家電レビュー

イワタニ「炙りや」は目の前でサンマや焼鳥が焼けて大興奮! ただし煙はモクモク

岩谷産業の「カセットガス炉ばた焼器 炙りやII CB-ABR-2」

皆さんこんにちは、バーベキューはお好きですか? 我が家は小学4年生の娘と小学1年生の息子がいる4人家族です。月に2〜3回はおうち焼肉をするくらい焼肉大好き一家であります。

以前、イワタニの焼肉グリル「やきまるII」のレビューをしたのですが、今度は自宅で本格的にバーベキューができて、その楽しさは七輪と肩を並べるという「カセットガス炉ばた焼器 炙りやII CB-ABR-2」をマンションで使ってみました。

たこ焼き専用機の「スーパー炎たこ」も、焼肉グリル「やきまるII」も自宅に備えているくらいにイワタニ大好きなこの私。目の前で美味いものが出来上がっていくのが大好きであります(「やきまるII」は前回のレビュー後に購入しました)。

というわけで編集部からのレビューの打診にも「やるやる、やります! 海鮮とか焼鳥とかおうちでやりたいです!」と食い気味に回答した次第です。都内の狭めなマンションでの、おうちバーベキュー。なんとも煙が心配ですが、はたしてどんな結果になったでしょうか!

今回試用したのは岩谷産業の「カセットガス炉ばた焼器 炙りやII CB-ABR-2」。実売価格は6,400円前後です。

内容物は、説明書、本体、ユニット、焼網です
横にシュッと飛び出ているのが串焼きのための「串焼きステー」で、焼網の下に見えているV字っぽいのが輻射板(ふくしゃばん)というすごい子です

本体下部には水皿があり、使用時は必ず水を入れて使う仕様となっています。本体のU字バーナーの上に位置している輻射板というのが熱くなり、このおかげでムラなく焼けるということです。すごそう!

「やきまるII」と違い、煙やニオイが少ないとかそういうことではないので、気合を入れて換気しまくる準備を、バッチリしておきます。本記事では「海鮮+肉+野菜」と「焼鳥+野菜串」の2回を実施してみました。煙がすごいと分かりきっているサンマ、普通は煙がわりと出ちゃうお肉や焼鳥を、マンションのリビングで焼くとどうなるでしょうか? 試してみましょう。

こちら、サンマ! 海鮮! 野菜! を焼いていきます

海鮮と野菜は油が落ちないため、全くといってよいほど煙が出ませんでした。火力は卓上で使うには十分で「食材は絶対に焦がさないよう焼く」をモットーにしている私は、最大火力にすることは最後までなかったレベル。全体的に火力のムラはないという体感で、これは輻射板のおかげのようです。すごいぞ輻射板!

まずは小手調べ。はまぐりと海老については、煙はほとんど気になりません。海老の下に見えている赤いプレートが輻射板です
野菜と牡蠣も、煙はほとんど出ません

お次は張り切って買ってきたお肉シリーズいかせていただきます。牛タン、骨付きポークソーセージ、うっすいサーロインステーキ、黒豚フランクです。

お肉を焼いてみての感想としては、火力を上げ過ぎなければ、意外と煙は気にならない程度でした。しかし「そりゃ焼き物をしていて囲いが無ければ油はハネますよね」と納得しながらではありましたが、油がハネるのはちょっと気になるかもしれません。焼く準備として、周りに新聞紙を敷いておくと良いかもしれませんね。

牛タンはこんがり、しっかりと焼き目がついて抜群の仕上がりです。油が結構ハネます
骨付きポークソーセージや、うっすいサーロインステーキもバッチリ焼けます。U字バーナーのどのあたりに置くかで、多少の火力の違いがあるのでソーセージなどは位置調整が必要です
ほとんど直火のようなものなので、玉ねぎに刺したつまようじとかは燃えます

さて、お次は「煙が出る代表」とも言えるサンマの登場です!

網目状の焼き目がついておいしそうに仕上がりましたが、煙は大変なことに。「火災報知器が鳴らないかな!?」と心配なレベルでモクモクしていました。

10月下旬だったのでちょうど旬、日本の秋ってこれですね
煙はモクモク、そりゃそうかという結果になりました
写真でどこまで伝わるかわかりませんが、火災報知器が鳴らないか心配になるほどモクモクしていました
2時間ほど海鮮や肉を焼いた後の本体がこちら、金具のあたりに焦げ付きが残っています

以上、「海鮮+肉+野菜」を焼いていきました。全力で換気しまくっていましたが、サンマの煙はすごかったです。完敗です。空間消臭剤を「湿度すごいな!?」ってくらい撒きましたが数日はニオイがとれませんでした。家の中なのにサンマを直火で焼くのはやめましょう。

気になった点としては、焼網と本体には焦げ付きが残ります。本体部分は直接食品が触れるわけではないのですが、焦げが残っていると次に使う時に煙が出てしまうので、輻射板はタワシなどでしっかりと洗う必要があります。焼網はある程度使い捨てと割り切っても良い気がします。

では続きです、1週間の間をはさんで「焼鳥+野菜串」の回です!

下ごしらえを息子が手伝ってくれました
焼鳥は串打ち済みのものをネットで購入、野菜串とタレは自分で準備しました

たこ焼きにしても焼肉にしても、卓上での調理は「これから調理するんだ」と視覚的なモチベーションが高まるので、準備も自然とテンションが上がります。子供と一緒に準備をすると色々と会話が生まれ「パパが切るから息子くんは串に刺してね」と、役割分担しながら作業ができてかなり楽しいのでオススメです。

さてさて、焼鳥を含む串シリーズ。うまくいくでしょうか。

本体横の「串焼きステー」は稼働式なので高さが調整できます
おおっ、完全に焼鳥ですね! 7本同時に焼けますよ!

と、ここまでは良かったのですが…… 焼鳥とかって、バランスを取っているわけでもなく1点で素材を貫通しているだけなので、「片側ずつしっかり焼く」ためには串を固定する必要があるんですね。

本機の串焼きステーはくぼみがあるだけなので、スッと置くだけだと、自重で常に重い方が下になってしまいます。「この面を焼きたい!」と思っても、なかなかうまくいかない……。そこで軍手などを準備して「ずっと支持している必要がある」のです。これはちょっと困りましたね。

というわけで、その場で出た解決策は「焼網の上で串を焼く」でした。シンプルに解決でき、さらにたくさんのせられるので一石二鳥な気がします。

焼網の上で焼けば、10本同時に焼けます! うおおお!
野菜もコロンコロンと転がることなくしっかり焼けます
置く場所によっては串の部分が焼け落ちるので注意が必要

串焼きステーで、思いがけず苦戦してしまいましたが「トマトって焼くと甘くなるんだね!」と新発見があったり、熱々だけどゆっくり食べられて、出来上がるスピードがちょうど良いと気付いたり、目の前で焼き上がっていく串を食べる子供たちは、大満足そうでした。

煙に関しては、油がたくさん落ちたからか、モクモクとすごかったです。

前回同様しっかり換気をしましたが、油がたくさん落ちたからか焼鳥のほうが煙はすごかったです。モクモク
使い終わったあとのバーナーには油と食材の焦げがこびりついていました

というわけで「カセットガス炉ばた焼器 炙りやII」を使ってみての感想でした。

翌日、焼鳥のニオイが部屋に残っていて気になりました。もし煙とニオイが気になるなら「リビングでバーベキューをせず、やるならキッチンの換気扇の下でやるべきでは?」という気がします。目の前で焼けていくのが楽しいのですけどね。正直なところ、火災報知器が鳴らないか心配になる場面が何度かありました。

自宅にお庭がついているご家庭やキャンプ場など、煙を気にしなくても問題ないシチュエーションで、存分に使いまくりたいなあと感じましたので、ちょっとキャンプ行ってきます!

櫛井 優介

1979年1月デビュー。シャイな奥さんと2013年の春に生まれた娘&2016年の秋に生まれた息子を溺愛し、お寿司が大好きなおじさんです。インターネットでは 941 と名乗っていることが多く、色んな会社に行ったりするブログ書いてます。櫛井だから941。
普段はLINE株式会社でエヴァンジェリスト / 技術広報。会社では技術系イベントの企画や運営などを担当してます。コラムは週末に書き溜めてるので微妙に時期がズレたりします。

Twitter:@941
ブログ:http://blog.kushii.net