庭でも役立ちそうだ。

 刃の部分は丸洗いでき、自動研磨システムの搭載によりオイル差しが不要なのもうれしい。切れ味も良く、長さも0.1mm単位で設定でき、好みの長さを記録できるなど実用性の高い機能を搭載しているので、自宅カット派の本命としてオススメできる。

コヤマタカヒロ