家電レビュー

痛気持ち良いがクセに!? 「ゴリラのハイパワー」に手と足つぼゴリゴリ揉まれた

ドウシシャの「ゴリラのハイパワー」シリーズで手と足をどれだけケアできるのか? 使ってみた

一日中パソコンやスマホを触っているからか、慢性的に手が疲れている。また、ちょっと外出するだけですぐ足がダルくなってしまう。なんとなく自分で揉んでケアしてみるものの、それほど楽になるわけでもなく、翌日に疲れを持ち越す悪循環に陥っていた。

自分の力では限界があるので、誰かにパワフルに揉んでもらいたいが、マッサージに行く時間も余裕もない。足つぼマットでも買おうか、と考えていたところ、「ゴリラに揉んでもらえる」というユニークなアイテムが登場したので、試してみることにした。

“ゴリラの握力”が売りのケア用品

ドウシシャが展開する「ゴリラのハイパワー」シリーズは、握力500kgともいわれるゴリラをモチーフにした、その名の通りパワー押しの健康家電だ。

今回試したのは、手をケアする「ゴリラの握手 GRT-2501」(5,500円)と、足裏をケアする「スーパーゴリラのひとつき SGA-2501」(6,600円)の2製品。それぞれ手と足に装着すると、まるでゴリラの握力を思わせるパワーでツボを刺激してケアできるという。

写真左が「ゴリラの握手 GRT-2501」、写真右が「スーパーゴリラのひとつき SGA-2501」のパッケージ

使い方は共通しており、本体内側の面ファスナーにツボを刺激するための山型パーツを取り付けて、手や足に巻き付けて固定する。この状態で電源をオンにすると、内蔵エアバッグが膨らみ、山型パーツが押し上げられてツボを押す仕組みだ。

山型パーツは2つ付属しており、「ゴリラの握手」なら手のひら側に2つ配置したり、手の甲側にも1つ配置して挟み込むように使ったりできる。この山型パーツは「握手パーツ」と名付けられている。

「ゴリラの握手」一式。写真下の2つの山型パーツが「握手パーツ」

「スーパーゴリラのひとつき」は何がスーパーなのかというと、山型パーツ(こちらは「ひとつきパーツ」と呼称)の1つがより高く、鋭い特別仕様の「スーパーひとつきパーツ」となっている。通常版の「ゴリラのひとつき GRA-2401」では満足できないユーザーの声に応えた製品とのこと。パッケージに「※とにかく痛いのであざができやすい人や骨が弱いと思われる人はご使用しないでください」と記載されているあたり、期待よりちょっと恐怖が勝る。

「スーパーゴリラのひとつき」には、より刺激の強い「スーパーひとつきパーツ」(写真右)が付属
「スーパーゴリラのひとつき」のパッケージには警告文も

「強」のパワーは本当に強い

まずは「ゴリラの握手」から使っていこう。

普段、自分で手を揉むときは、親指の付け根のあたりと生命線のラインに沿って、反対の手の親指と人差し指で挟み込むように揉み込んでいる。それに合わせて、握手パーツを両側から挟み込めるようにセットしてみた。

開発者による握手パーツのオススメガイド
前後から手を挟み込むように握手パーツをセット

ちょうどツボにあたりそうな場所に微調整しながら固定して、電源をオン。パワーは「弱」「中」「強」の3段階で調整できるから、まず「弱」からスタートする。

本体を手に巻き付けて固定したら準備OK。電源ボタンを押すごとに、「オフ」「弱」「中」「強」の順で切り替わる

じわじわとエアバッグが膨らみ、手が圧迫されてくる。「弱」でも思った以上に力強い。筆者はこういった製品を試すときはすぐ「強」にしてしまうのだが、もしいきなり「強」にしたら驚いていたかもしれない。

続いてパワーを「中」に。切り替えた直後に「おお、だいぶ強いな」と思ったが、そこからさらにもう一段階パワーが上がり、「ギュウウウウ」と揉み込まれた。一定の強さで揉むのではなく、ちゃんとメリハリをつけて揉んでくれるようだ。

そして「強」にしてみると、これは素直に痛い。いや、痛気持ち良い? あ、やっぱり痛い。

指先は血が止まって紫色になり、触ると冷たい。ぎゅうぎゅうに圧迫されていて、握手パーツがグリグリとツボを刺激する。うまく本体を固定できて完全にツボにハマったときは、「中」でちょうど良いかもしれない。こうしたアイテムで「強」が本当に強いと感じるレベルなのは珍しい。

5分でオフタイマーが起動するので、そこで終了。本体を外すと、じわりと指先に血流が戻っていくのがわかる。ツボを刺激していた箇所はピンポイントで赤くなっていた。自分でツボ押し棒を使っても、こんな跡が残るほどは押せない。機械的で遠慮がないからこそ、これだけの痛気持ち良いが体験できるという点で、この赤みはちゃんと揉んでくれている証拠だと思う。

「ゴリラの握手」を外すと、手のひらの血流が良くなったのか赤くなり、またツボが押された跡がしっかり残っている
手の甲側はちょっと青くなったが、時間が経つと引いていった

使用にあたって注意したいのは、手のサイズにもよると思うが、握手パーツを取り付ける位置は思ったより中心にしないといけない、ということ。自分の手を見て「だいたいこの辺りかな」、と握手パーツをセットすると、いざ電源オンにしたときにまったく刺激されなかったり、手に対して斜めに押されているように感じることがある。

エアバッグが本体の中心に内蔵されているのだが、その範囲から外れた位置に握手パーツを取り付けると、うまく刺激できないようだ。解決方法としては、エアバッグにあわせて握手パーツをセットし、手の方をズラして自分からツボに当てに行くように固定すると、しっかりハマってくれる。

スーパーなだけあって怖いほど刺激的

続いて「スーパーゴリラのひとつき」だ。「ゴリラの握手」の時点で十分にハイパワーを実感しているので、さらに尖ったスーパーひとつきパーツの威力はどれほどのものか、想像できない。

「スーパーゴリラのひとつき」一式。赤色のスーパーひとつきパーツが異彩を放っている
足つぼの位置には詳しくないが、エアバッグの位置を意識しつつセットしてみる

「ゴリラの握手」で学んだように、パーツはエアバッグの位置を考えて配置し、足を固定。電源をオンにすると、「弱」の時点で悲鳴をあげた。

「スーパーゴリラのひとつき」の刺激は、「ゴリラの握手」の比ではない

これはいけない。バラエティ番組の足つぼマッサージのリアクションを自分がとってしまうとは思わなかった。レビューのために「中」にしてみたが、エアバッグが膨らみ切る前に電源を切ってしまった。

もう「強」を試すのは断念して、「弱」に戻す。こちらはオフタイマーが10分で作動するので、止まった瞬間にひいひい言いながら外してみると、靴下越しに使用したにも関わらず、見事に足裏が赤くなっていた。

靴下がある分だけ刺激は少ないはずだが、はっきりとツボ押しの跡が残った

気持ちとしては「楽になった」よりも「解放された」が大きい。ただ、思い返せば以前にお店で足裏マッサージしてもらったときも、同じ気持ちだった。マッサージ後にじっとり汗をかいているのも一緒だし、それだけの力強さでしっかりツボが押されたと考えると、効果的なのだと思う。

ただ、ピンポイントにツボに当たるように本体をしっかり固定するわけだが、それがうまく“できすぎる”と厳しいかもしれない。個人的には「ゴリラの握手」はちゃんと固定できた方がいいが、「スーパーゴリラのひとつき」についてはちょっと固定を甘くして、パワーを「中」くらいにするのがちょうど痛気持ち良いレベルだった。

また握手パーツとひとつきパーツは、先端を外して高さを調整することができる。つまり刺激を弱めることができるので、それぞれの製品を単体で使用して、パワー「弱」でも強すぎると感じる場合は調整してみてほしい。

逆に刺激が足りない場合、今回筆者が試したように2種類を入手することで、「スーパーひとつきパーツをゴリラの握手に流用する」といった使いこなしが可能だ(もしかしたら今後、スーパーひとつきパーツだけ単独販売されるようなこともあるかもしれない)。

痛気持ち良さがクセになった

ゴリラを使い終わったら楽になっているかというと、正直な感想としては「よくわからない」。揉まれている最中はずっと痛気持ちいいのだが、例えば整体に行ったあとの楽になった、体が軽くなったというまでの感覚はない。

けれど、ついつい毎日使ってしまう。ゴリラなしだと物足りなくなっている自分がいる。ということは、気づかないうちに楽になっているのでは、とも思う。

いずれにせよ、パワフルな揉まれ心地の痛気持ち良さがもうクセになってしまった。このほかにもシリーズ展開されているので、ゴリラのお世話になりたい。

手も足もゴリラに揉まれる痛気持ち良さの虜に
小岩井 博

カフェ店員、オーディオビジュアル・ガジェット関連媒体の編集・記者を経てライターとして活動。音楽とコーヒーと猫を傍らに、執筆に勤しんでいます。