家電製品ミニレビュー

旅や出張先でも快適なシェービングを実現するコンパクトなラムダッシュ

 旅行が好きで、よく出かける。旅行先のホテルや旅館で困るのが髭剃りだ。ホテルや旅館においてあるのはT字カミソリ。まめに剃っていればカミソリでも大丈夫なのだが、毛足の長くなった無精髭を剃ろうとすると、ホテルなどに置いてあるカミソリだと難しい。カミソリ負けしてしまうのだ。

 T字カミソリを使わなくなって久しく、慣れていないせいもあるだろう。ちなみに、自宅ではパナソニックのラムダッシュ「ES-LV9B」を使っている。

 そこで、自宅のラムダッシュよりも二回りくらいコンパクトな兄弟モデル、ラムダッシュ「ES-CV70」を旅先に持って行ってみた。

ラムダッシュ「ES-CV70」
メーカー名パナソニック
製品名ラムダッシュ「ES-CV70」
価格(編集部調べ)21,763円

 ES-CV70は、5枚刃で毎分約14,000ストロークのリニアモーター駆動を備えたラムダッシュのハイクラスモデル。最上位機との大きな違いは本体サイズとヘッド部が前後のみにしか可動しない、洗浄機能付きの充電台が付属しないくらいだ。シェーバーで肝心な刃も、内外とも最上位機と同じものを採用している。

持ってみるとコンパクトなのが分かる
外刃の5枚刃

 筆者が一番重視しているスムースローラーもしっかりと搭載。これは、刃と刃の間に、ローラーが付いているというもの。これがあるだけで、シェーバーの滑りが良くなるのが実感でき、肌への摩擦=負担も少ない。

刃と刃の間に配置されている金色のローラーが、スムースローラー

肌へのフィット感には限界を感じた

 ストローク数も刃も最上位機と同じものが採用されているため、実際に使ってみると剃れる感じは変わらないはず……と思ったのは早計だった。ヘッド部が前後にしか可動しないため、ヘッド部がくねくねと動くラムダッシュの5Dや3Dのアクティブサスペンションに慣れていると、自分で刃の面を肌に密着するように調整しないといけない。

 自宅では5Dアクティブサスペンションを使っている筆者は、今までラムダッシュに甘えていたんだなぁ、ということをES-CV70を使うことで思い知らされた。

 特に顎の周辺は、手首をフレキシブルに動かさないと、剃り残しが多発してしまう。

内刃
内刃、外刃ともに最上位機と同じものを採用
トリマー刃の開閉

 ただし、肌の凸凹を意識して本機を動かせば、深剃りできるし、肌を痛めることもなかった。やはり、良い刃とモーターを使っていると、よく剃れるということも実感できた。

専用ケースが旅行には重宝する

 ラムダッシュシリーズの中でも、専用“ケース”が付属するモデルは少ない。ほとんどのモデルは布製のポーチが付属する。そんな中、旅行や出張を意識したES-CV70には、ケースが同梱する。

 ポーチよりもしっかりとした作りのケースは、本体をガードすると同時に、一緒に入れた他の荷物を傷つけなさそう。ポーチだと、鞄のどこに入れるか一瞬迷うが、ケースであれば気にせずバサッと入れられる。

同梱のケース

 完全防水なのでメンテナンスも簡単だ。シェービングが終わったら、外刃と内刃を水で洗えばいいだけ。

バシャバシャと洗える

 充電ケーブルは他のラムダッシュと同規格。ラムダッシュユーザーの筆者にとっては、自宅で常に洗面台に置いてあるケーブルと同じものを使えば良い、というのはちょっとしたアドバンテージだ。

 フル充電で約14日間使えるので、旅行や出張前に充電すれば、一部の例外を除いてケーブルを持っていく必要はないはず。

バッテリー残量の表示はHIGH/MID/LOWの3段階。
充電ケーブルもラムダッシュの他モデルと同じ規格

自宅用としても十分に戦力となるコンパクトなラムダッシュ

 T字カミソリや数千円の電動シェーバーと比べれば、大きく重い。だが、各社の最上位モデルと比べれば小さくて持ち運びやすい。旅先や出張時でも、快適綺麗にヒゲは剃りたいけど、持ち運びやすいものはないかな、と探している人には良い選択肢となる。

 また、ヘッド部の可動の仕方以外は、最上位機種と遜色ない。その点は、自分の手首を使って解決できる、という人には、自宅用としてもお薦めだ。

河原塚 英信