家電製品ミニレビュー
“美しい”空気清浄機が欲しいならブルーエアセンスがイチオシ!
by 阿部 夏子(2014/3/7 07:00)
今回紹介するのはとにかくデザインにこだわった空気清浄機、その名も「Blueair Sense(ブルーエアセンス)」だ。スウェーデンの空気清浄機メーカー、Blueairの新製品で、操作性、インターフェースに至るまでとにかく“美しい”。
メーカー名 | Blueair |
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製品名 | Blueair Sense |
希望小売価格 | 49,800円 |
購入場所 | Blueairストア |
スチールに強化ガラスを組み合わせた本体は、シンプルでありながら、クールな雰囲気。空気清浄機と一口にいっても、最近では様々な機能を合わせたまるで「複合機」のような製品もあるが、Blueairの空気清浄機は空気清浄のみを搭載したシンプルな製品だ。
これまでBlueairのイメージといえば、白くて、大きくて、頑丈な筐体といった感じだったが、ブルーエアセンスでは、同社としては初めてカラーラインナップを用意。パウダーブルー、パウダーピンク、ポーラーホワイト、ウォームグレー、グラファイトブラック、モカブラウンの6色で、インテリアや用途に合わせて自由に色を選べる。
私が選んだのは、従来の白とは真逆なグラファイトブラック。スチール製のため、プラスチックのような反射がなく、落ち着いて高級感がある。適用床面積は8畳。寝室や子供部屋などパーソナルスペース向けの製品だ。
ボタンゼロ! 一切触らずに操作できる
ブルーエアセンスの特徴はデザインだけではない。
最も特徴的なのは、その操作方法。操作ボタンは一切設けずに、天面で手をスライドさせて操作する「モーションセンサー操作」し、天面の上で手をスライドさせることで、電源ON/スピード1→スピード2→スピード3→電源OFFの操作ができる。
操作状態は、本体上部に表示される円で確認する。円1つがスピード1、円が二重でスピード2、円が三重でスピード3という仕組みだ。外側になんのスイッチもボタンもないので、とにかくシンプル。また、最近の空気清浄機には必ずといっていいほど搭載されているオートモードも省略。
オートモードとは、センサーでニオイやホコリを検知して自動で運転を制御するというものだが、Blueairでは「スピード1設定で、十分空気がきれいにできる」として、あえて搭載していないのだ。
実際操作してみると、モーションセンサーの感度も良く、ストレスが一切ない。なにより、これだけの操作だったら、機械にうとい母でも十分操作できる。仕事柄我が家には最新の家電製品がいつも立ち替わり並ぶが、家族は最新家電の複雑さにかなり早い段階から使うことをあきらめてしまっている。しかし、ブルーエアセンスは30秒で使い方を教えることができた。
触らずに操作できることで、もう1つ良いことがある。それは、強化ガラスに指紋が付かないということだ。最近は強化ガラスを使った家電製品が多く見られるが、手で直接触ることで、表面には指紋がベタベタと目立つ。ブルーエアセンスなら指紋がつかないので、本来のクールな外観をそのまま維持できる。
性能ももちろん一流
デザイン、操作性ときたが、性能に関してももちろん一流だ。独自の「ヘパサイレントテクノロジー」を搭載しており、0.1μm以上の粒子を99.97%以上除去できる。もちろんPM2.5にも対応している。
フィルター構造は、適用床面積が8畳と小さいこともあって、従来より展開している39畳用・21畳用・12畳用とは違う。
フィルターが2分割された小ぶりなサイズで、本体底面から取り出して交換する。ただし、従来同様に帯電による効果的な粒子除去システムを搭載しているため、基本的な性能は上位モデルと変わらず、8畳の部屋を1時間で約5回清浄できるという。
Blueairでは、側面から空気を吸い込んで逆の側面から空気を出すという清浄方法を採用。壁にはぴたりと付けて設置できるが、本体側面にはある程度のスペースを設ける必要がある。
運転音に関しては全く気にならない。我が家ではスピード1にして24時間つけっぱなしの状態で使っているが、ついているのか、ついていないのか忘れてしまうほどだ。寝室に置いて使った時も、特に気にならなかった。
ただし、スピード2以上にするとそれなりのファンの音がするので、用途によって使い分けたい。例えば我が家では布団カバーやシーツを取り替える時、掃除機をかけるとき、洗濯物を取り込む時などはスピード2以上にしている。
フィルター交換は約半年、替え用フィルターは6,300円
Blueairの特徴として、「日々のメンテナンスは一切不要、ただし定期的なフィルター交換を推奨」というのがある。ブルーエアセンスでも、それは変わらず、1日24時間使った場合のフィルター寿命は約半年。替え用のフィルターは別売りで6,300円だ。日々のメンテナンスを取るか、空気清浄機能を取るかという選択になるが、空気清浄機の性能を維持し続けるという観点から見れば、フィルターを交換した方が断然合理的。
ちなみに、ブルーエアセンスを使い初めて約2カ月。空気を吸い込む側の側面にはかなりのホコリが付着していた。ここの部分は掃除機でホコリを吸い取るとすぐにキレイになるので、部屋を掃除するついでにでも、掃除してやるといいだろう。
デザイン性の高さゆえに、犠牲にしているところも
機能、デザイン、操作性、とても満足度が高いのだが、唯一気になるところがある。それが、フィルターの交換方法。前述のようにブルーエアセンスは半年に一度フィルター交換しなければならないが、それが結構大変。
スチール製の美しい筐体に継ぎ目を入れたくなかったのか、フィルター交換は本体底から。本体を横に倒す必要がある。重量は約11kgもあり、しかもスチール製なので、気を付けないと床や家具を傷つけかねない。半年に一度のこととはいえ、特に年配の方や女性には負担になるかもしれない。
デザインで選ぶならこの1台
性能に関してもしっかり裏付けされているし、モーションセンサーという新しい試みも楽しい。これまでの空気清浄機のデザインに不満があったという人には迷いなくおすすめできる“美しい”製品だ。